日本女子ソフトボールリーグ1部：第8節

ソフトボールリーグ1部　第8節
3連勝を飾り、同率3位を維持

　9月30日〜10月2日にかけて、広島県福山市竹ヶ端運動公園野球場で第8節が行われた。初日の佐川急便戦は、初回に山田のタイムリーで挙げた１点を藤原、山口の継投で零封し、スミ1で逃げ切っての勝利。翌日の大鵬薬品戦は、3回に眞鍋の先制3ランが飛び出し、さらに山田が通算安打新記録を達成する2点タイムリーを放つなどして連勝。最終日のトヨタ自動車戦は、初回に1点を失うが、山田の2ランで逆転すると、眞鍋のダメ押しタイムリーでアボットから3点を奪い、、藤原が散発4安打に抑えて逆転勝利。この結果、この節3連勝を飾り、通算成績13勝5敗で同率3位を維持している。
　第9節は10月15日〜16日、地元神奈川県小田原市上府中公園小田原球場で行われる。

　多くの皆様のご声援、ありがとうございました。

対　佐川急便戦(9月30日　日立ソフトウェア11勝5敗)

山田、連続安打タイ記録を含む、先制タイムーリー！　西山の超美技でスミ1の試合をものにする

試合結果

チーム名	1	2	3	4	5	6	7	計
日立ソフトウェア	1	0	0	0	0	0	0	1
佐川急便	0	0	0	0	0	0	0	0

• 【バッテリー】☆藤原(4回：8勝3敗)，山口(3回)−眞鍋
• 【二塁打】眞鍋(2回)
• 【盗塁】濱本(1回)，山田(1回)

試合レポート

全豪のエース、スメサートから初回表、先頭の西山がいきなりヒットで出塁すると一死から濱本もヒットで続き、二、三塁で山田が詰まりながらもライト前に運んでまずは1点を先取。さらに二塁走者の濱本もホームを突くが、ここは惜しくもタッチアウト。

初回にいきなり先取点を奪うものの、その後はランナーを出しながらも残塁の山を築く展開。2回表には先頭の眞鍋がライトオーバーの二塁打でチャンスを作るが得点に結びつかず。さらに、3回表は山田が後半戦から続けていた連続安打タイ記録11のヒットで出塁するが、ここも決定打が出ない。極めつけは4回表に一死満塁の絶好の追加点チャンスを作るも点を奪えず、ここまで既に残塁8と決め手を欠く嫌な展開。

一方、先発の藤原は、アジア予選から前日にチームに合流した疲れも見せず2回をノーヒット。3回裏、二死から連続ヒットで2人の走者を背負うが、ここは1点も与えない。

打線は5,6回と三者凡退で、徐々に流れが相手に傾きかける。するとベンチはそれまで2安打に抑えてきた藤原に代え、5回から山口をリリーフに立たせる思い切った策。その山口は5回裏を簡単に三者凡退で片付けるが、6回裏、先頭打者にセンター前ヒットを許すと、一発のあるポーターを四球で歩かせて無死一、二塁のピンチを招く。続く相手4番の強烈なゴロがセンター前に抜けたかに思われたが、ショート西山が飛び込んで掴み取り、これを6-4-3の併殺打にする超ファインプレー！！　抜けていれば同点、あるいは無死満塁となっていただけに、このプレーが試合の行方を決定付ける。

7回裏、二死から山口は走者を出すものの、代わって一塁に入った手塚が最後の打者の一塁後方へのフライを逆向きで掴み取ってゲームセット。打線は数多くのチャンスをものに出来ない展開ながらも、藤原、山口の好投と、西山の超美技など守備で逃げ切り、負けられない試合をものにした。

先発オーダー

先発オーダー

1	2	3	4	5	6	7	8	9
（遊） 西山	（二） 溝江 打　来條	（一） 濱本 一　手塚	（中） 山田	（三） 林	（右） 杉山	（捕） 眞鍋 走　斎藤	（左） 田邊	（DP） 玉利

対　大鵬薬品戦(10月1日　日立ソフトウェア12勝5敗)

眞鍋、先制3ラン！！　山田、通算安打のリーグ新記録達成！！

試合結果

チーム名	1	2	3	4	5	6	7	計
日立ソフトウェア	0	0	3	3	0	0	0	6
大鵬薬品	0	0	0	1	0	0	0	1

• 【バッテリー】山中(3回1/3)，☆瀬川(2回2/3：2勝1敗)，佐藤(1回)−眞鍋
• 【本塁打】眞鍋(3回：3ラン)　【二塁打】田邊(3回)，山田(4回)
• 【盗塁】山田(1回)，濱本(4回)

試合レポート

打線は決定打が出ない昨日の試合を再現するかのような立ち上がり。逆に守備陣はミスを連発し、昨日とは対照的な展開。まずは初回表、二死から濱本が四球で出塁。山田が馬渕コーチの持つリーグ通算安打記録250本に並ぶヒットで続き、さらに盗塁で二、三塁とチャンスを広げる。続く打者はこの日5番に入った眞鍋。しかし、眞鍋の良い当たりは相手投手の好捕に阻まれて得点ならず。2回表には先頭の杉山がヒットで出塁。その後、四球などで二死一、三塁と先制チャンスを作るが、これもものに出来ない。

一方、この日の先発は山中。2回まで内野安打1本を放たれるが、打たせて取るまずまずの立ち上がり。
2イニング続けてチャンスを生かせなかった打線は3回表、先頭の溝江がヒットで出塁。濱本が手堅く二塁に送ると、山田は勝負を避けられての四球。続く眞鍋は初球を狙い済まし、自身リーグ戦初となるレフトオーバーの3ラン！！　大きな先制点を叩き出す。

さらに4回表、この日1番に入った林がヒットで無死の走者として出塁。続く溝江がスラップ気味に叩きつけ、これが内野安打となり一、二塁。濱本は倒れるが、一死一、三塁で山田がレフトフェンス上段にぶつける2点タイムリー！　山田はこれが251安打目となり、あっさりと新記録を達成する。さらに眞鍋がタイムリーで続き6点目を奪う。

山中は3回裏、2本のヒットでランナーを得点圏に背負うが無失点で切り抜ける。しかし、4回裏、先頭の相手4番にど真ん中をレフトに放り込まれて失点。やや制球が甘くなってきたか、続く打者にセンター前ヒット、さらに内野エラーなどで一死二、三塁とされたところで瀬川に交代。その瀬川は二死後、四球を与えて満塁とするが、これを切り抜け、この回をホームランだけの最小失点で終わらせる。

代わった瀬川は打たせて取るピッチング。しかし、いつもとは異なる内野守備体系のためか、この日は内野陣が投手の足を引っ張る。4回裏のエラーに続き、5回裏にもエラーでピンチを広げ、さらに6回裏も記録はヒットながら、守備の乱れで無死一、二塁のピンチを招くなど、内野守備がなかなか落ち着かない。しかし、瀬川が踏ん張ってこのピンチを切り抜けると、最終回は新人の佐藤が登板。佐藤は落ち着いた投球で3番から始まるクリーンナップを簡単に3人で退け、あっさりと終了。
終わってみれば6-1の勝利であったが、内野守備に課題が残るゲーム内容となった。

先発オーダー

先発オーダー

1	2	3	4	5	6	7	8	9
（三） 林	（遊） 溝江 打　横沢	（一） 濱本 一　手塚	（中） 山田	（捕） 眞鍋 走　斎藤	（右） 杉山 打　濱名	（DP） 鮫島	（左） 田邊	（二） 森田 打　玉利

対　トヨタ自動車戦(10月2日　日立ソフトウェア13勝5敗)

山田、第4号逆転2ラン！！　眞鍋、ダメ押しタイムリー！　藤原、散発4安打でこの節3連勝

試合結果

チーム名	1	2	3	4	5	6	7	計
トヨタ自動車	1	0	0	0	0	0	0	1
日立ソフトウェア	0	0	0	2	0	1	x	3

• 【バッテリー】☆藤原(9勝3敗)−眞鍋
• 【本塁打】山田4号(4回：2ラン)
• 【二塁打】林(2,4回)，眞鍋(6回)

試合レポート

初回表、先頭のワトリーのライト頭上を襲う当たりを杉山がグラブに当てながらも落とし（記録はヒット）いきなりランナーを二塁に背負う。続く打者に三塁に送られ、相手3番の叩きつけた打球はショート頭上へ。西山がこれをジャンプして捕球しホームへ送球するが、これがワンバウンドとなり、眞鍋がはじいて生還され、自ら1点を献上するような失点となる。

一方、打線は初回はアボットに簡単に3人で片付けられるが、2回裏、先頭の山田の打球はレフトへホームラン性の当たり。これを相手レフトがフェンス越しに掴み取り、そのままフェンスの向こう側に倒れてグラブが地面に着くが、ネットフェンスのため反動で身体が戻り、判定は捕球でのアウト。ベンチはホームランをアピールするも判定は覆らず、幻のホームランとなる。

しかし4回裏、先頭の溝江がセンター前で出塁。濱本が確実に送って二塁に進め、ここで迎えるバッターは山田。山田は今度は外野手の手が届かない痛烈な当たりで、アボットのライズをライトへライナーで放り込む第4号逆転2ラン！！　一気に試合をひっくり返す。

先発の藤原はボール先行ながらも、2回以降6回まで得意の打たせて取るピッチングで2安打に抑える好投。バックも昨日とは異なり、イレギュラーゴロやライナーなどを確実な守備でさばき、エースの好投を盛り立てる。

6回裏、2者連続三振で二死となるが、山田がボール3から内野安打で出塁すると、続く眞鍋が左中間を深々と破る二塁打。山田が俊足を飛ばし一気に一塁から生還し、貴重なダメ押し点を奪う。

最終回、藤原は一死からヒットでランナーを出すが、続く打者をサードゴロ併殺に仕留めてゲームセット。この節、3連勝を飾り同率3位を維持した。

先発オーダー

先発オーダー

1	2	3	4	5	6	7	8	9
（遊） 西山	（二） 溝江	（一） 濱本	（中） 山田	（捕） 眞鍋 走　横沢	（三） 林	（右） 杉山	（DP） 鮫島	（左） 田邊 打　来條

記録＆記事：中山 友紀子，徳田 政昭，桐越 信一

• 記録詳細

• ページの先頭へ