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2002年2月20日
株式会社 日立製作所
三菱重工業株式会社
日立製作所と三菱重工業が原子力の基盤技術の協力協定を締結
   株式会社 日立製作所(取締役社長:庄山 悦彦/以下、日立)と三菱重工業株式会社(取締役社長:西岡 喬/以下、三菱重工)は、このたび、沸騰水型軽水炉(以下、BWR)と加圧水型軽水炉(以下、PWR)に共通する技術をはじめ原子力分野における基盤技術について協力協定を締結することで合意しました。今回の合意により両社は、日立のBWRと三菱重工のPWRそれぞれに共通する配管・補機の設計・建設・製造、メンテナンスサービスなどの既存技術分野と、革新的原子炉(以下、革新炉)などの将来技術分野についての協力関係を構築します。
   なお、BWR、PWRにおける原子炉、主要システム・機器などの技術については、今回の協力の対象外であり、従来から構築している日立とGeneral Electric社、三菱重工とWestinghouse社との関係は今後も継続します。

   原子力発電は、エネルギー自給率の向上および安定供給に貢献し、限られた資源の有効活用ができるクリーンなエネルギーです。発電コストの安定性、二酸化炭素を排出しないことなどから環境負荷が少ないなどの特徴を有しており、21世紀の基幹エネルギーとしての役割が期待されています。
   また、世界的にエネルギー需要の増加が予測される中、地球環境との調和を図りながら、エネルギーを長期的に供給するためには、安全性と経済性が高く、従来の軽水炉概念とは異なる革新炉の開発が求められています。

   今回の協定は、原子力事業をめぐる将来展望を踏まえ、既存技術や設備など経営資源の有効活用を狙いとしたものです。両社は、まず、メンテナンスサービスと革新炉の協調関係についての検討を行います。また、技術交流を開始し、配管・補機の設計・建設・製造など具体的な協力分野や協力形態を検討していきます。

   日立は、1956年に旧日立工場(現 日立事業所)に原子力課を設置以来、純国産商用機第一号として1974年に運転を開始した中国電力島根1号機の建設に主契約メーカーとして携わるなど、世界有数のBWR技術を持つメーカーとして、原子炉技術、原子力プラント建設の国産化を推進してきました。また、BWR技術をさらに発展させ、安全性、運転性能、廃棄物発生量、経済性等を向上させたABWR(改良型沸騰水型軽水炉)技術の開発についても、電力会社とともに主体的な役割を担っています。

   三菱重工は、1955年に三菱グループを挙げて原子力事業に参加して以来、国産PWR初号機として1970年に運転を開始した関西電力美浜発電所1号機の建設をはじめ、国内23基のPWRを建設しています。さらに、APWR(改良型加圧水型軽水炉)を開発するとともに、再処理・新型炉等原子力に関する広範な技術に取り組んでいます。

   今回の合意は、両社の原子力事業の統合や合弁会社の設立、技術供与を含むものではなく、両社の協力によって、社会から信頼される原子力設備とサービスの提供を行い、明日のエネルギーの一翼を担うことを目的としています。

■技術解説
沸騰水型軽水炉 BWR(Boiling Water Reactor)
原子炉の中で蒸気を発生させ、それを直接タービンに送る方式
加圧水型軽水炉 PWR(Pressurized Water Reactor)
原子炉で発生した熱湯を蒸気発生器に送り、それを熱源として、蒸気を発生させてタービンに送る方式

以 上




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