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2002年5月14日
 
日立のICカードマイコン「AE45C」が、
セキュリティの国際標準規格「ISO 15408」の認証を取得

    日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 伊藤 達)は、このたび、当社の16ビットICカードマイコン「AE45C」が、IT(Information Technology)製品のセキュリティに関する国際標準規格「ISO 15408」(注1)による認証を2002年5月7日に取得したことを発表します。

    近年、情報産業の著しい発展にともない、情報のセキュリティ化が進み、様々な分野において情報の安全性を確保するために、セキュリティ機能を備えたIT製品が拡大しています。「ISO 15408」は、IT製品のセキュリティ保証レベルを評価、格付けする標準規格で、ICカードを含めたIT技術などセキュリティが関連する幅広い分野で使われており、その結果は、世界の多くの国で認められているものです。

    当社は、これまでICカード用マイコンとして、8ビットCPUの「AE-3シリーズ」や16ビットCPUの「AE-4シリーズ」を製品化してきました。GSM-SIM(注2)カードでは、W/Wで高いシェアの実績を持ち、さらに金融カードやIDカードなどの分野に対応した製品など、ICカード用マイコンの市場をリードしています。

    今回、認証を取得した製品「AE45C」は、「AE-4シリーズ」の1製品です。暗号処理用として「DES(Data Encryption Standard)暗号対応コプロセッサ」や「べき乗剰余演算コプロセッサ」を搭載し、さらに、電圧や周波数の異常検出器などの高セキュリティ機能を備えています。
本製品は、「ISO 15408」におけるスマートカード用ICセキュリティの保証レベルとして、「EAL4+」(注3)を取得しました。本レベルは、製品そのもののセキュリティ保証だけではなく、製品開発や製造上のセキュリティ管理保証まで含めた総合的なもので、民生用途として高度な保証レベルにあります。
認証の取得については、評価をドイツのT-Systems ISS GmbH が実施し、認証は同じくドイツのBundesamt fr Sicherheit in der Informationstechnik(BSI)により行なわれました。
この高レベルの認証を取得できたことは、当社の技術が国際的に認められたものであり、ユーザは本製品を使用することで、高度なセキュリティを備えるシステムの開発を安心して行なうことができます。

    今後、他のICカードマイコンの認証取得を推進するとともに、さらに高度なセキュリティに対応した製品や高機能製品の開発を行い、金融分野をはじめとする強固なセキュリティを要する分野への更なる積極的な取り組みを図ります。

(注1) ISO 15408:1999年に、ISO(国際標準化機構)により策定された情報技術セキュリティ評価基準の国際規格で、ソフトウェアやハードウェア製品、システムのセキュリティ強度すなわち安全性を評価する国際基準。欧米の主要国で構成されるCCプロジェクトで開発された「Common Criteria, Version 2.1」がもとになっている。このため、「ISO 15408」のことを「Common Criteria(コモンクライテリア)」と呼ぶ時もある。
(注2) GSM-SIM:(Global System for Mobile communications - Subscriber Identity Module) GSMは携帯電話などの移動体通信の方式。SIMカードは利用者情報を記憶するカードで、カードをGSM電話機に組み込むことで、カード所有者の情報により電話する事が出来る。
(注3) EAL:Evaluation Assurance Levelの略。「ISO 15408」で定められている「評価保証レベル」のことで、製品やシステムの保証レベルを表す。EAL1からEAL7の7段階あり、数値が高いほど保証の程度が厳密になる。

以 上



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