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News Release

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平成10年2月18日

デジタルコンテンツの利用を容易にする次世代データベース製品群を発売

−国内で初めて業界標準仕様DMA*1を採用した統合文書管理ソフトウェアを製品化−

 日立製作所は、このたび国内で初めて業界標準仕様DMA*1を採用した統合文書管
理ソフトウェアをはじめ、画像を扱うアプリケーション開発を容易にするソフトウ
ェア、CORBAに対応したDBアクセスツール、及びこれらのデータ管理・並列検索
などを実現したオブジェクトリレーショナルデータベース(ORDB)などを「HiRDB 
Universal Server」として体系化し、平成10年2月20日より販売を開始します。
これらデータベース製品群を活用することにより、マルチメディア型のネットワー
クコンピューティング(分散オブジェクト)環境で、デジタルコンテンツの利用が
容易となります。

*1:Document Management Alliance


  近年のインターネット/イントラネット等の普及に伴い、デジタルコンテンツ
(文書、記事、写真、画像等)の流通やマルチメディア情報を活用したエレクトロニ
ックコマース等の実用化が進みつつあります。企業内の情報システムでも文書や画
像、音声等の様々なマルチメディア情報が扱われるようになり、デジタルコンテン
ツの効率的な保管や検索等の実現、及び文書や画像管理などによるマルチメディア
アプリケーションの開発生産性の向上が、システム構築上の大きな課題となってき
ています。

  当社では、平成6年より、基幹業務からデータウェアハウスまで幅広く対応する
「スケーラブルデータベースHiRDB」を販売し、WWWブラウザからのDBアクセス機
能やJava JDBCドライバを提供するなど、インターネット/イントラネット環境に
も対応してきました。平成8年9月からは分散オブジェクト基盤ソフトの
「TPBroker」を、また昨年7月には次世代企業情報システム構築 製品/サービス体
系「Network Objectplaza」を発表し、分散オブジェクト環境実現のためのトータ
ルなソリューションを提供してきました。一方、デジタルコンテンツ分野では、
凸版印刷とのデジタル資産預貯託・運用ビジネス「イメージモールジャパン」をは
じめとする他社とのアライアンスにより事業を推進するとともに、「日立コマース
ソリューション」でのデジタルコンテンツビジネス関連のソリューション提供など
を展開してきました。

 今回、販売を開始する製品群は、マルチメディア型のネットワークコンピューテ
ィング(分散オブジェクト)環境でのデジタルコンテンツ利用を容易にすることを
目的としており、当社の提供する各種デジタルコンテンツ関連のソリューションを
支える基盤製品で、主な特徴は以下の通りです。
 「企業文書管理基盤DocumentBroker」は、企業内で利用される文書管理システム
の基本となる製品で、文書管理の業界標準化団体AIIM*2のタスクフォースである
DMAの規定する標準APIと文書モデルを国内で初めて実現しました。米Xerox社及び
富士ゼロックス情報システム社との技術提携による文書管理用リポジトリ*3の標準
仕様の採用により、マルチベンダ環境での文書共用を実現し、クライアントアプリ
ケーションへの開発投資を保護するとともに、検索結果のランキングなど多彩な検
索機能に加え、各種文書処理業務に必要な文書の作成、保存、分類、履歴管理など、
文書のライフサイクル全般を支援する機能を提供します。また、分散オブジェクト
環境で他の業務システムとの連携を容易に実現するためにCORBAを採用しています。
電子申請、製造・保守/整備、創薬管理、稟議など文書を主体とする業務に幅広く
適用できます。
 「画像管理システム構築コンポーネント」は、大量の画像データを色や形などの
特徴で検索する機能に加え、画像の拡大/縮小、合成、サムネイル作成など、アプ
リケーション構築に必要な部品群を提供します。また、画像上に透かしマークを重
ねて表示する「マークスタンプ機能」により、明確な著作権情報を画像に埋め込む
こともできます。出版、印刷、放送、カタログショッピング、絵画などのデジタル
コンテンツの配信サービスなど様々な業種で利用できます。
 「DABroker(ディーエーブローカー)」は、分散オブジェクト環境に対応したDBア
クセスツールです。業務プログラムや「DocumentBroker」、「画像管理システム構
築コンポーネント」に対して、文書、画像といったデジタルコンテンツへの高速な
アクセス手段を提供します。複雑なDBアクセス処理をわずか8個のAPIに統合した
「Simple Interface」に加え、C++、JDBC、ActiveXコントロール、COBOLといっ
た多様な開発言語をサポートしています。
 「HiRDB Version5.0(Object Option付)」は、標準化が進行中のデータベース言
語「SQL3」に対応し、オブジェクト指向機能をRDBに取り込んだORDB製品です。
「DocumentBroker」、「画像管理システム構築コンポーネント」が扱うデジタルコ
ンテンツの格納DBとなります。画像検索などの操作をデータベースシステムに自在
に組み込める「プラグイン方式」を新たに開発し、SGML*4文書の並列構造検索や並
列全文検索を国内で初めて実現しています。数百万件クラスの大規模コンテンツ
(例えば新聞記事20年分)の検索が数秒で実行できる他、最大DBサイズが1,024ペ
タ*5バイトと拡張性も高いので、電子美術館や電子図書館といった大規模な情報サ
ービスにも適用可能です。
 
  今後当社は、「HiRDB Universal Server」という製品体系を基盤にして文書管
理等の各種デジタルコンテンツ関連のソリューションを展開していく予定です。

*2:Association for Information and Image Management International
*3:文書のデータ・意味構造の共通的・標準的定義の格納庫
*4:Standard Generalized Markup Language 
*5:1ペタバイト=1,000テラバイト

<主な製品の価格と出荷時期>
製品名標準価格(税別)出荷時期
「企業文書管理基盤DocumentBroker」200万円から平成10年6月末
「画像管理システム構築コンポーネント」16万円から平成10年9月末
「DABroker(ディーエーブローカー)」15万円から平成10年6月末
「HiRDB Version5.0(Object Option付)」 60万円から平成10年6月末
「HiRDB Text Search Plugin」20万円から平成10年6月末
「HiRDB Image Search Plugin」6万円から平成10年6月末
<販売目標>
    今後3年間で、約2,000システムの販売を見込んでいます。

<他社商品名称に関する表示>
・ActiveXは,米国およびその他の国における米国Microsoft Corp.の商標です。
・CORBAは,Object Management Groupが提唱する分散処理環境アーキテクチャの
  名称です。
・Java, JDBCは, 米国およびその他の国における米国Sun Microsystems,Incの商
  標です。


                                                以  上


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