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News Release

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平成9年8月21日

携帯情報機器用のビットマップRAM内蔵1チップ液晶コントローラドライバを製品化

−業界で初めて、1チップで160×80ドットの大画面サイズに対応し、かつモノクロ4階調または反射型カラー液晶での4色表示を実現−

 日立製作所は、このたび、携帯情報機器向けに、160×80ドットの大画面サ
イズに対応するとともに、モノクロ4階調または反射型カラー液晶での4色表示を
1チップで実現したビットマップRAM(注1)内蔵液晶コントローラドライバ
「HD66420」を業界で初めて製品化し、平成9年10月よりサンプル出荷を
開始します。

 近年、情報・通信インフラの拡充に伴い、情報をいつでもどこでも入手可能な環
境が整備され、様々な種類の携帯情報機器が市場に登場し始めています。
 そして、これらの機器に使用される液晶パネルには、より多くの情報を表示する
ための大画面化と、視認性を向上するためのグラフィカルな表示が要求されます。
 そこで、このようなニーズに対応し、かつ携帯情報機器に要求される小型化、低
消費電力化を実現するため、液晶コントローラドライバにも液晶表示システムの1
チップ化と階調表示が求められています。

 当社は、すでにページャーや高機能携帯電話向けに、128×33ドットモノク
ロ液晶を1チップで駆動可能なビットマップRAM内蔵液晶コントローラドライバ
「HD66410」を量産しています。そして今回、市場ニーズに対応し、新たに
「HD66420」を製品化しました。

 「HD66420」は、25.6kビットのビットマップRAMや液晶駆動用電
源回路を内蔵しており、業界で初めて、1チップで160×80ビットの大画面に
対応するとともに、モノクロ4階調または反射型カラー液晶での4色表示を実現し
ています。
 階調表示では、使用する液晶の特性で階調(色)の見え方が変わるため、本製品で
は32階調のパレットを内蔵、その中から任意の4階調を選択することで、使用す
る液晶に合わせた4階調を表示できます。なお、階調表示にはパルス幅階調を採用
しており、ちらつき・表示流れのない4階調が表示可能です。また、ECB
(Electrically Controlled Birefringence)(注2)方式を使用した反射型カラー
液晶でも、モノクロ液晶と同じ駆動回路で4色を表示できます。
 さらに、2チップをマスター/スレーブ接続(注3)することで、160×160
ドットまたは320×80ドットまで拡張することも可能です。


 その上、本製品は任意の8ラインのみを表示し、残りの部分は表示オフ状態とす
るパーシャル表示モードを搭載しており、待機時などの低消費電力が実現できます。

 また、本製品は液晶駆動用電源回路として分割抵抗、ボルテージフォロア、電子
ボリュームを内蔵しているため、コンパクトな回路が実現できます。さらに、電源
回路を内蔵したことで、液晶モジュール全体の消費電力を低減できます。

 パッケージはTCP(Tape Carrier Package)を採用しており、軽量かつコンパ
クトな液晶ディスプレイが実現できます。

 今後の展開としては、表示可能サイズの展開、さらには電源回路や外付け部品を
低減するために、同部品のLSI内への取り込みを行っていきます。

(注1)ビットマップRAM:表示イメージのビットデータを格納するメモリ
(注2)ECB(Electrically Controlled Birefringence)方式:電界制御型複屈
      折方式液晶分子の複屈折により透過光が着色して見える現象を利用した液晶
      パネル。電界の強度により色が変化し、多色表示が可能。現在では4、5色
      のパネルが実用化されている。

(注3)マスター/スレーブ接続:2つ以上のLSIを用いて、その内の1つを親(マス
      ター)、他を子(スレーブ)として動作させることで、表示サイズの拡張動作
      をさせること。

<応用製品例>
●高機能携帯電話
●通信機能付き携帯情報端末
●双方向ページャー

<価 格>
     製 品 名                 サンプル価格(円)
  HD66420TA0            1,400




                                                         以 上


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