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平成12年10月25日
宇宙用小型マニピュレータのシステム試験を開始
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  株式会社日立製作所 電力・電機グループ(グループ長&CEO:久野 勝邦)は、このたび、国際
宇宙ステーション日本実験モジュール「きぼう」向けに、宇宙開発事業団(NASDA)の元で設計、
製作している宇宙用小型マニピュレータ「子アーム」の組み立て、動作実験を完了させ、宇宙開
発事業団(NASDA)筑波宇宙センターで、本格的なシステム試験を開始しました。

  国際宇宙ステーションは、高度約400kmに地球周回軌道上に構築される恒久的多目的な有人施
設で、実験、観測、居住、補給、電力供給などの機能を持ち、2006年の完成を目指して開発が進
んでいます。この国際宇宙ステーションに取り付ける日本の実験棟「きぼう」は、宇宙飛行士が
長期間活動できる日本では初めての有人施設で、与圧部と曝露部という2つの実験スペース、そ
れぞれに付いている補給部、実験や作業に使用するマニピュレータの4つから成り立っています。

  当社が担当している「子アーム」は、2005年1月にNASA(アメリカ航空宇宙局)のスペース
シャトルで打ち上げられ、軌道上の「きぼう」に搭載される予定です。「子アーム」は、宇宙飛
行士が船内から遠隔操作することにより、宇宙空間での小型機器の交換、実験試料の操作等が可
能で、厳しい宇宙環境下での宇宙飛行士の船外活動の一部に代わる精密作業用ロボットとして、
活躍が期待されています。

  この「子アーム」は、「技術試験衛星きく7号」「マニピュレータ飛行試験」に続く、当社が
開発に携わった3機目の宇宙ロボットで、先端の力トルクの感知、対象物の把持、移動、トルク
/電力供給、信号授受が可能なほか、エアロックを通して船内に持込んで保全が出来るようにな
っています。開発基礎モデルの着手から10年間をかけて、宇宙ステーション全体の計画変更へ
の対応及び大きな温度差、高真空下での各機器の性能、寿命保証などの高度な技術課題を克服し
て開発したものです。

  この「子アーム」は、スペースシャトルでの打ち上げ時と宇宙での運用環境に耐えられること
をシステムとして検証するため、同センターで振動、熱真空、電磁適合性等の試験を半年以上実
施する計画です。
■子アームの概要
全長約1.9m
質量約200kg
関節数
先端速度50mm/s25mm/s
可搬質量最大80kg最大300kg
寿命10年
開発株式会社日立製作所 電力・電機グループ
原子力事業部 先端技術センタ

                                                                       以上




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