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News Release

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平成10年5月26日

TSOP実装と比較し4倍の高密度実装を実現する 「スラント・パッケージ実装技術」を開発

−業界最大容量のPC-ATAカードを実現可能−

 (株)日立製作所と(株)日立超LSIシステムズは、このたび、超薄型パッケージであるTCP(注1)を斜め
に積層実装することで、当社のTSOP実装と比較し、メモリチップを4倍に高密度実装可能な「スラント・
パッケージ実装技術」を開発しました。
 本技術は、従来の組み立て装置を利用し、容易にメモリチップの高密度実装を実現することが可能で
す。

  近年、パソコンの高性能化およびデジタル技術の発達により、画像処理をはじめとして情報量が急速
に増大しています。モバイル用途のノートPC、高級デジタルカメラ、産業機器用においては、この膨大な
情報の記憶に、小型ハードディスク(HDD)が使用され、記憶媒体の主流となっています。さらに、これら
の用途においては、大容量記憶に加えて、携帯や機械作業による振動・ショックに強いといった耐震性
に対するニーズが強まっています。
  最近市場が拡大している汎用外形サイズのPC-ATAカード(注2)は、小型HDDと比較した場合、駆動
系を持たないため、使用時に起こりうる振動に強く、薄型の点でも優れています。しかし、メモリ容量に関
しては、ギガバイト(注3)以上の容量に達した小型HDDに対し、PC-ATAカードは1桁以上メモリ容量が
小さいため、記憶媒体として使用されることはほとんどありませんでした。そこで、大容量のPC-ATAカー
ドを実現するために、限られた面積に数多くのメモリを載せる実装技術が必要とされていました。

  日立製作所では、これまでに、TSOPパッケージよりもチップを高密度実装する手段として、TCPを水
平に2段に積み重ねる積層実装技術を開発、実用化しています。そして、同技術をPC-ATAカードに応
用することで、150メガバイトの大容量を実現していますが、まだHDDの記憶容量には及びません。
  そこで、今回、メモリのような同一外形のパッケージを複数個実装する場合、薄型パッケージを斜めに
積層実装する方がより実装密度が向上するという観点から、「スラント・パッケージ実装技術」を開発しま
した。チップを斜めに実装するため、専用支持リードを工夫することで、既存のTSOPパッケージを平面
に実装した場合と比べ、4倍の高密度化が実現可能です。

 本技術を応用することで、64メガビットフラッシュメモリを40個搭載した場合は、300メガバイト(注3)
のPC-ATAカード(PCMCIA Type-II 5mm厚外形)を、256メガビットフラッシュメモリを32個搭載した場
合は、1ギカバイトのPC-ATAカード(PCMCIA Type-II 5mm厚外形)を実現することが可能となります。

(注1)TCP;Tape Carrier Package
(注2)PC-ATA;PCカードATA仕様、PCMCIA(Personal Computer Memory Card Association)で決め
       たカード仕様のうちのATA(Advanced Technology Attachment)仕様。
(注3)ギガバイト、メガバイト;メモリの記憶単位、ギガ109乗、メガ106乗。

<応用機器>
 本技術を応用したPC-ATAカードの応用機器として、以下が考えられます。
 ・高級デジタルスチルカメラ
 ・モバイル用途のノートPC
 ・産業機器


<会社概要>
会社名:株式会社 日立超LSIシステムズ
資本金:6億1千万円
代表者:鈴木 仁一郎
本社所在地:〒187−8522 東京都小平市上水本町五丁目22番1号
従業員数:2,800名


                                                                                                               以  上


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