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2001年7月2日
株式会社 日立製作所
株式会社 日立エンジニアリングサービス
ポリ・エーテル・エーテル・ケトン樹脂の採用により、
水車発電機の軸受の小型化を実現
水車発電機

  株式会社 日立製作所 電力・電機グループ(グループ長&電力部門CEO:久野 勝邦/以下、日立)と 株式会社 日立エンジニアリングサービス(取締役社長:矢内 勝也/本社:茨城県日立市/以下、HESCO)は、このたび、ポリ・エーテル・エーテル・ケトン(以下、PEEK)樹脂の採用により、軸受面積を従来比約60%に縮小した水車発電機用の軸受を開発し、今後、新設される中小の水車発電機に積極的に装備していくこととしました。軸受の小型化により、風冷による冷却方法の適応範囲が拡大できるため、水車発電機の簡素化、コンパクト化を図ることが可能です。

  近年、発電設備には、1機あたりの容量の増大と保守の簡素化によるコスト削減が求められています。水車発電機においても、軸受を高面圧化(単位面積あたりの荷重を大きく)して小型化し、河川水による冷却から風冷による冷却方法に換えることで、設備の簡素化を図り、保守管理の簡素化による費用の低減を実現する必要があります。
  従来、水車発電機の軸受には、すず系の合金であるホワイトメタルが使用されてきました。しかし、ホワイトメタルは、耐熱性や機械的な強度の問題から小型化が困難であり、さらに発電機を大容量化する場合には、機器の重量が増加するため、軸受も大型化する必要があり、軸受の損失が増大することになります。そこで、摩擦係数の少ない素材を使用したコンパクトな軸受の開発が求められていました。

  日立とHESCOは、高面圧化が可能で、耐熱性に優れたPEEK樹脂に着目し、3年間にわたって実証試験を進め、スラスト軸受、ジャーナル軸受、セグメント型ガイド軸受での使用が可能であることを確認しました。PEEK樹脂は、優れた機械的特性と機能性を合わせ持つ熱可塑性の超耐熱性高分子樹脂です。摩擦係数が小さいことから、軸受の小型化を実現でき、風冷による冷却範囲の拡大が図れるため、設備の簡素化が可能となります。

  今後、日立とHESCOでは、今回の成果をもとに、水車発電機におけるPEEK樹脂を採用した軸受の適応拡大を進めていきます。

以 上




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