第66回 試合結果
第66回国民体育大会 全国大会:おいでませ!山口国体
壮絶な打ち合いを制し、3年ぶり7回目の栄冠に輝く
第66国民体育大会全国大会(おいでませ!山口国体)が10月8日〜10日にかけ、山口県下関市下関球場,下関第2球場で行われた。関東第二代表で出場権を獲得した日立ソフトウェア単独チームの神奈川県は、一回戦でいきなり関東第一代表の群馬県と対戦する熾烈な組合せ。ルネサスエレクトロニクス高崎&太陽誘電連合チーム相手に、4回裏、山田のソロホームランで先制し、さらに鮫島のタイムリーで2点を上野から奪うと、藤原が二塁を踏ませない素晴らしいピッチングで2安打完封勝利。最大の難関をまずは突破すると、準々決勝の愛媛県戦は打線が2桁安打で大量8点を奪い、投げては瀬川、山口で2安打に封じて順当に準決勝進出。準決勝の兵庫県戦は山口がランナーを出しながらも完封して決勝へ進出。愛知県との決勝は両チー合わせて26安打と壮絶な打撃戦となるが、これを制し、複数県同時優勝を含めると3年ぶり7回目、単独県としての優勝では5年ぶり5回目の栄冠に輝いた。
多くの皆様のご声援、ありがとうございました。
山田、先制ホームラン! 鮫島、追加点を奪うタイムリー! 藤原、二塁を踏ませず2安打完封!
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
群馬県 (ルネサス&誘電) |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
神奈川県 (日立ソフトウェア) |
0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | x | 2 |
全国大会では10年以上も優勝を分け合ってきた神奈川県と群馬県が一回戦でいきなりの対戦。ルネサスエレクトロニクスと太陽誘電連合の群馬県相手に初回を藤原が三人で片付けると、その裏、先頭の西山が相手先発の上野から三塁後方へ落ちる二塁打でチャンスを演出。溝江が三塁にキッチリ送り、その後、山田の四球で二死一、三塁とするが得点出来ず。
2回裏には一死から田邊がライト前ヒットで出塁。鮫島の送りバントとパスボールで三塁に進むが、なかなかホームに還えせない。一方、先発の藤原は3回をパーフェクトピッチング。
なんとか藤原を援護したい打線であったが、3回裏は上野の前に三者三振。しかし、4回裏、先頭の山田が上野の速球を逆らわずにレフトに流すと、これがライナーで飛び込むホームラン!! 打撃絶好調の山田の一振りで先制する。さらに林のヒットなどで二死二塁とし、鮫島がセンター前に運んで貴重な追加点を奪う。
6回まで1安打ピッチングを続けてきた藤原は最終回、先頭打者にヒットを許すが、続く3番の峰をサードゴロ併殺に仕留め、4番谷川もショートゴロでゲームセット。二塁を踏ませぬ2安打完封で、最大の難関となった一回戦を最高の試合運びで突破した。
山田、上野の速球をレフトへ先制ホームラン!!
藤原、強敵の群馬県相手に二塁を踏ませず2安打完封!
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(遊) 西山 |
(二) 溝江 |
(一) 濱本 |
(中) 山田 |
(三) 林 |
(右) 杉山 |
(左) 田邊 打 森田 |
(捕) 鮫島 |
(DP) 横沢 |
田邊の先制タイムリーなど、2桁安打で大量8点 瀬川、山口が2安打に封じ、順当に準決勝進出
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
愛媛県 (伊予銀行) |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
神奈川県 (日立ソフトウェア) |
0 | 4 | 0 | 3 | 0 | 1 | x | 8 |
2部リーグの伊予銀行主体の愛媛県との準々決勝、打線は初回は3人で終わるが、2回裏、先頭の山田がセンター前で出塁。杉山が二塁に送ると田邊のセンター前で山田が俊足を飛ばして生還。なおも一死二塁で横沢が右中間へタイムリー二塁打。さらに鮫島の左翼線二塁打で3点目を奪う。森田もセンターへの二塁打で続き、溝江が四球で満塁とすると、濱本の内野ゴロを相手野手が弾いて4点目。
先発の瀬川は3回表、二死からレフトへのポテンヒットで初めての走者を背負うと続く打者に死球を与えて一、二塁。次の打者の一塁ゴロを濱本が弾くが森田が良くバックアップし、無失点で切り抜ける。
3回裏に無死二、三塁の絶好機を得点に結びつけられずに終わると、直後の4回表、瀬川が先頭打者に死球を与え、さらに二盗を決められる。続く打者の内野ゴロで一死三塁となるが、後続を力でねじ伏せる。
4回裏、この回から相手投手は坂田に交代。一死から溝江がセンター前で出塁すると濱本の当たりは右中間を真っ二つ。溝江がスタートを切っていたため、一塁から長躯ホームイン。さらに山田の四球と盗塁で二、三塁とすると杉山が流してレフトへの2点タイムリーを放ち、この回3点をもぎ取る。
6回からは山口にスイッチ。山口はこの回を簡単に3人で片付ける。その裏、代わった相手投手の山田から林がヒットを放ち、これで先発メンバー全員の2桁安打を記録。さらに二死三塁から山田がレフトへタイムリー。山口は最終回、二死からヒットを許すが最後の打者を三振に仕留め、結局、瀬川、山口のリレーで2安打に封じ順当に準決勝へ進出した。
田邊のセンター前で山田が俊足を飛ばして先制!
瀬川、5回を1安打に封じる好投
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(三) 林 |
(遊) 溝江 |
(一) 濱本 |
(中) 山田 |
(右) 杉山 |
(左) 田邊 |
(DP) 横沢 |
(捕) 鮫島 |
(二) 森田 |
山田、先制タイムリー! 山口、ランナーを出しながらも散発5安打で完封し決勝へ進出
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
兵庫県 (シオノギ製薬) |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
神奈川県 (日立ソフトウェア) |
1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | x | 3 |
シオノギ製薬主体の兵庫県に対し、初回表、先頭打者のセカンドゴロを溝江がトンネル。すかさず初球盗塁を決められ、さらに送りバント処理を濱本が捕れずカバーした山口ももたついて無死一、三塁。なおも盗塁で二、三塁とされ、一死は取るが四球で満塁。リーグ後半初戦で敗れた時と同じような展開となるが、このピンチを山口が粘って切り抜ける。
打線はその裏、一死から溝江が三遊間を破って出塁。濱本がストレートの四球を選んで一、二塁とすると、山田がレフト前に先制タイムリー。さらに3回裏、簡単に二死となるが、山田、林がいずれもフルカウントから四球を選んで出塁。続く杉山のライト前で山田がホームに突っ込み、クロスプレーになるものの、山田の足が一瞬速く追加点。
直後の4回表、山口はヒットと二者連続の死球で二死満塁と走者を背負うが、ここも粘って無失点。5回表、先頭打者のセンターへ抜けそうな打球を西山が飛び込んでキャッチ。すかさず反転して一塁へ送球する超ファインプレー!! さらに山口は一死からヒットを許すが、続く打者の三塁線の当たりを今度は林が飛び込んで掴み捕るなど、守備にも助けられる。
その裏、先頭の山田がセカンドのエラーで出塁。さらに山田は相手の隙をつき二塁を陥れる。続く林が三塁に送ると杉山のレフトへの犠牲フライで山田が生還。3点目を奪う。
6回表、山口は先頭打者に三塁強襲ヒットで出塁され送りバントで一死二塁。続く打者の三遊間への深いゴロを西山がキャッチすると一塁へは送球せず、飛び出した二塁走者を見て二、三塁間で挟殺するビッグプレー。さらに打者走者も一、二塁間で挟殺して一気にチェンジ。最終回、山口は先頭打者に左中間を破られるが、山田の二塁への好返球でシングルヒットに留めると、ここも無失点で切り抜けて5年ぶりの決勝進出を果たした。
山田、初回に先制タイムリー!
山口、ランナーを背負うが完封で決勝へ
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(遊) 西山 |
(二)遊 溝江 |
(一) 濱本 |
(中) 山田 |
(三) 林 |
(右) 杉山 |
(左) 田邊 |
(捕) 鮫島 |
(DP)二 森田 |
壮絶な打撃戦を制し、3年ぶり7回目の栄冠に輝く
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
神奈川県 (日立ソフトウェア) |
2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 2 | 10 |
愛知県 (トヨタ&織機) |
0 | 1 | 0 | 2 | 2 | 1 | 0 | 6 |
初回表、西山が死球で出塁。溝江がキッチリ送ると濱本がセンター前で繋ぎ一、三塁。続く山田がレフトへタイムリーを放って先制点。なおも二死一、二塁で杉山がセンター前に落として2点目を奪う。
満を持して登板の藤原は初回裏、先頭の狩野を内野安打で出塁させ、すかさず盗塁を決められ無死二塁。さらに一死からセンター前に運ばれ一、三塁。ここでも盗塁を許し二、三塁とされるが、ここから踏ん張って2者を打ち取り、無失点で切り抜ける。しかし2回裏、先頭の6番藤崎に初球をライトに放り込まれて1点を返される。
追加点の欲しい打線は毎回のランナーを出すものの決定打が出ない。一方、藤原は3回まで毎回得点圏に走者を背負う苦しいピッチング。なんとか1点で凌いできたが、4回裏、先頭打者に三塁強襲で出塁され、一死二塁で1番狩野にライト線三塁打を許して同点。さらにエンドランを決められて逆転される。
逆転された直後の5回表、代わった相手投手の森田から溝江がセンター前に落として出塁。濱本が二塁に進めると、続く山田がセンターへ放り込む2ラン!! 主砲の一振りで再逆転する。
再逆転するものの藤原がピリッとしない。5回裏、先頭の4番国吉にレフト前ヒットを許し、一死一塁で2回にホームランを喫している6番藤崎に、またもやライトに放り込まれて逆転される。
6回表、一死から鮫島がセンターへの二塁打で出塁。代走に横沢を送って勝負をかけると、ここで相手投手は宮本がリエントリー。ワイルドピッチで横沢が三塁に進み絶好の同点機を作ると、西山がショートの頭を越えるタイムリーを放ち試合を振り出しに戻す。さらに溝江のセカンドゴロは相手のエラーで生き、一、二塁で濱本が左中間へ逆転の2点タイムリー!! 続く山田がライト前にタイムリーを放って3点差と突き放す。
藤原は6回裏、一死から1番狩野に三遊間を破られ、その後二死二塁でセンターへのタイムリーを喫して貯金を1つ減らす。この試合、ここまで両チーム12安打ずつの合計24安打と壮絶な打ち合いとなる。
7回表、先頭の田邊がライト前で出塁。森田が二塁に進め、相手投手のワイルドピッチで田邊は三塁へ。鮫島は死球で歩き一、三塁。さらに西山の打席でまたもやワイルドピッチ。捕手がボールを後ろに逸らす間に田邊が生還。さらに二死三塁で溝江がセンター前にタイムリー。4点差を付ける。
7回裏、藤原はこの試合初めて3人で退け、壮絶な打ち合いにピリオドを打ってゲームセット。複数県同時優勝を含めると3年ぶり7回目、単独県では5年ぶり5回目の栄冠を手にした。
濱本、試合を決定付ける逆転の2点タイムリー!
この日誕生日でもあった藤本監督の胴上げ
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(遊) 西山 |
(二) 溝江 |
(一) 濱本 |
(中) 山田 |
(三) 林 |
(右) 杉山 |
(左) 田邊 |
(DP) 森田 |
(捕) 鮫島 走 横沢 |
記録&記事:徳田 政昭,桐越 信一