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原子力BUとSDGsのかかわり

原子力ビジネスユニット
エネルギー資源の有効活用、
CO2排出量削減に貢献する
執行役常務
原子力ビジネスユニットCEO
武原 秀俊

英国のプロジェクトを通じて次世代の原子力を担う人財を育成

原子力ビジネスユニット (BU) は、長年にわたり原子力プラントの建設や設備保全に携わり、原子力技術の向上と人財の育成に努めてきました。現在、日本国内では原子力発電所の早期再稼働や福島第一原子力発電所の廃炉に向けたお客様支援を推進、海外では英国向け最新鋭の改良型沸騰水型軽水炉 (ABWR) の新規建設などを進めています。
世界のエネルギー需要が増加する中、天然資源は偏在し、電力供給量は安定性を欠いています。また、化石燃料を消費する発電量の増加に伴うCO2排出量の増大もグローバル共通の社会課題です。エネルギー資源の有効活用、CO2削減という課題解決のために原子力は活用すべき重要なエネルギー選択肢です。当BUでは、より安全に、より効率的に活用できる原子力技術を高め、社会に貢献していきます。
2011年3月の東日本大震災および福島第一原子力発電所の事故を受けて、原子力プラントの安全性向上への要求が飛躍的に高まっています。特に日本においては、原子力に対する社会的受容性が低下しており、新規プラントの建設や既存発電所の再稼働に対しては、多様なステークホルダーとの情報共有や丁寧な理解増進に積極的に取り組んでいくことが重要と考えています。また、そうした社会的な受容性低下によって、次世代を担う人財の確保が難しくなっていることが、当BUの事業を継続する上で一つのリスクとなっています。
また日本の近隣国である中国では原子力発電所の新規建設が続いており、原子力による発電量も急速に増えています。周辺国での万が一の事故は日本にも大きな影響が及ぶ可能性があります。これらのリスクを低減するためには、日本国内の原子力発電所の安全性向上のみならず、国際原子力機関 (IAEA) などを通して、周辺国に対しても安全性向上に関する情報を提供するとともに、有事に対応できる技術と人財を持続的に保持し、さらにはそれを裏づける実績を積み重ねていかねばなりません。日本は、1953年の国連総会で提唱された「原子力の平和利用 (Atoms for Peace)」を旗印に、原子力の平和利用を通じて社会に貢献しようと技術を磨いてきました。今後も原子力の平和利用をリードしていくためには、次世代の原子力産業を担う人財育成が最大のカギであると考えます。
一方で、エネルギーセキュリティという観点から、電力不足を深刻に捉えている国・地域は多く、50年以上にわたり原子力発電所の建設を安全に「On Time, On Budget」で成功させ、信頼性を高めてきた日立にとっては、事業機会を拡大する可能性にもつながります。
例えば、ドイツは、欧州内の電力網が充実しているため脱原発に踏み切りましたが、島国の英国は、北海油田が枯渇する中で、耐用年数が近づく15基の古い原子炉のリプレイスは喫緊の課題です。そうした中、日立は英国政府の支援を受け、安全性および経済性に優れた最新鋭のABWRを建設するホライズンプロジェクトをスタートさせました。その背景には、英国での鉄道事業の実績から日立が厚く信頼されていたことがあります。
原子力プラントにも実際の建設に携わることでしか継承できない技術があります。いま、英国には30〜40年前に日本で原子力プラントの建設を経験してきた60歳以上のベテラン技術者を呼び集めています。彼らの協力を得ながら、今後の建設を通じて、日本の若い技術者だけでなく英国の若者にも原子力技術を広く学ぶ機会を提供したいと考えています。

原子力プラント技術の提供により目標7、目標13の達成に貢献

当BUでは、エネルギーの安定供給と気候変動対策には原子力が有効であるとの考えから、SDGsの目標7、13の達成に注力しています。また、達成のためには産業および人財の育成が欠かせないことから目標4、9、17も重要です。
今後は、多額の資金調達が難しい国や地域を想定した次世代小型炉の開発などを進め、さまざまな国・地域に安定的に電気を提供するといった社会貢献にも取り組んでいきます。
原子力プラントの建設・稼働は、立地する国・地域の技術力向上にも寄与する事業であり、若い技術者の育成や、雇用の拡大にも貢献できると考えています。
福島の事故以降、原子力への視線が厳しくなっていますが、感情論に流されず、エネルギーのベストミックスのために、原子力の重要性が認知されるように努めていきたいと思います。

(このインタビューの情報は、2018年9月現在のものです)

貢献するSDGs

  • 4 質の高い教育をみんなに
  • 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 12 つくる責任つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう
目標7、9、13、17に貢献する改良型沸騰水型軽水炉 (ABWR)