日立製作所  産業機器グループ（グループ長＆ＣＥＯ 矢内勝也）は、大型液晶ディスプレイを搭載するこ
とによって、操作時の視認性を上げ、操作性を向上させたオイルフリー圧縮機「Ｎｅｗ ＤＳＰシリーズ」９
機種を、６月１５日より発売します。本製品は、マンマシンインターフェイスの向上を図ったことに加え、
省エネ運転や、スケジュール運転などユーザーニーズに合わせた運転が自動的に設定できる機能を標準搭載
することにより、生産現場における作業者の負担を軽減します。
     
　空気圧縮機は、製造業を中心とした多くの産業で、圧縮空気の供給源として広く使われており、工場にお
いて重要な設備の一つですが、地球温暖化防止条約京都会議の開催などをきっかけとした環境意識の高まり
の中で、産業用機器の分野においても、「環境」「省エネ」への対応が急務となっており、空気圧縮機の分
野においても空気圧縮部に潤滑油を使用しないオイルフリー圧縮機へのニーズが高まってきています。昨今
の不況下において平成１０年度の汎用圧縮機の出荷が前年度に比べて７７％と厳しい状況にある中で、オイ
ルフリー圧縮機は前年度比８２％と、厳しいながらも汎用圧縮機全体に占める割合を増やしています（前年
比は日立推計）。
     
　日立は、従来から、オイルフリー圧縮機は、今後の需要が見込まれる成長分野であると判断して、積極的
な取り組みを進め、市場において高いポジションを獲得しています。この度、３年半ぶりに新シリーズ
「Ｎｅｗ ＤＳＰシリーズ」を発売することによって、さらにビジネスの強化を図っていきます。
      
＜オイルフリースクリュー圧縮機「Ｎｅｗ ＤＳＰシリーズ」の特徴＞
（１）新型制御基板及び大型ＬＣＤモニタの搭載によるユーザーインターフェースの向上操作パネルに大型
　　　液晶ディスプレイを採用し、視認性を向上させるとともに、対話式での運転設定を可能にすることに
　　　よって、マンマシンインターフェイスの向上を図りました。また、新型制御基板を採用することによ
　　　って、省エネ運転やスケジュール運転などユーザーニーズにあわせた運転を可能としました。
     
 【標準搭載機能】
　省エネ運転機能：不要な上限圧力を自動的に下げることによって省エネが図れます。
　スケジュール運転機能：運転開始時刻及び停止時刻を設定することによって、自動運転ができます。昼休
　　　　　　　　　　　　み、休憩時間は停止させる設定も可能です。
  運転データ記憶機能：圧縮機の運転データを１ヶ月分記憶し、運転管理等に活かせます。
　故障来歴記憶機能：故障の来歴と、故障発生時の運転状態を記憶・表示しメンテナンスに活かすことができ
　　　　　　　　　　ます。
 【オプション】
　通信機能：ＲＳ２３２Ｃポートを装備しているため、専用ソフトを利用することによって、パソコンへの運
　　　　　　転データの取り込みが可能であり、運転日誌作成などデータ管理が容易になります。
  遠方通信機能：ＲＳ４８５ポートを装備しており、専用ソフトを利用することによって、パソコンからの機
　　　　　　　　能設定、運転・停止操作、運転データの取り込みが可能です。
　交互運転機能：交互運転にあたっては、従来別置きの交互運転盤が必要でしたが、この機能を搭載すること
　　　　　　　　によって、交互運転盤なしに、交互運転や追従運転が可能になります。
（２）当社従来機種（「ＤＳＰシリーズ」）に比べ、２〜４ｄＢ（Ａ）の低騒音化
　　　防振構造の見直しを行い固体伝播音を低減させ、あわせて吸・排気音を低減することによって、５５ｋ
      Ｗ水冷機の場合で、従来６８ｄＢ（Ａ）のものを６４ｄＢ（Ａ）に低減しました。
（３）オーバーホール期間を６年に延長（従来４年）し、メンテナンス費用を従来機に比べ、約３０％低減し
　　　ます。
      
＜発売機種・価格・販売目標＞

     
     
  ・販売目標：４００台／年
     

     
                                   　　　　　以  上