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2003年9月18日
 

世界最高のイオン伝導度を有する固体高分子電解質を開発

−高安全型リチウム二次電池の実用化ヘ−
 
 
 
  日立製作所 日立研究所(所長:福永泰)は、このたび、リチウム二次電池用として、世界最高のイオン伝導度を有する固体高分子電解質を開発しました。現状のリチウムイオン電池は電解液を使用しているのに対し、固体電解質*1を採用することによって電解液を使用しないより安全なリチウム二次電池の開発が可能になりました。
  今回開発した固体電解質では、室温(20℃)でのイオン伝導度*20.47mS/cmを確認しており、常温作動型の固体電解質リチウム二次電池の開発・実用化を計画しています。

  リチウムイオン電池は、種々の二次電池のなかで最も高いエネルギー密度・高い出力を持った二次電池であり、その特長を生かして既に携帯電話、ノートパソコン、PDAなどの携帯機器に適用されており、加えて最近は、電気自動車等への適用も進んでいます。しかし、リチウムイオン電池は、電解液として有機溶媒を用いているため、保護回路や電流遮断素子の設置等の安全対策が不可欠でした。
  このため近年では、電池の安全性を向上させるため、有機溶媒系電解液に代わり、イオン伝導性のポリマーやセラミックスを用いた固体電解質の開発が活発に進められています。

  今回、日立で開発した固体電解質は、脂肪族カーボネート系ポリマーであるポリエチレンカーボネートに電解質塩を配合したものです。これまで、最高のイオン伝導度(0.3mS/cm)を持つ材料として報告されているポリエチレンオキシド系電解質の場合、リチウムイオンはポリマー骨格中の酸素原子により配位結合*3し、ポリマー骨格が熱振動することによりイオンが輸送されます。日立は、ポリエチレンオキシドの場合、ポリマー骨格とリチウムイオンの結合が強いためイオンが動きづらいと考え、より弱い力で配位結合するカーボネートをポリマー骨格中に導入しました。また、イオン伝導度は電解質中の電荷輸送のキャリアであるイオン濃度が高いほど向上するため、日立は電解質塩添加量を増やすことによりイオン伝導度向上を試みました。その結果、交流インピーダンス法*4による室温でのイオン伝導度は、これまで報告されている値を上回る0.47mS/cmを実現しました。さらに、開発した固体電解質を用いたモデル電池を評価した結果、室温の環境下で作動可能であることを確認しております。
  今後、日立は本電解質を適用した固体電解質リチウム二次電池の開発を推進し、実用化を目指します。

  なお、本技術は9月24日から山口大学にて開催される第52回高分子討論会(高分子学会主催)にて発表致します。

■用語説明
*1 固体電解質:
  イオン伝導性を示す固体状物質であり、固体中に存在するイオン(この場合リチウムイオン)が電荷を運ぶことにより電流が流れる物質を言う。リチウム二次電池の場合、充放電に伴う正極・負極間のイオンの移動に使用される。
*2 イオン伝導度:
  電圧をかけた状態で、電荷を持った粒子であるイオンの移動により電荷が運ばれ、 電流が流れる現象をイオン伝導と言う。流れる電流とかけた電圧の比をイオン伝導度と言う。
*3 配位結合:
  中心原子またはイオン(この場合リチウムイオン)の周りにいくつかの分子またはイオンなどが持つ電子を中心原子と共有することによる結合。
*4 交流インピーダンス法:
  交流波(電圧、電流)の周波数変動に対する抵抗変化を測定する手法。
 
 
 
以上
 
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