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Hitachi

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2013年5月22日
株式会社 日立パワーソリューションズ

生産設備の想定外停止回避を支援する予兆診断システム「HiPAMPS」を販売開始

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西宏明)のグループ会社である株式会社日立パワーソリューションズ(取締役社長 : 小田 篤)は、このたび、産業用設備の微小な変化でも故障かどうかをいち早く自動的に判定し、想定外停止を回避する予兆診断システムである「HiPAMPS」 (Hitachi Power Anomaly Measure Pick up System)を、2013年6月1日から販売します。本システムは、日立が培ってきたさまざまな産業用設備における保守サービスのノウハウと、IT分野で蓄積してきたデータマイニング技術*1を組み合わせ、産業用設備の予兆診断システムとして応用したものです。本システムを導入すれば、従来、専門知識を有する技術者を必要とした設備の予兆診断を高い精度で自動化することができ、さらに設備が起動・停止する際に回転数や温度などの状態が大きく変化する過程でも、微小な変化の検知が可能となることから、生産設備の予定外の停止による損失を回避するとともに、保守管理の手間やコストを軽減できます。

  自動車生産ラインなどの高い稼働率が求められる生産設備では、一つのラインでの故障が全体のラインの操業に影響を及ぼすことから、設備の状態に応じた適切なタイミングでの予防保全が求められています。また、紙・鉄・ガラスなどの生産設備や化学プラントなどの生産設備では、数ミリのずれが製品の品質を左右することもあり、部品の変化が発生していないか等を常時監視する必要があります。従来は、技術者の知識をベースに、設備の正常、警戒、異常について「しきい値」を設定し、生産設備にセンサを取り付け、状態を監視することで、設備の異常を確認していました。しかし、設備の状態を正確に判定するにはプロセスが複雑になるため自動化が困難であり、また、複数の技術者の経験や勘に頼り結論を導くこともあるなど、保守管理やコスト面でも課題がありました。

  日立パワーソリューションズでは、さまざまな産業用設備において培ってきた保守サービス事業におけるノウハウと株式会社日立製作所日立研究所ならびに横浜研究所が開発したデータマイニング技術を組み合わせた予兆診断システムを開発し、2008年からガスエンジン発電設備において実証実験を行ってきました。具体的には、30秒周期で計測した約30種類のセンサーデータを解析し、さらに保守サービスの対応実績から蓄積した障害対応データベースと照らし合わせて、従来の方法では見逃しがちであった設備の微小な変化をとらえることを可能にしました。さらに、本システムを稼動中のガスエンジン約100台に試験適用を拡大し、システムの有効性を確認しました。

  今回販売する「HiPAMPS」は、今回開発したデータマイニング技術を用いた自動予兆診断システムに加えて、しきい値を用いた従来の予兆診断システムにも対応できるものです。しきい値を用いて診断したデータについてもデータマイニングによる診断システムに活用することができ、設備の異常の原因の推定や対策を、高い精度で診断することが可能になります。

  日立パワーソリューションズは、先進の技術と豊富な実績により開発した予兆診断システム「HiPAMPS」を通じて、国内外で保守コストの低減や生産効率の向上といったお客様のニーズに応えてまいります。

*1
データマイニング技術 : 厖大なデータを数学的に解析し、新たな知見を掘り出す(mining)多変量データ解析技術

システム構成図

[画像]システム構成図

出荷時期

名称 概要 販売時期
予兆診断システム
[HiPAMPS]
診断エンジン
導入エンジニアリング
カスタマイズ
2013年6月1日

関連情報

お問い合わせ先

株式会社 日立パワーソリューションズ 情報システム営業本部 情報システム営業部 [担当 : 松本]
〒101-0053 東京都千代田区神田美土代町7番地(住友不動産神田ビル)
電話 : 03-5577-8110 (代表)

以上

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