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2007年1月17日

病院で利用可能なセンサネット端末の位置検知技術を開発

東京医科歯科大学における実証実験に成功

  株式会社日立製作所ワイヤレスインフォベンチャーカンパニー(カンパニー長&CEO:木下泰三/以下、日立)は、センサネット情報システムのソフトウェアの変更のみで、センサノード(センサ内蔵無線通信デバイス)の位置検知を可能にする技術を開発し、東京医科歯科大学での実証実験に成功しました。センサネット情報システムとは、無線センサで温度や振動、脈拍などの情報を収集し、ネットワーク上で管理することができるシステムです。本技術は病院でも利用可能な微小電波を用いており、心拍数や脈拍などの日常的な健康管理をネットワーク上で行うと同時に、病室外で患者の容体が急変した際にも迅速にその所在を特定し、医療業務の迅速化・効率化を実現する情報システムを構築するといった、ヘルスケア用途への活用が特に期待されます。

  センサネット情報システムは、身の回りのモノや人、環境の温度、振動、脈拍などの情報をネットワーク経由で収集することで、空調・照明の管理、食品衛生管理、災害監視、健康管理などを実現する技術です。例えば、厨房や食品倉庫で温度や湿度を検知し、検知したデータをもとに遠隔操作で空調の設定変更を行うことで、食品の品質管理や安全性を高めることなどに活用できます。こうした中で、医療現場や食品倉庫では、無線センサによる衛生管理に加え、モノや人の位置把握を同時に行い、ネットワーク上で一元的に管理したいというニーズがあります。
  これまで、センサネットによる位置検知には、センサノードに位置検出用の機器を追加する方法や、センサノードが通信している中継器からおおよその位置を推定する方法がありました。しかし、位置検出用の機器を搭載する方法では、ノードの小型化が難しくコストも高くなり、他方、中継器からおおよその位置を推定する方法では、センサノードが必ずしも最寄りの中継器と通信を行うとは限らず精度が低いという問題がありました。

  こうした中で、日立は、既存のセンサノードとネットワークを活用して、既存のセンサノードのソフトウェアを変更するだけでノードの位置を検知する技術を開発しました。具体的には、センサノードから最も電波受信強度の強い中継器を基準に、センサノードが通信を行っている他の中継器の電波受信強度も参照して位置を算出するアルゴリズムを、ソフトウェアに組み込みました。これにより、センサノードに位置検出用の機器を追加することなく、既存のノードのソフトウェアを変更するだけで正確な位置検知を行うことが可能になりました。今回、東京医科歯科大学にて本技術の実証実験を行い、誤差約15mでセンサノードの位置を特定できることを確認しました。

  本技術を用いたセンサネット情報システムを構築することにより、例えば、病院内でリストバンド型のセンサノードを装着した患者の心拍数や脈拍と位置の情報を収集し、日常的な健康管理を行うと同時に、病室外で患者の容体が急変した際にも迅速にその所在を特定し駆けつけることができるなど、医療業務の迅速化・効率化が可能になります。なお、センサノードは微小電波を用いているため、医療機器の動作に影響を与えることなく利用することが可能です。

本技術を適用したソリューション例

[イメージ]病院における位置検出ソリューション

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 ワイヤレスインフォベンチャーカンパニー [担当:羽生]
〒101-8608 東京都千代田区外神田一丁目18番13号
TEL : 03-4564-4376 (代表)

以上

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