日本女子ソフトボールリーグ1部：第10節

ソフトボールリーグ1部　第10節
連勝するも、3年連続リーグ戦9位で終了！

　悪天候により10月25日の試合が10月26日に順延となり、10月24日〜10月26日にかけて山形県西置賜郡／白鷹町ソフトボール場にて第10節が行われた。初日の太陽誘電戦は、初回に山田、チークの連続ホームランで先制すると、2回には屋禰の2点タイムリー三塁打で序盤に4点のリードを奪い、1点差まで追い上げられるも何とか逃げ切り勝利。10月26日に順延となった豊田自動織機戦では、緊迫した投手戦で両チーム無得点のまま迎えたタイブレーカー8回、屋禰のエンドランが決まり8回まで無失点の好投を見せたリケッツにサヨナラ勝ちをプレゼント！ リケッツは日立での初勝利を完封で飾った。この結果、通算成績5勝6敗、リーグ戦9位で2020シーズンを終了した。最終節では上位チームと互角に戦い、何とか昨年と同じ順位まで辿り着いた。この勝利を忘れずに来シーズンは上位進出、そして強い日立の復活に大いに期待したい。

　今シーズンも多くの皆様のご声援、ありがとうございました。

チーム戦績(第10節終了時点)

• 全チームの対戦結果(新規ウィンドウを表示)

対　太陽誘電 ソルフィーユ戦(10月24日　通算成績：4勝6敗)

山田、チーク連続弾！屋禰タイムリー三塁打！リケッツの救援で逃切り勝利！

試合結果

チーム名	1	2	3	4	5	6	7	計
日立	2	2	0	0	0	0	0	4
太陽誘電	0	0	1	0	0	2	0	3

• 【バッテリー】☆坂本(5回：3勝1敗)，リケッツ(2回)−清原
• 【本塁打】山田(1回：1号)，チーク(1回：3号)
• 【三塁打】屋禰(2回)
• 【盗塁】大越(2回)，那須(2回)

試合レポート

今シーズン最終節では残り2試合を連勝し、1つでも上の順位を狙いたい日立の1日目の対戦相手は、自力での決勝トーナメント進出を狙う太陽誘電との一戦。厳しい展開が予想されるが、是が非でも勝利し少しでも上位へ食い込んで行きたいところ。

先攻の日立は、初回表に二死から山田が狙いすまして仕留めた打球が弾丸ライナーでライトフェンスを越えると、リーグ戦通算45本目となる今季初ホームランに！日本リーグ通算本塁打数歴代1位の記録に再度並んだ先制ホームランの興奮が冷めやらぬ間に、続くチークが外角高めの甘いボールを逃さず捉え、山田と同じような弾丸ライナーでライトフェンスを超える連続ホームランが飛び出し、3、4番の一発攻勢で幸先よく2点リードの展開となる。

2回表には、先頭の清原が四球を選び出塁すると、炭谷の犠打と代打大越の振り逃げで一死一、三塁とチャンスを拡げる。大越が盗塁を決め二、三塁の場面で、続く屋禰が放ったレフトへの大きな当たりはレフトオーバーのタイムリー三塁打となり、清原、大越と相次いでホームイン！ その後、那須が四球と盗塁で再度一死二、三塁と追加点のチャンスメイクするも、加福の内野ゴロで3塁ランナー屋禰が果敢にホームを狙うもタッチアウト。後続も倒れ追加点は2点止まりではあるが、序盤に4点リードを奪うことに成功。

日立の先発は、これまで2勝を挙げている坂本。初回裏、2点の先制を貰った坂本だが、制球が定まらず2つの四球とバッテリーエラーで、二死二、三塁のピンチを招いてしまう。ここは何とか次打者から空振りの三振を奪い無失点で切り抜けると、2回裏にも先頭打者にヒットを許しながらも後続をしっかりと抑えるピッチングを見せる。3回裏には小雨の影響で制球を乱したのか、先頭打者にセンターオーバーのホームランを許し1点を返されてしまうが、連続三振を奪うなどして後続を断ち、試合は4−1と3点リードのまま後半戦へ。

6回裏、坂本は先頭打者にライトへのホームランを許し失点すると、後続打者に四球とヒットを許し無死一、二塁となったところで、ピッチャーはリケッツに交代。リケッツは送りバントを決められ一死二、三塁と一打同点のピンチを背負う。次の打者を三振に仕留め二死とするも、次の打者に死球を与え、二死満塁とピンチが拡がる。ここで四球を与えてしまい、押し出しで1点差に詰め寄られてしまうが、なおも続く満塁のピンチも後続を打ち取りピンチを凌ぐ。

1点差に詰め寄られる展開にも、日立打線は3回以降ノーヒットに抑え込まれており、最終回の攻撃も三者凡退に終わる。しかし7回裏、リケッツは相手打線を寄せ付けず三者凡退に打ち取りゲームセット。何とか坂本−リケッツのリレーで逃げ切り1点差での勝利し、坂本は今季3勝目を挙げた。チームは通算成績を4勝6敗とし、ここでリーグ戦9位以上が確定。同時に上位の戦績から、5位以上の可能性も無くなった。

オーダー表＆個人成績

対　豊田自動織機 シャイニングベガ戦(10月26日　通算成績：5勝6敗)

タイブレーカーの末、屋禰のタイムリーでサヨナラ勝ち！リケッツ完封勝利で最終戦を飾る！！

試合結果

チーム名	1	2	3	4	5	6	7	8	計
豊田自動織機	0	0	0	0	0	0	0	0	0
日立	0	0	0	0	0	0	0	1x	1

• 【バッテリー】☆リケッツ(8回：1勝1敗)，−清原
• 【二塁打】リケッツ(4回)

試合レポート

いよいよ今シーズン最終戦、勝利して来シーズンに繋げたい日立の対戦相手は、既に決勝トーナメント出場を決めている豊田自動織機との一戦。日立の先発は太陽誘電戦で好リリーフを魅せたリケッツ。日立での2度目の先発は古巣相手となったが、初回表は簡単に三者凡退に抑え、順調な立ち上がりを見せる。その後もテンポ良い投球で、織機打線を4回まで三者凡退に抑え続ける見事なピッチング。

但し、日立打線も相手先発のエスコベド投手の前に、3回までは那須の内野安打のみに抑えられ、投手戦の様相に。4回裏、何とか先取点が欲しいところに一死から山田が四球を選び出塁すると、二刀流で打撃での活躍も期待されているリケッツがレフトフェンス直撃の二塁打を放ち、二死二、三塁と先取点のチャンスを作るが、あと一本が出ず無得点に終わる。

すると5回表、最大の山場が訪れる。リケッツはライト前ヒットと内野安打で無死一、二塁とすると、次打者を打ち取ったと思われたがピッチャーが打球の処理を焦ったか、無死満塁とピンチが拡がる。ここはリケッツが踏ん張り二者を内野ゴロに仕留めると、最後はセンターに抜けそうな当たりを那須が必死にジャンピングキャッチしてピンチを救い、この回も無失点で切り抜ける。その裏の日立の攻撃は、一死から炭谷がライト前ヒットで出塁すると、山本を代走に起用するも得点圏に進めることも出来ず、この回も無得点に終わる。最終回も両チーム無得点で終わり、試合は0-0のままタイブレーカーに突入。

8回表、リケッツは2三振を含む三者凡退に抑え込み無失点で切り抜ける。するとその裏、日立は無死二塁から炭谷がきっちり送り一死三塁とすると、ここで先日の誘電戦でタイムリー三塁打を放っている屋禰に打順が回る。この緊迫の場面で屋禰は見事にエンドランを成功させ、打球がセンター前に転がる間に三塁ランナーの那須がサヨナラのホームイン！！ 劇的な勝利でリケッツは今季初勝利を挙げ、チームは最終戦を白星で飾り、通算成績を5勝6敗、リーグ戦9位で2020シーズンを終えた。

コロナ影響下での様々な対応を強いられた2020シーズン、チーム関係者は勿論、応援団や応援して下さる多くの皆様にとっても、窮屈さやもどかしさの募る1年となった。まだ決勝トーナメントは終わっていないが、後半戦開幕から最終節まで無事に開催出来たことに対し関係各位への感謝を申し上げるとともに、来シーズンは球場で躍動する選手の姿を直接現地でも応援出来ることを切に願っている。

オーダー表＆個人成績

記録＆記事：奥田 透，徳田 政昭，古園 敏幸

• ページの先頭へ