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2001年4月6日
 
ゲート電極パターンの微細化を実現するスリミング装置「SP−1200」を製品化
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露光装置の解像限界を越えた微細なレジストパターンの形成が可能
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  日立製作所 計測器グループ(グループ長&CEO 山下勝治)は、このたび、半導体デバイス製造のリソグラフィ工程において、形成されたレジストパターンをさらに微細化できるスリミング装置 「SP−1200」を製品化し、4月2日から販売を開始しました。
  スリミング装置とは、露光・現像によって得られたレジストパターンをより細くする装置であり、これを用いることにより、現在のKrFエキシマレーザー搭載露光装置における限界線幅(130nm)を越える微細化を実現することが可能です。

  現在、半導体分野においては、デバイスの高集積化・高速化を図るため、プロセスの微細化が求められています。通常、プロセスの微細化を図るためには、リソグラフィ工程においてKrF(発振波長248nm)やArF(発振波長193nm)などの短波長のエキシマレーザを光源とする露光装置を用い、レジストパターンを形成します。しかし、システムLSIなどでは、ゲート電極だけを微細化するだけ高速化が図れ、デバイス全体のパターンピッチを微細化・高密度化する必要はありません。このため、市場ではレジストパターンのみを微細化する安価な装置に対するニーズが高まっています。
  そこで、このたび当社では、これらの市場のニーズに対応し、荷電粒子がなく、デバイスに電気的、物理的ダメージを与えることのないオゾンプロセスを用いて、レジストパターンを微細化するスリミング装置「SP−1200」を製品化しました。

  本装置は、オゾンとレジストを反応させ、レジストを表面から除去することにより、レジストパターンを等方的に微細化します。特にオゾンガスの供給および温度の分布を均一化することにより、ウェーハ面内で均一処理を実現しています。
  KrFエキシマレーザ搭載露光装置を使用して形成した線幅130nmのレジストパターンの場合、本装置で処理すると70nmのレジストパターンとなり、さらにこれをマスクとして下地をエッチングすることにより50nmのゲート電極パターンを実現することができます。さらに、高分解能のArFエキシマレーザ搭載露光装置や電子線描画装置を用いて形成したレジストパターンに適用することにより、さらなる微細化の実現が可能です。

  本装置により、半導体デバイスメーカーは、現在所有する露光装置において、より細かな線幅のレジストパターンを形成することが可能となり、次世代の露光装置を用いなくとも、優れたデバイス性能を得ることができます。また、課題となっている設備投資の抑制を図ることも可能です。

  なお、本装置は、国内外の半導体デバイスメーカーや研究施設、大学を中心に販売していきます。


<価格および出荷時期、販売目標>
製品名 標準価格(税別) 初年度販売目標
スリミング装置「SP−1200」 9,000万円 20台/年

<仕様>

項 目
仕 様
方式 オゾンプロセス
処理室数(個) 2
対象レジスト KrF用、ArF用、EB用、i線用など
プロセスガス オゾンガス
スリミング量(nm) 60(実績値)
寸法(mm) 本体 1,100(W)×1,300(D)×1,800(H) 1台
オゾン発生機 600(W)×600(D)×1,750(H) 2台
オゾン分解装置 600(W)×550(D)×1,525(H) 1台

以 上




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