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2003年12月2日
 

半導体・ストレージの構造設計に適した
「ナノ薄膜接合シミュレーション技術」を開発

−異種材料の積層で生じる“化合物”や“はがれ”の予測が可能に−
 
 
 
  日立製作所機械研究所(所長 三木一克 以下、機械研究所)は、このたび、半導体やストレージで適用されているナノメートル(100万分の1ミリメートル)オーダーの極薄膜構造において、異種材料の接合界面*1)の状態を精度良く予測する「ナノ薄膜接合シミュレーション技術」の開発に成功しました。
  本技術は、接合界面における原子の電荷の状態変化を、原子間に働く力の変化とみなして、シミュレーションを行うことによって、必要な計算時間を大幅に短縮することができます。これによって、数千万原子規模の多くの原子を扱うことが可能となり、従来のシミュレーションでは困難であった、異種材料の積層で生ずる"好ましくない化合物"や"はがれ"などの諸問題を、実験をせずに予測することができます。
  今後、機械研究所は本技術を用いて、次世代先端デバイスの開発期間短縮や高機能デバイスの開発加速に寄与していきます。

  半導体やストレージ分野では、次世代デバイスの基本構造として、ナノメートルオーダー(数原子から数十原子層)の薄膜の積層構造が用いられています。しかし、積層する薄膜材料の組み合わせによっては、接合界面に"好ましくない化合物"や"はがれ"が発生するといった問題が起こります。
  従来は、これらの問題を実験によって調べていましたが、開発期間の短縮やデバイスの高機能を加速するために、高い精度で現象を予測できるナノ薄膜の接合シミュレーション技術が望まれてきました。しかし、ナノ薄膜の接合界面を調べるためには、異種材料の接合によって変化する電荷の状態*2)を計算しなければならず、原子1個についてさらに詳しい計算が必要となります。したがって、超並列計算機を用いても数千原子程度までしか扱えず、"好ましくない化合物"や"はがれ"のような現象を予測することは困難でした。

  このような背景から、機械研究所では、ナノ薄膜の接合界面に生じる"好ましくない化合物"や"はがれ"を精度良く予測する新しい原子シミュレーション技術を開発しました。この技術の内容は以下の通りです。
  まず、第1ステップとして、接合界面における原子の電荷の状態変化を、原子間に働く力の変化としてモデル化します。これによって、電荷の状態変化を直接的に計算する必要がなくなるため、計算時間を大幅に短縮することができ、多くの原子を扱うことができるようになります。
  次に、第2ステップとして、原子間に働く力をパラメーターとして、界面近傍における数千万原子の挙動をシミュレーションします。

  機械研究所は、今回開発したシミュレーション技術を、半導体の次世代高誘電率材料の候補である酸化ハフニウムとシリコン基板との接合界面における原子の拡散挙動の解析に適用しました。この結果、従来から半導体デバイスに使用されている正方格子構造のシリコン(001)結晶面よりも、最密六方格子構造のシリコン(111)結晶面のほうが界面の安定性が高く、界面化合物が形成しにくい現象*3)が証明されました。今後、機械研究所では本技術をナノデバイスに使用されるさまざまな機能性薄膜材料に適用していく予定です。
  なお、機械研究所は本技術を12月1日から12月3日に当研究所で開催されるマイクロエンジニアリングに関する国際シンポジウムISMME2003*4)において発表いたします。
 
【注釈】
*1) 異種材料の接合界面
  異種材料の薄膜を積層する場合に、異なる種類の材料が接触する境界を表す。
*2) 異種材料の接合によって変化する電荷の状態
  異種材料の接合によって、ひずみが生じ、電荷の状態に変化が生じる。この現象をシミュレーションするためには、量子力学的な計算が必要となるため、一気に計算量が増大する。
*3) シリコン(001)結晶面よりもシリコン(111)結晶面のほうが界面の安定性が高く界面化合物が形成しにくい現象
  機械研究所は(001)結晶面の場合には700℃において約2ナノメートルの厚さの界面化合物が 形成されるのに対して、(111)結晶面の場合にはほとんど界面化合物が形成されないことを予測した。この結果は透過電子顕微鏡により証明された。
*4) ISMME2003
  International Symposium on Micro-Mechanical Engineering 2003。
 
 
 
以上
 
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