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2004年9月16日
株式会社日立製作所
エルピーダメモリ株式会社
 

65nm以降のDRAMに向けた新型MIMキャパシタを開発

五酸化タンタルと五酸化ニオブを積層し、低温プロセスと高誘電率化を実現
 
 
 
  日立製作所(執行役社長:庄山悦彦/以下、日立)ならびにエルピーダメモリ(代表取締役社長&CEO:坂本幸雄、以下エルピーダ)は、このたび、テクノロジーノードが65nm以下となるギガビット世代のDRAM (Dynamic Random Access Memory) の実現に向け、新型のMIM(Metal Insulation Metal)キャパシタ*1)を開発しました。新型キャパシタは、現行製品に用いられている五酸化タンタル膜と新材料の五酸化ニオブ膜の積層膜を採用し、従来、MIMキャパシタの課題であった、プロセス温度の低温化と高誘電率化に成功しました。これにより、キャパシタ特性の劣化を抑制して、高品質のMIMキャパシタを形成することが可能となりました。ギガビット世代のDRAM実現に向けたキーテクノロジとして期待される技術です。
 
  パソコンをはじめデジタル情報機器のメインメモリとして利用されているDRAMでは、メモリ素子の高集積・微細化と共に、キャパシタの容量を確保するために様々な技術革新が行われてきました。日立ならびにエルピーダでは、世界に先駆けて、64メガビット以降のDRAMキャパシタの容量絶縁膜としてシリコン酸化膜に比べ誘電率の高い五酸化タンタル膜を導入し、微細なメモリ素子に対応した容量確保を実現してきました*2。今後、さらに微細化が進み、テクノロジーノードが65nm以下となるギガビット世代のDRAMでは、さらに高容量化が可能なMIMキャパシタの採用が必須となります。しかし、MIMキャパシタに現行の五酸化タンタルを用いる場合、膜の結晶化熱処理温度が高く(約700℃)、下部電極が酸化されてキャパシタ特性が劣化するという大きな問題がありました。このため、MIMキャパシタの実現には、プロセスの低温化と高誘電率化を同時に満たす、新たな容量絶縁膜の開発が必須となっていました。
 
  このような背景から、日立中央研究所とエルピーダは共同で、プロセスの低温化と高誘電率化を実現するMIMキャパシタを開発しました。開発技術の概要は次の通りです。
  1. 五酸化タンタル膜と五酸化ニオブ膜の積層膜:
    五酸化タンタルに比べ膜の結晶化温度が低く、500℃で熱処理すると、低温安定相である六方晶で結晶化する五酸化ニオブを採用し、五酸化タンタルと五酸化ニオブの積層膜からなる容量絶縁膜を開発しました。六方晶の五酸化ニオブは、六方晶の五酸化タンタルと格子定数*3がほぼ一致するため、極めて安定な積層膜を実現できました。
  2. プロセス低温化の実現:
    五酸化タンタル膜を五酸化ニオブ膜上に積層することにより、五酸化タンタルの結晶化温度を従来に比べて200℃以上低い500℃まで低減できました。この低温化により、キャパシタ形成プロセス中の下部電極の酸化を抑制し、キャパシタ特性の劣化防止が可能となりました。
  新たに開発した容量絶縁膜は、現行製品で使われている五酸化タンタルと同等のリーク電流*4を維持しつつ、誘電率*5は約2倍に増大するため、メモリデバイスの信頼性を向上できます。さらに、新しい容量絶縁膜の形成には既存の五酸化タンタル形成装置をそのまま用いることが可能であるため、製造コスト面でも有利です。今後、量産プロセス適用に向けて、高品質化や電気性能の信頼性を高めていく予定です。
  本成果は、2004年9月15日から東京で開催された固体素子と材料に関する国際会議「International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM)」にて、17日に発表致しました。
 
 

用語

 
 
*1 MIMキャパシタ:MIM(金属(Metal):容量絶縁膜(Insulator):金属(Metal))キャパシタ。DRAMの記憶動作を担う電極に金属(Metal)を用いるキャパシタ。電極界面の寄生容量をゼロにすることができるため、電極にシリコンを用いる従来のキャパシタに比べ、高容量化が可能。
*2 現行DRAM製品では、MIS((金属(Metal):容量絶縁膜(Insulator):半導体(Semiconductor))キャパシタを用いており、日立・エルピーダでは、容量絶縁膜として五酸化タンタルを採用している。
*3 格子定数:結晶を構成する原子と原子の距離。積層した膜の格子定数が近いと、上層膜の結晶性は下層膜の結晶性の影響を受けやすくなる。
*4 リーク電流:リーク電流が少ないほどキャパシタに蓄えた電荷を長く保持することができるため、DRAMのリフレッシュ時間を長くすることができる等の利点がある。
*5 誘電率:誘電率が大きい物質ほどキャパシタに大きな電荷を蓄えることができる。
 
 
以上
 
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