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平成12年4月24日
世界最小、最軽量のミリ波帯車載レーダを開発
−ITS安全走行支援システムでの新規受注拡大を図る−
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 日立製作所 自動車機器グループ(グループ長&CEO 須田 正爾)は、世界最小、最軽量の76
GHzミリ波帯の車載レーダを開発し、平成12年6月からサンプル出荷を開始します。
本レーダは、高速道路走行時等に前方車両との安全な車間距離を保つ車間距離制御システム
(ACC:Adaptive Cruise Control)用の認識センサとして使用されます。
 当社は、本レーダを、今後大きな発展が予想されるITS安全走行支援システム事業における戦
略製品として位置付けており、システムレベルでの受注に加え、レーダ単体やアフターマーケット
へのオプション販売など、自動車メーカーから寄せられている多様なニーズに対応し、安全対応分
野での事業拡大を図ります。


 ミリ波帯の車載レーダは、現在先行しているレーザー方式のレーダと比較すると、雨や霧などの
視界不良の状況下でも車間距離を精度よく捉えることが可能という優位点があり、安全運転を支援
する認識センサとして本命視されつつあります。
 当社は、ミリ波帯車載レーダの第一世代製品として、平成10年に他社に先駆けて60GHz帯
レーダによる車間距離警報装置を市場投入し、おもにトラック分野で採用されています。
 その後、日米欧において、車載レーダ用として76GHz電波帯域が割り当てられ、事実上の世
界標準となったことから、同帯域を利用した車載レーダの開発に取り組んできました。今回の76
GHz帯車載レーダは、当社における第二世代製品として、小型・軽量化および低コスト化を図り、
一般乗用車への普及も目指していきます。


 本レーダは、北米トラック向け車載レーダ市場で数多くの実績を有する米国イートンボラッド社
と共同開発したもので、2周波CW方式とモノパルス方向検知(左右16°)が特長です。
 2周波CW方式は、これまでのFMCW等の方式と異なり、1m以内の至近距離での検知が可能
であり、今後普及が予想される渋滞追従型の車間距離制御にも対応できます。
  また、モノパルス方向検知は、他のレーダで採用されている首振りメカ機構が不要なため、悪路
走行時に問題となる耐振性の面での信頼性が高いうえ、小型・軽量化にも有利な構造です。


 一方、レーダ筐体の取り付けにおいては、一般乗用車は前方のバンパー付近のスペースが狭いと
いう制約があるため、カーメーカーから小型化への強いニーズがありました。そこで、本レーダで
は、小型平面アンテナをはじめ、新規に開発したMMIC(Microwave Monolithic Integrated 
Circuit)チップを高密度実装した高周波モジュールを採用、さらに道路状況に対応した様々な信号
処理を実行する回路基板の一体化技術を開発することで、世界一の小型化、軽量化(縦75×
横103×奥行59ミリメートル、重量490グラム)を実現しました。


  当社は、本格的な普及が期待される2003年には、本レーダの価格を5万円以下と想定し、月
産数千〜数万台の規模を見込んでいます。さらに、将来的には大衆車クラスまで標準装備されると
予測しており、本レーダの開発を当社の戦略プロジェクトとして位置付け、低コストでの量産化
(月産10万台超)を実現する開発体制と、国内外における営業活動を強化し、ワールドワイドでの
トップシェアを目指します。


                                                                           以 上


















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