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                                                  平成8年11月7日

16MビットSDRAM搭載の32Mバイト積層TCPモジュールを業界で初めて製品化

−ノートパソコン向け、100MHzの高速動作が可能な 大容量の小型メモリモジュール−

 日立製作所は、このたび超薄型パッケージTCPを使用した高密度積層メモリモ ジュール「積層TCPモジュール」の第二弾として、16Mビットシンクロナス DRAM(SDRAM)では業界で初めて32Mバイトの大容量を高さ1インチの 144ピンSO DIMM(注1)で実現した「HB526R464DBK」を製 品化しました。  また、16MビットSDRAM搭載メモリモジュールのラインアップ強化のため、 TSOPパッケージを搭載した従来の実装技術による144ピンSO DIMMと して、16Mバイトの「HB526A264DB」、8Mバイトの 「HB526A164DB」を併せて製品化し、3製品ともに平成8年11月から サンプル出荷を開始します。  積層TCPモジュールは、当社が開発したTCPをメモリモジュール基板上の片 側2段に積み重ねる3次元実装技術を用いたもので、すでに第一弾として、16M ビットEDO DRAMを搭載した、パソコンやサーバ用の64Mバイト168ピン DIMM、およびノートパソコン用の32Mバイト144ピンSO DIMMを製 品化しています。  今回は第二弾として、16MビットSDRAMのSO DIMMを展開し、ノート パソコン向け大容量メモリモジュールの安定供給、低コスト化を図るとともに、 100MHzでの高速動作を実現します。  最近のパソコンの高性能化やアプリケーションソフトの大容量化に伴い、機器に 搭載されるメモリ容量も増大しています。一方、ノートパソコンに代表されるよう に、機器のスペースは年々小さくなり、メモリを搭載するソケットの数も限定され ます。このため、メモリモジュールのサイズを変えることなく機器のメモリを大容 量化するために、モジュールの高密度化が強く求められています。  同一サイズのメモリモジュールを大容量化する方法として、おもに従来は搭載す るメモリICを大容量化する方法をとってきました。しかし、16Mビット SDRAMを高さ1インチのSO DIMMに使用した場合、16Mバイトが限界 なため、32Mバイトの容量には64MビットSDRAMを使用する必要がありま した。  そこで、当社ではメモリモジュールを大容量化する方法の一つとして、TCPを 2段に重ねて実装する3次元実装技術を開発し、従来の薄型パッケージTSOPを 片側1段に積んだモジュールに対して2倍の容量を実現することに成功しました。 すでにこの技術を用い、ノートパソコン用として、16MビットEDO DRAM で業界で初めて32Mバイトの容量を実現した144ピンSO DIMMを7月から 量産しています。  そして今回、16MビットSDRAMでは業界で初めて、高さ1インチの144 ピンSO DIMMで32Mバイトの容量を実現する「HB526R464DBK」 を製品化しました。  将来、ノートパソコンを使用して、動画および音声情報を快適に操作するために、 大容量化と高速伝送処理能力がメモリシステムに要求されていますが、SDRAM をモジュール搭載することにより、これらを容易に実現できます。  従来のEDO DRAMを使用して、より高速なシステムを構成する場合、イン タリーブ(注2)構成が必要ですが、メモリシステムが複雑になり、メモリの増設 単位も増大します。しかし、SDRAMの使用により、ノンインタリーブ(注3) で100MHz動作が可能で、EDO品と比較し、3〜4倍の高速動作を実現でき ます。また、メモリシステムのエリアが制限されたノートパソコンのような機器に おいて、従来構成から大幅に変更することなく、大容量かつ超高速なメモリシステ ムを容易に実現することができます。このため、ネットワーク端末機器として、情 報伝送処理能力が省スペースで要求される高速・高性能ノートパソコン用として最 適です。  電源電圧は3.3V、バーストモード(注4)でサイクルタイム10ns(100 MHz)および12ns(83MHz)を実現しています。  また、ビット構成は、4M×64ビット構成で、パソコン用途のアンバッファタ イプです。外形は67.6mm×25.4mm×3.80mm、ピン数は144ピン で、JEDEC(注5)標準規格に準拠しているため、TSOPの16Mビット SDRAMを使用した8Mバイト、16MバイトのSO DIMMと同一仕様であ り、そのまま置き換えができます。  なお、従来のTSOPパッケージを搭載した16MビットSDRAMのメモリモ ジュールとしては、すでに当社は8M、16M、32Mバイトの168ピン DIMMをデスクトップパソコン用に量産中ですが、このたびノートパソコン用に 8Mバイトの144ピンSO DIMM「HB526A164DB」、16Mバイト の「HB526A264DB」を製品化しました。  「HB526R464DBK」と同様に、電源電圧は3.3V、バーストモード でサイクルタイム10ns(100MHz)、および12ns(83MHz)を実 現したJEDEC標準規格の144ピンSO DIMMです。ビット構成は、 「HB526A164DB」が1M×64ビット、「HB526A264DB」が 2M×64ビットのパソコン用アンバッファタイプです。  今後の積層TCPモジュールの展開としては、高速・高性能デスクトップパソコ ン用途の168ピンDIMMで、64MバイトのSDRAMモジュールを製品化し ていきます。さらに、大容量の64MビットSDRAMにも適用し、積層TCPモ ジュールを100MHz以上の動作に対応する高速・高性能かつ高密度・大容量メ モリモジュールとして、標準製品に位置付けていく予定です。また、カスタム対応 も積極的に行っていきます。 (注1)SO DIMM(Small Outline DIMM):モジュール幅、寸法をDIMMより 小型化しており、主にノートパソコンに使用される。 DIMMはDual Inline Memory Moduleの略で、主にワークステーションやサーバ、デスクトップ パソコンに使用される。 (注2)インタリーブ:メモリを2組に分けて(2バンク)、それらを交互にアク セスし、見かけ上のサイクルタイムを半分にする工夫。 (注3)ノンインタリーブ:インタリーブ構成を用いないこと。 (注4)バーストモード:最初のデータアクセスは従来のDRAMと同じだが、 2番目以降のデータはクロックサイクルに同期して高速に入出力動作をす るモード。 (注5)JEDEC(Joint Electron Device Engineering Council):米国の規格 に関係している委員会。ICのパッケージ寸法、端子配列などの統一規格を 定めている。 <応用製品例>  高速・高性能ノートパソコン  (64ビットデータバス対応、クロック周波数100MHz動作対応) <価 格> 製 品 名 容量 Bit構成 動作周波数 サンプル価格 HB526R464DBK−10 32Mバイト 4M×64 100MHz 79,000円 HB526R464DBK−12 83MHz 72,000円 HB526A264DB−10 16Mバイト 2M×64 100MHz 23,500円 HB526A264DB−12 83MHz 21,500円 HB526A164DB−10 8Mバイト 1M×64 100MHz 12,000円 HB526A164DB−12 83MHz 11,000円 以 上


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