日立製作所　家電グループ（グループ長＆ＣＥＯ：宇根山　祥久）は、平成
     １２冷凍年度向けルームエアコン『見る見る爽快・ＰＡＭエアコン白くま
     くん』シリーズを９月上旬から順次発売します。
     　本製品は主婦視点から着想した新機能として、エアコン本体とリモコンの双
     方向通信により、リモコンの「おしえてボタン」を押すと、リモコンの液晶表
     示画面に現在の室温・湿度・外気温を表示する「快適おしえて機能」を世界で
     初めて搭載しました。また、室内機本体の中央に位置するインジケーターで温
     度コントロールと除湿の状態を４段階で示す「パワーランプ」も採用しまし
     た。これにより、従来のエアコンでは見えなかった現在の室温・湿度・外気温
     が解るようになり、運転前の設定目安や運転中の室内温度・湿度の到達具合な
     どの確認などができるようになりました。主婦がエアコンに対して抱いている
     「設定通りに運転しているか不安」、「手元で運転を確認できれば安心」と
     いった不満やニーズにこたえ、安心、納得できる空調を実現しています。ま
     た、夏にワンタッチで温度・湿度を同時コントロールして冷えすぎない健康空
     調を行う「素肌涼快」を世界で始めて搭載しました。
     
     　環境対応としては、業界トップ＊の省エネを実現するとともに、今回発売す
     る２.２〜４.０ｋＷのシリーズ全機種において、省エネ法に定められた２００
     ４冷凍年度に達成すべき基準ＣＯＰをクリアしました。また、業界として２０
     ０４冷凍年度までに、オゾン層破壊係数ゼロの新冷媒（Ｒ４１０ａ）への切替
     えをすすめていますが、本シリーズ全機種において新冷媒を採用しています。
     さらに、リサイクルについても、リサイクル可能率のアップや易分解構造に取
     り組むなど、環境にも配慮した製品としました。
     　＊１９９９年８月４日現在

■価格及び発売時期
     　　型式    　能力    電源    適用   　本体標準　　発売時期  当初月産
     　　　　　　　　　　　　　　 　畳数　　価格(税別)　　　　　　　　台数
           
     RAS-2210LX 　2.2kW   単相100V  ６畳    200,000 円  10月18日  15,000台
     RAS-2510LX 　2.5kW   単相100V  ８畳    215,000 円   9月10日  17,000台
     RAS-2810LX 　2.8kW   単相100V  10畳    240,000 円   9月１日  24,000台
     RAS-3610LX 　3.6kW   単相100V  12畳    310,000 円  12月１日   6,000台
     RAS-4010LX2　4.0kW   単相200V  14畳    345,000 円  10月 6日  14,500台
     
     　平成１１年度のルームエアコンは、今後の状況にもよりますが、出荷
     ベースで昨年のベース６５５万台から６８０万台の間で着地するものと予
     想されます。
     　平成１２冷凍年度については寝室、子供部屋などへの買増需要やリビング
     ルームなどの買替需要も堅調に推移すると想定され、約７００万台の需要が見
     込まれます。
     　
     　今回発売する製品は、「メッセージＳ計画」にのっとり、「９０周年記念商
     品」として、生活視点の新機能搭載と省エネ法・フロン・リサイクル対応など
     の環境対応の２大テーマに取り組んでおり、その成果として、２．２から４．
     ０ｋＷの５タイプをシリーズ化したものです。
       本製品の開発にあたり、まず開発する製品（宣伝主力機種）のターゲット
     ユーザーを設定し、徹底的にユーザー視点に立った商品開発を行うこととしま
     した。まず、ルームエアコンの購入状況を昨年の主力機種の愛用者カードで調
     べてみると、設置された部屋はリビングが７２％、エアコンの購入機種選択者
     は６１％が奥様、よく使う人も奥様が５１％ということがわかりました。すな
     わち、ルームエアコンも設備機器と言うより、主婦にとって身近な一般家電品
     に近づいていると言えます。
     　そこで、日立では、商品開発の切り口として主婦の視点に立ったエアコンを
     コンセプトとし、エアコンに対する主婦の意識調査を徹底的に行いました。そ
     の結果、夫や子供との設定温度差の違い、ジメジメに対する不満があり、冷え
     すぎない冷房、寒くならない除湿に対する強いニーズが明らかになりました。
     また、暖房に対しては、電気代、暖まりの速さ、足元の暖かさ、気流感に対す
     る不満が多く聞かれました。さらに、主婦の約６割がエアコンを自動ではな
     く、マニュアルで操作をしており、エアコン任せではなく自分で設定をしてい
     ることがわかりました。そこで、エアコンの操作について詳しく尋ねてみる
     と、設定通りに運転しているか不安、手元で運転を確認できれば安心と言った
     声が聞かれ、もっと自分の思いのままの運転をしたいという新たな潜在ニーズ
     があることが解りました。
     　これらのニーズに応えるべく、従来は設定温度中心の表示であったのに対
     し、本製品では、室内機・リモコンの双方向通信により、リモコンの「おしえ
     てボタン」を押すと、リモコンの液晶表示画面に現在の室温・湿度・外気温を
     表示する「快適おしえて機能」を世界で初めて搭載しました。加えて、室内機
     の中央に位置するインジケーターにより、運転の状態が認識できる「パワー
     ランプ」も採用しました。これにより、手元のリモコンとエアコン本体で空気
     の状態や運転の状況が見えるようになり、安心、納得できる空調を可能としま
     した。また、運転前に空気をチェックすることにより運転の設定の目安にな
     る、運転後に設定に対する到達具合を確認することにより暖めすぎ、冷やしす
     ぎが防止できるなど、シーンや人に応じた新しいエアコンの使い方を提案でき
     るようにしました。
     
     　さらに、３年前に日立が世界で初めて搭載した「ＰＡＭ制御」を進化させ、
     コンプレッサーに送る電圧の幅を１４０Ｖ⇔３８０Ｖ（当社昨年度機種では１
     ５０Ｖ⇔３３０Ｖ）とさらに広げた「ワイドレンジＰＡＭ」や、日立独自の熱
     リサイクル方式「カラッと除湿」の進化などによる基本性能の向上により、四
     季を通じて省エネ、健康的な空調を実現しました。
     
     　まず、夏の新しい空調として、世界で初めて、温度と湿度を同時コントロー
     ルし、ワンタッチで冷えすぎない健康空調を実現する「素肌涼快」を新開発し
     ました。リモコンの「涼快ボタン」を押すと、運転開始時の室温・湿度・外気
     温から判断し、夏バテ・冷房病の原因とされている室内・室外の温度差を少な
     くし、温度高め、湿度低めの健康・快適空調を自動的に行います。温度を下げ
     すぎないので冷房よりも約１０％省エネになります。また、お好みに合わせ、
     温度・湿度が調節できるので、使用する人それぞれに応じたぴったりの快適な
     空気をつくることができます。
     　冬の暖房に関しても、「ワイドレンジＰＡＭ」によりさらにパワーアップ
     し、外気温２℃時でも５分で足元まで暖まるスピード暖房を実現しました。さ
     らにお好みに合わせて、気流を制御する「ビーム暖房」「すこやか風よけ暖
     房」を新しく搭載し、より足元を暖めたい、風を避けたい、などのニーズにも
     応えました。もちろん、気になる期間消費電力量も１０年前の半分以下の９４
     ９ｋＷｈにおさえ、省エネNo.1を達成するなど（数字はRAS-2810LX）、四季を
     通じて、省エネ、快適空調を実現しました。
     　環境対応に関しては、省エネ法、新冷媒への切替え、リサイクル法といった
     法的規制が打ち出されるなか、日立としてより早く地球環境に優しい製品を開
     発すべく推進しています。今回は２.２〜４.０ｋＷまでシリーズすべての
     機種において、オゾン層を破壊しない新冷媒を採用し、また、省エネ法に定め
     られた２００４年に達成すべき基準ＣＯＰをクリアしました。また、リサイク
     ルを考えた設計に取り組むなど、環境に配慮した製品としています。

■ 主な仕様

     　　　
     
                                                                           
                                                               ―以　上―