日立製作所 半導体グループ(グループ長＆CEO 石橋 正)は、このたび、携帯電話、携帯情報端末向
けに、低電圧で高速動作を実現した4Mビット低消費電力SRAMとして、2.2V(min)動作でアクセス時間
55/70nsの「HM62V16256C/HM62V16258Cシリーズ」と、1.65V(min)動作でアクセス時間70nsの
「HM62A16256Cシリーズ」を製品化し、平成12年2月からサンプル出荷を開始します。
　本シリーズは、4MビットSRAMでは世界最小のパッケージサイズ6.5mm×6.5mmのCSP(Chip Scale 
Package)も採用しており、携帯機器等のさらなる小型・軽量化が図れます。

　低消費電力SRAMは、高速データ読み出し/書き込みや低電圧でのデータ保持が可能な上、リフレッ
シュ動作が不要のためシステム設計が容易という特徴があります。そのため、現在では、通信、産業
分野から民生分野にまで幅広く採用されています。
　特に近年では、携帯電話の普及により、ワークメモリ、電話帳、画像データ格納用としての需要が
増大しており、システムの低電圧化に対応したSRAMの低電圧、低消費電流、高速化の要求が強くなっ
てきました。
  当社では、すでに3.0V〜3.6Vで55ns、2.7V〜3.6Vで70ns動作を実現する4Mビット低消費電力SRAM
「HM62W16256B/ HM62W16258Bシリーズ」と「HM62V16256B/HM62V16258Bシリーズ」を量産していま
すが、今回は、さらなる小型、低電圧、低消費電流、高速化に対応した、4MビットSRAM 3シリーズを
製品化しました。

　本シリーズは、256kワード×16ビット構成で、0.18μｍ CMOSプロセスの採用と、回路設計を工夫
することにより、2.2V〜3.6Vで55/70ns(「HM62V16256C/HM62V16258Cシリーズ」)、1.65V〜2.0Vで
70ns(「HM62A16256Cシリーズ」)と低電圧化を図りつつ、当社従来品以上の高速動作を実現していま
す。
　また、動作電流が70ns時で25mA(max)、データ保持電流が0.8μA(typ)/3.0μA(max)と、当社従来
品より60〜70%低減しており、携帯情報機器等のバッテリバックアップ時の長時間データ保持が可能
となります。

　パッケージは44ピンTSOP-IIと、4MビットSRAMでは世界最小のパッケージサイズ6.5mm×6.5mmの48
ピンCSPを採用しており、システム機器の小型・軽量化が図れます。
　なお、「HM62V16256C」はチップセレクトピンが2本、「HM62V16258C」は1本となっています。 

  製品ラインアップとしては、アクセス時間(55nsと70ns)、電流グレード(ローパワー品(L品)とスー
パーローパワー品(SL品))、動作温度範囲(-20〜70℃と-40〜85℃)、パッケージ(TSOP-IIとCSP)を各
2種類準備しており、これらの組合せにより、12製品を品揃えしています。このため、産業・民生用途
から携帯電話までの幅広いニーズに対応できます。

今後は、×8ビット構成の4Mビット低消費電力SRAMへの製品展開を行います。

■応用製品例
・携帯電話
・携帯情報端末
・ハンディターミナル
・通信機器
・制御機器
・計測器

＊ 動作温度が−40〜85℃のタイプ

                                                             以 上

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