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2003年9月10日
株式会社日立製作所
産業技術総合研究所
光産業技術振興協会
 

ナノ材料の自己組織化を利用した有機トランジスタの製法を開発

−アライメントフリーで微細素子の製造が可能に−
 
 
 
  このたび、日立製作所(執行役社長:庄山悦彦、以下日立)、産業技術総合研究所(理事長:吉川弘之以下産総研)、光産業技術振興協会(会長:中村邦夫、以下光協会)は、経済産業省、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受けて、ユビキタス情報社会(1)のキーデバイスの一つであるシートディスプレイの大量生産に適した有機トランジスタ製法の開発に成功しました。
  本製法は、従来製法のフォトリソグラフィ(2)を用いず、超微粒子や有機物質からなるナノ材料(3)が自然に集まって構造形成する自己組織化現象を利用して、最小寸法5um以下の素子構造を印刷で形成する手法です。ガラス基板やプラスチックの上に微細な有機トランジスタを効率よく生産できることから、ディスプレイとスイッチ回路素子を一体化したシートディスプレイに適した量産技術の道を拓く技術として期待されます。

  あらゆる人やものをネットワークで繋ぐユビキタス情報社会のキーデバイスとして、シートディスプレイが注目されています。近年、シートディスプレイを大量生産する技術として、プラスチックなどのフレキシブル基板上に印刷製法を用いて製造する有機トランジスタ技術の技術開発が国際的に活発化しています。印刷製法は、電極など個々の部品を5um以下の寸法で形成できるまで進歩していますが、部品同士の位置合せが難しく、将来表示デバイスに適用を可能とする微細なトランジスタ素子の製造は困難でした。一方、従来の無機材料を用いた薄膜トランジスタ製法では、素子サイズは小さくできるものの、薄膜形成と加工を繰り返して部品を作るフォトリソグラフィ工程が5回以上必要となり、生産性が低いという問題がありました。そこで、生産性が高く、しかも微細で高性能な有機トランジスタの製法の開発が強く望まれていました。

  このような背景から、日立、産総研、および光協会は、フォトリソグラフィを用いずに、分子などのナノ材料が自然に集まって構造形成する自己組織化現象を利用して、最小寸法5um以下の素子構造を印刷可能にする有機トランジスタ製法を開発しました。開発した製法は、以下の通りです。

  1. 下部電極を形成した基板に単分子膜を塗布し、これに紫外光を照射して、電極以外の部分の単分子膜を除去します。これによって、下部電極の上部表面のみに単分子膜が形成されます。

  2. 次に上部電極用の金属超微粒子を塗布すると、単分子膜上には金属微粒子が付着しないために、下部電極以外のところに上部電極が形成されます。

  3. 有機半導体材料を単分子膜上に形成することによって、有機トランジスタが形成されます。

  以上のように、開発技術は、フォトリソグラフィを用いず、印刷製法のみを用いて微細な有機トランジスタを作製可能です。また、本技術は、高性能な有機トランジスタを得るために不可欠な有機半導体膜の品質向上にも効果を発揮します。今後は、より微細なプロセスの開発を進め、シートディスプレイ向け有機半導体の量産プロセスの確立をすすめる予定です。なお、有機トランジスタの性能評価による本製法の有用性の実証は、NEDOプロジェクト「高効率有機デバイスの開発事業」で得られたものです。

  本成果は、2003年9月16日から東京で開催される「2003固体素子・材料コンファレンス(SSDM2003)」で発表致します。

■用語
(1)ユビキタス情報社会:場所や時間の制約を受けることなく、"いつでもどこでも"情報の授受を可能にする安心で快適な情報社会。人に対する情報端末機器としてのシートディスプレイや、物に対する情報端末機器としてのICタグなどが必要とされる。
(2)フォトリソグラフィ:基板全面に形成した薄膜を、さらにその上に形成したフォトレジストをマスクにしてエッチング除去して薄膜部品を形成する、半導体プロセスで用いられる部品形成方法。
(3)ナノ材料:nm(ナノメートル)のスケールの大きさを持つ材料。分子や超微粒子等が代表的な材料でその大きさ固有の物性を発現する。
 
 
 
以上
 
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