|   株式会社日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:小野功/以下、日立)は、株式会社クラステクノロジー(代表取締役社長:四倉幹夫/以下、クラステクノロジー)と、このたび技術提携を行い、CPC(*1) 
        事業を強化します。 具体的には、設計・生産・調達それぞれの情報(部品表)が統合・管理されており、エンジニアリング・チェーン(*2) 
        システム構築に優れたクラステクノロジーのソフトウェアパッケージ「ECObjects」と日立のCPC向けソフトウェアパッケージを連携させることにより、製造業の製品の開発・設計から生産・調達・販売までの業務を効率よく一体化するCPCシステムを、日立がソリューションとして提供します。これにより、サプライ・チェーン(*3) 
        とエンジニアリング・チェーンの有機的連携が可能となり、開発・設計から生産・調達までのトータルリードタイム短縮を実現し、効率良い経営を支援します。
 また、日立は本年3月にクラステクノロジーの第三者割当増資を受け入れました。今後両社はさらなるソリューションメニューの充実のために、CPC関連製品を共同開発するなど、長期的な提携関係を構築していきます。
 なお、日立は、製造業向けソリューション「Solutionmax for Manufacturing」の一貫として今後もCPC事業のメニュー拡充を図り、2003年度にはCPC事業全体で150億円の売上を目指します。
 
 
 
         
          | (*1) CPC (Collaborative 
            Product Commerce):サプライ・チェーン、エンジニアリング・チェーンを始めとした生産・設計のトータルなコラボレーション(連携)や情報共有により、業務プロセスの改革、市場への迅速な対応を可能とする経営システムのコンセプト |  
          | (*2) エンジニアリング・チェーン (Engineering Chain):顧客に価値をもたらしている製品の機能、構成に関する情報や、製造、調達、保守サービスのための技術情報を供給している、研究開発・設計・調達・生産・保守に至る一連のビジネスの流れ |  
          | (*3) サプライ・チェーン (Supply Chain):顧客に価値をもたらしている製品、サービス、情報を供給している、原材料の供給者から最終需要者に至る一連のビジネスの流れ |    現在、市場ニーズの急激な変動や製品のライフサイクル短縮化に対応するために、製造業各社では製品開発のリードタイム短縮に取り組んでいます。また、顧客の個別の要求に対応するフレキシブルな製品の投入も求められています。これらの実現のためには、製品の開発・設計を行いながら、原材料の購買や製品の製造に必要な構成情報などの技術情報を生産・調達業務へすばやく、かつ、シームレスに受け渡すことが必要です。しかし今までのサプライ・チェーンとエンジニアリング・チェーンに関する多くのシステムは、個別に情報を管理しているため、相互の情報伝達に時間や手間がかかり、経営上のボトルネックになってきています。 
        
         この問題を解決するため、日立とクラステクノロジーは、共同で「ECObjects」の統合化BOM(*4) 
        機能を利用して、サプライ・チェーンとエンジニアリング・チェーンにおける情報の一体化の実現を図りました。具体的には、日立の「SCM(*5) 
        ソリューション」の中核ソフトウェアパッケージである、SCP(*6) 向けソフトウェアパッケージ「SCPLAN」の最適化計画立案機能、及びPDM(*7) 
        向けソフトウェアパッケージ「PDMACE」の設計図面データなどの統合管理機能を、クラステクノロジーの「ECObjects」と連携させることで、開発・設計業務、購買・製造業務、販売・保守サポート業務間で必要な技術情報を一元的に管理し、活用することが可能となりました。この情報一元活用は、インターネットで実現されるため、部門間、企業間を横断した柔軟な業務連携を可能としました。これによって、サプライ・チェーンの諸活動とエンジニアリング・チェーンの諸活動とが効率よく業務連携し、製品開発から生産までのトータルリードタイムの短縮やサービスの向上、不要在庫の削減を図ることが可能となります。例えば、「ECObjects」で統合的に管理された設計情報を、「SCPLAN」の高速SCP機能にシームレスに取り込み、計画立案することによって、PCやサーバ製品のように顧客ごとに仕様の異なる場合でも、スピーディで効率的な対応が可能となります。また、新製品開発のサイクルの短縮化や市場への投入を効率よく行うことが可能となります。
 
 
 
         
          | (*4) BOM(Bill of Material):製品の部品構成を示す部品表 |  
          | (*5) SCM (Supply Chain Management):サプライ・チェーンの一連の諸活動を統合化する経営管理技法 |  
          | (*6) SCP (Supply Chain Planning):サプライ・チェーンの一連の諸活動を統合化するための、販売、調達、生産といった業務における計画立案機能 |  
          | (*7) PDM (Product Data Management):製品開発、製造に関する技術情報や成果物を一元管理する機能 |    日立は1999年7月から、製造業向けソリューション「Solutionmax 
        for Manufacturing」を提供しています。また2001年5月から、サプライ・チェーンやエンジニアリング・チェーンなどの業務連携や、部門・企業間の連携を実現するCPCの導入・展開も積極的に図っています。製造業である日立の社内システム構築によって得られたノウハウも広く提供していきます。
       ■会社概要 
 ■日立が考えるCPCの一例 −エンジニアリング・チェーンとサプライ・チェーンの連携−
 
 
  
 ■他社商標に関する表示
 記載の会社名、製品またはサービス名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
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