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平成12年9月26日
多目的加速器を開発
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  株式会社日立製作所 電力・電機グループ(グループ長&CEO:久野勝邦)は、このたび、当
社が核融合装置や加速器等の開発、設計で培ってきた技術を用いて、陽子線がん治療研究をは
じめ、元素分析、結晶構造解析、植物の品種改良など様々な用途の研究に用いることが可能な
多目的シンクロトロン・タンデム加速器「W-MAST*」を開発し、福井県より受注、福井県若狭湾
エネルギー研究センター(福井県敦賀市)に納入しました。

*W-MAST:Wakasa-wan Energy Research Center Multi-purpose Accelerator 
         with Synchrotron and Tandem

  加速器は、電子や陽子などの電荷を持つ粒子を電場で加速し、大きな運動エネルギーを与え
るための装置です。近年、基礎物理学の研究、物質の性質や構造の解明、新物質の創生、生命
現象の解明等、さまざまな分野で加速器を用いた研究が行われているほか、がん治療をはじめ
とした医療や農産物の品種改良などでも用いられています。

 「W-MAST」は多目的な研究に用いるため、水素だけでなくヘリウム、炭素も加速が行え、エ
ネルギーを可変できるという特徴を持ち、発生電圧5MVのタンデム加速器、全長33mのシンク
ロトロン加速器からなる二つの加速器と使用目的とエネルギーの大きさの違いによる4つの照
射室から構成されています。水素の加速最大エネルギーは、タンデム加速器で10MeV、シンクロ
トロン加速器で200MeV(光速の57%速度)となっています。なお、陽子線がん治療研究装置は、
平成13年中に完成する予定です。

  陽子線を用いたがん治療は、深部の腫瘍部のみに照射を集中させるように陽子ビームを制御
し、腫瘍を破壊させる新しい治療方法です。患部への線量集中度が高いため、従来の電子線や
X線の放射線治療より副作用が少ないという特徴があるほか、陽子線には与えられたエネルギ
ーに応じて決まった深さで止まり、エネルギーを放出するという性質があり、エネルギー放出
の位置を患部の深さに合わせ、周囲の正常細胞に大きな影響を与えることなく、ガン細胞だけ
を攻撃することができます。このため、切除すると周りの重要な臓器の機能を大きく損なう可
能性のあるがんや深部がん等に非常に有効であり、外科的治療や薬の投与による治療に比べて、
患者の負担が低減されるほか、現在の手法では困難な種類の病巣への適応も可能で、これまで
の臨床でも大きな成果を上げています。

  当社では、「W-MAST」のほか、現在、筑波大学陽子線医学利用研究センター殿納めの医療研
究用加速器の開発を進めており、平成12年度中に完成する予定です。今後、これらの成果を生
かし、陽子線治療用加速器の開発を推進する予定です。




                                                                          以  上




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