ヘルスケアソリューション

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概要

健康、安全、快適な生活を、強い製品とLumadaで支えます。

高齢化社会の進展、生活習慣病の増加、国民医療費の増大など、医療・健康分野を取り巻く環境は大きく変化しています。また、「予防・予後などヘルスケア範囲の拡大」「先進医療、IT活用の進展」といった先進国が直面する医療課題だけでなく、「地域による医療水準の格差拡大」「医療コストの低減」「資金・医療も従事者不足」といった新興国がかかえる課題に至る諸問題に対しても多くのソリューションが求められています。日立では、ヘルスケアを21世紀の社会を支える必要不可欠なインフラと考え、高度なIT技術と医療技術で多様化するニーズに応え、健康、安全、快適をキーワードに社会課題の解決をめざしていきます。

事業領域

■体外診断・分析システム分野

検体検査装置の設計・開発、販売等を行っています。
血液や尿などの成分を分析する検体検査は、診断や病後の経過観察などの重要な指標になります。
検体の開栓、分注、子検体へのラベル貼付などの検体前処理工程を集約した検体前処理装置は高精度分注の高速化により臨床検査結果のスピーディな提供に貢献します。

検体検査装置

検体検査は血液や尿などの成分を分析することで、診断や病後の経過観察などの指標とするものです。その検体の開栓、分注、子検体へのラベル貼付などの前処理工程を集約した検体前処理装置などを提供しています。高速・高精度分注、子検体容器供給の自動化、リカバリー処理のサポート等、さまざまなニーズに日立の技術力で応えています。

■先端医療システム分野

粒子線治療システムは放射線を用いたがん治療の中でも先進的な治療の一つです。
日立がこれまで培ってきた加速器要素技術とプラント制御技術に基づき、国内外のお客様とともにがん治療の先進的な技術を開発し、治療システムとして提供しています。

粒子線治療システム

陽子線や炭素線などの粒子線を用いたがん治療の有効性は、医学物理の分野では70年以上も前から知られてきました。粒子線治療の特長は、ブラッグピークと呼ばれる線量集中性を活用することにあります。ブラッグピークを患部に合わせて照射することで、患部への線量集中性を高めつつ、周辺の正常な組織への影響を抑えられます。そのため、体を切らずに通院治療が可能であり、治療中の患者への負担が小さく生活の質を維持した治療を実現します。
日立のスポットスキャニング照射技術は、複雑な形状の腫瘍でもその形状に合わせて高い精度で粒子線を照射し、正常部位への影響を最小限に抑えることが可能です。さらに、動体追跡照射技術との組み合わせで、呼吸等で位置が変動する患部に対しても高精度な照射が可能になりました。
日立の主力製品である陽子線がん治療システム"PROBEAT"は現在、国内および海外の施設に導入され、最先端のがん治療に貢献しています。今後は顧客との協創により、放射線治療の実績情報をデータベース化し、AI等で分析することにより、治療ワークフローの効率化や治療後の容態予測などを提供するソリューションの開発を進めていきます。

PET支援サービス

医療機関がPET(Positron Emission Tomography)検査を導入するにあたっては、加速器やPET機器の調達、放射線施設の設計・レイアウト、導入後のPET薬剤の製造・検定や機器メンテナンス等の運用を検討する必要があります。
日立製作所は、これらの負担や課題に対し、機器の投資と調達、施設設計支援、プロジェクト管理等のエンジニアリングや検査開始後のPET薬剤製造支援、機器メンテナンス等の運用支援といった、PET検査の導入から施設運営までをトータルでサポートする「PET支援サービス事業」を展開しています。

■先端研究開発装置分野

先端研究開発装置分野では、核融合・加速器・超伝導の実験装置の機器を設計・製作し、モノづくりの立場から科学技術の発展に貢献しています。
またここで培った技術の民生応用として、産業用X線CT装置事業を展開するとともに、粒子線治療システムをはじめとする医療用装置等の機器開発にも積極的に取り組んでいます。

核融合実験用機器

カーボンニュートラルをめざす新エネルギー源の有力な候補の一つとして研究が進められ、マイナス269℃で使用される超伝導物質から数億℃のプラズマまでを研究の対象とする核融合研究開発に対し、国際協力の実験炉「ITER」や「JT-60」(現量子科学技術研究開発機構( QST ))、「LHD」(核融合科学研究所( NIFS ))などの実験装置の機器を設計・製作し、運転・保守のサポートを行うことで最先端研究の推進に貢献しています。また現在オールジャパン体制で前倒し検討が進む「原型炉」にも設計チームの一員として、技術検討に参画しています。

高エネルギー物理研究用機器

粒子加速器の技術開発に取り組み、先端科学の推進に貢献しています。特に大型加速器計画(「J-PARC(※)」(JAEA、KEK)や「Super-KEKB」(KEK)など)に参画し、電磁石や加速空洞などの主要機器の技術開発を実施しています。また、欧州原子核研究機構(CERN)の「LHC高輝度アップグレード」向けの超伝導磁石の製作(KEK)にも携わっています。さらに最近では、自社製の高温超伝導二ホウ化マグネシウム(MgB₂)線材を用いた超伝導磁石のマイクロ波発生装置(クライストロン)への適用試作機(KEK)を製作し、無冷媒かつ消費電力低減をめざした超伝導磁石の開発も進めています。

※J-PARC：国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)および大学共同利用機関法人　高エネルギー加速器研究機構(KEK)の登録商標です。

産業用X線CT装置

高エネルギーX線を用いて高密度・厚物品の内部を非破壊で撮像する産業用X線CT装置を開発し、デジタルエンジニアリング技術に活用しています。本装置は、自動車/宇宙/原子力産業や考古学研究など幅広い分野においてさまざまなソリューションを提供しています。

職種紹介

設計開発

世の中のニーズに応え、新技術・新手法を模索し続ける設計開発部門。その仕事は多岐にわたり、製品企画、構想設計、仕様・価格検討、試作、安全性・画質評価、ドキュメント化、生産設計まで一連の作業を行います。また大学病院との共同研究や学会発表等、活躍範囲は常に拡大を続けています。
品質保証

お客様の要望に合った製品となっているか、また提供可能な品質となっているかをチェックします。製品が安心・安全であることを保証する、モノづくりの最終番人としての役割を担います。
営業技術

お客様のニーズを実現するために解決すべき技術的課題を聞き出して、設計、製造、生産技術、品質保証、スタッフ部門など、各分野の方を巻き込みながら、顧客への対応を行う重要な役割を担います。
製造

装置の組立、調整、試験の実施に加え、製造ライン全体の管理や品質向上活動など、製造に関するスペシャリストとして業務を幅広く担います。

トピックス

グローバル展開

日立のヘルスケア関連技術は、国内のみならず広く海外でも活用されています。
当社は、世界有数の医療機器メーカー、ソリューションプロバイダーとして認知され、その技術や活動は海外で開催される学会や展示会でも常に注目を集めています。医療先進国では著名な病院や研究機関とのパートナーシップを強化することで、付加価値の高いサービスやソリューションの開発を進めています。新興国では、日本で実績のあるソリューション事業を展開し、医療インフラの向上に貢献しています。今後も、各国の先進企業や医療機関との協創による優れた製品、サービスの開発・提供を通じて、患者様一人ひとりにより良い医療の提供や持続可能な社会保障システムの構築に貢献していきます。

世界をリードする粒子線治療システム

日立は粒子線治療において、スポットスキャニング、動体追跡などのイノベーションにより世界のマーケットをリードしてきました。最先端のがん治療法の一つである粒子線治療システムの市場は、日本、米国、欧州から中国、アジア、その他の地域に広がっています。日立は粒子線治療システムをすでに日本および米国の世界トップクラスの医療機関に多数納入しているほか、今後需要が見込まれる一般病院向けの粒子線治療システムのニーズに応えるため治療室を1室に特化した小型陽子線治療システムや、陽子線治療と重粒子線治療のそれぞれの良さを一つの装置で提供可能なハイブリッド粒子線治療システムを開発しました。
今後も、より多くの医療機関に最先端の粒子線治療システムを提供し、世界のがん治療に貢献していきます。

所在地・その他

所在地

ヘルスケア事業本部

東京都港区虎ノ門一丁目17番1号虎ノ門ヒルズビジネスタワー
ヘルスケア東京事業所

東京都青梅市今井三丁目7番19号
放射線治療システム
柏の葉事業所

千葉県柏市若柴226番地44中央141街区1 KOIL TERRACE(コイルテラス)　
日立事業所

茨城県日立市幸町三丁目1番1号

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