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                                                  平成8年7月1日

第2世代0.35ミクロンASIC第二弾、 高集積セルベースIC「HG73Cシリーズ」を製品化

―論理合成最適化ライブラリにより、    最大500万ゲートの高集積LSIを実現―

 日立製作所はこのたび、第2世代0.35ミクロンCMOSプロセスの採用 と、セルの種類を従来の約2倍に増やした論理合成最適化ライブラリにより、 最大500万ゲートの高集積を実現したセルベースIC「HG73Cシリーズ」を 製品化し、平成8年9月から受注を開始します。  当社では、第2世代0.35ミクロンASICとして、本年1月にゲートア レイ「HG73G」、機能埋め込みゲートアレイ「HG73E」を製品化しましたが、 今回はその第二弾として、より大規模なシステムを高集積かつ低消費電力で 実現可能なセルベースICへ製品展開することで、ラインアップの拡充を図 っていきます。  近年、OA機器やハンディ機器では、高性能化に加え小型化、低消費電力化 が強く要求される一方、そのライフサイクルはますます短くなってきており、 いかに短期間で高性能、高機能システムをコンパクトに実現できるかが鍵と なっています。このような要求を実現するデバイスとしてASICが用いら れており、その応用分野は拡大しています。  当社ASICは、豊富なセルライブラリ、短い開発期間、使いやすい設計 環境を基本理念とし、システムオンチップを容易に実現するための"FFF" (Flexible, Fast and Friendly)コンセプトと名付けて、0.8ミクロン CMOSプロセスを採用した「HG71シリーズ」、および0.5ミクロンCMOS プロセスの「HG72シリーズ」を製品化し、様々な分野で好評を博してきました。  しかし、最近特に情報家電、マルチメディア機器を中心として、機器の小 型化、高速化のために、従来数チップで構成していたセットを1チップで実 現する高集積化の要求が強くなってきています。  このような背景のもと当社では、米国VLSIテクノロジー社との技術提 携により、業界最先端の第2世代0.35ミクロンCMOSプロセスを採用し た「HG73シリーズ」を開発し、本年1月に第一弾として最大150万ゲート の高集積と250MHzの高速動作を実現したゲートアレイ「HG73G」、およ び機能埋め込みゲートアレイ「HG73E」を製品化しています。今回は、第二弾 として0.25ミクロン製品並の最大500万ゲートの高集積を実現するセル ベースIC「HG73Cシリーズ」を製品化しました。  本シリーズは、「HG73G/E」と共通な第2世代0.35ミクロンCMOSプ ロセス(ゲート長0.35ミクロン、3層メタル配線技術(配線ピッチ1.4 ミクロン))を採用するとともに、VLSIテクノロジー社と当社が新規に 開発した論理合成最適化ライブラリとコンパスデザインオートメーション社 (以下、COMPASS社)の最新レイアウトツールを組み合わせたことにより、ラ ンダムロジック回路のみで設計すると約500万ゲートに相当する回路を1 チップ化することが可能です。さらに、開発中の5層メタル配線技術を使用 した場合、最大約600万ゲートの1チップLSIが実現可能です。これは すでに一部発表されている0.25ミクロン製品とほぼ同等の高集積度であ り、当社では実績のある0.35ミクロン製造技術で実現しています。  論理合成最適化ライブラリ(HDI(High Density Initiative) Library) は、HDL等の高位言語で設計された論理を、例えばSynopsys社のDesign Compiler(注1)やCOMPASS社のASIC Synthesizer(注2)等の論理合成ツー ルを用いてゲートレベルに変換する場合に、もっとも効率よく高集積に変換 ができるように工夫されたライブラリです。当社従来ライブラリと比較して 約2倍の約600種類にセルを増やし、その中から論理合成ツールが自動的 に要求性能に対して最適なセルを選択することにより結果として面積効率が 良いLSIを実現することができます。  高集積化で問題となる消費電力は電源電圧3.3Vに最適化することにより 0.3マイクロW/G・MHzと、従来品と比較して約30%の低消費電力化 を図っています。また、より低消費電力が必要な用途のために電源電圧2.5 Vの動作もサポートします。  ゲート遅延時間は200ピコ秒であり、当社0.5ミクロンセルベースIC と比較し、約1.6倍の高速性能を実現。150MHzの高速システムLSI が実現できます。  また、「HG73C」は最大4Mビットの高集積なコンパイルドRAMやROM、 高集積データパスコンパイラ、250MHz動作可能な高速PLL等の豊富 なライブラリを同一チップ上に載せることができ、設計のフレキシビリティ を大幅に向上することができます。  パッケージについては、プラスチックパッケージとして、標準のQFP 100〜296ピンに加え、ヒートスプレッダを内蔵した低熱抵抗QFP、 高密度/高速タイプとしてBGA(最大352ピン)もラインアップして おります。セラミックパッケージとしてPGA135〜401を用意してお り、さらに、ヒートシンク付きも対応可能です。  なお、今後「HG73Cシリーズ」として当社の高性能CPUコアの搭載や、多 ピンBGAパッケージ(600ピン程度)、超高速タイプの入出力バッファ (HSTL,PECL)等も順次製品化する予定です。 (注1) Design CompilerはSynopsys社の登録商標です。 (注2) ASIC SynthesizerはCOMPASS Design Automation社の登録商標です。 <応用例> ASICのため、応用分野を限定しません。応用例としては、 ●マルチメディア:ゲーム、高性能画像処理、DVD、セットトップボックス、  楽器 ●情報機器:PDA、携帯通信機器、ATM-LAN ●産業機器:ロボット、制御装置 <価 格> 製 品 名 パッケージ 搭載ゲート数 10kヶロット時の価格(円/ヶ) HG73C QFP 296ピン 500kG        16,000 HG73C BGA 352ピン 1000kG 40,000                               以 上


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