POWER SYSTEMS & ENERGY SYSTEMS FIELD POWER SYSTEMS & ENERGY SYSTEMS FIELD 電力・エネルギーシステム( 発電 /電力流通 )分野

BUSINESS ACTIVITIES BUSINESS ACTIVITIES 事業領域

  • 発電制御ソリューション

    長年にわたって培ってきた制御技術とIT技術を融合して、安全・安心で環境にやさしい発電制御システムを開発・提供しています。CCS(二酸化炭素回収・貯蔵)技術や水素・アンモニア混焼/専焼技術の導入により環境負荷を低減した火力発電や、運転中にCO2を排出しない原子力発電の推進を通して、地球温暖化につながるCO2を削減しカーボンニュートラルな社会の実現に貢献します。また、夜間等の余剰電力を有効活用した揚水発電などとの組み合わせにより、電力の効率的な運用を可能にしています。これらの制御技術と運用・保全をサポートするIT技術を組み合わせたソリューションを活用した発電制御システムを提供しています。

    発電制御ソリューション
  • 電力流通ソリューション

    電気は原子力・火力などの大規模で集中された発電所や風力・太陽光のような分散された発電所で生み出され、ビルや工場、一般家庭などの消費者に届けられます。この電気を送り届けることを電力流通といいます。発電から送電、電圧を変換する変電所を介し、市街地に電気を送る配電に至るまでの電気を24時間365日、安全かつ安定に、そして効率よく届けるための電力流通ソリューションを提供します。
    カーボンニュートラルの実現に向けて、国内外のエネルギー事情は大きな変革期を迎えています。我々は、自身の強みである高度なOTと先進のIT、高信頼のプロダクトを掛け合わすことにより、電力の広域運用や高度な系統安定化を実現する監視制御・保護制御システム、パワーエレクトロニクスを応用した直流送電設備、系統用蓄電池システムなど、最新のソリューションを国内外へ展開し、次世代のエネルギー社会へ大きく貢献しています。

    電力流通ソリューション

SIGNATURE TECHNOLOGIES SIGNATURE TECHNOLOGIES 特長的な技術

  • 中央給電指令所システム/電力系統安定化ソリューション

    電気は蓄えることができない性質のもので、高品質な電力供給を維持するためには、常に電気の生産と消費のバランス(需給バランス)を保たなければなりません。そのために、何百台もの発電機をトータルにコントロールして電気を制御し、需給バランスを維持する中央給電指令所システムを開発しています。また、電力自由化や自然エネルギーの大量導入に対応するために、周波数維持や電圧最適化など、電力品質維持に貢献する系統安定化技術の高度化にも積極的に取り組んでおり、国内外の各種実証実験にも参画しています。

  • 配電業務高度化ソリューション

    配電系統の停電復旧や電圧安定化制御などを行う配電自動化システムに加え、配電業務全体を捉えたソリューションビジネスの確立に取り組んでいます。電力自由化に伴い、設備投資の抑制や作業の効率化が求められている一方、出力変動する自然エネルギーの大量導入等により、電力供給業務の運用は一層複雑になりつつあります。これに対応するために、電力流通の効率化に寄与する配電系統の電圧解析システムや系統(設備)計画支援システム等、IoT/AI/ビッグデータ分析などの技術を活用した新規ソリューションも開発しています。

  • グリッド保護制御システム

    社会インフラである電力網(グリッド)において、落雷事故を高速で検出し電力網から切り離すことにより、健全な電力網のみで運用を可能とする、保護制御システムを提供しています。近年では、高度なセンシング技術やネットワーク技術を駆使したデジタル変電所導入に向けた保護制御システムの設計開発も行っています。
    また、パワーエレクトロニクス技術を用いた直流連系設備(HVDC)にも適用し電力網の安定運用にも寄与しています。

  • 電気鉄道向け変電所保護制御システム

    重要な公共交通インフラの一つである電気鉄道への電力供給を担う変電所に保護制御システムや変電機器を提供しています。本システムは、変電所のリアルタイム情報を基にしたシーケンス制御技術により安定した電力供給を行い、上位の電力指令システムと連携し鉄道車両の安定運行を支えるとともに、変電所機器の監視制御や異常時の機器保護により異常波及防止に貢献します。また、デジタル技術および直流遮断機器関連の設計開発にも取り組んでいます。

  • マイクログリッドソリューション

    分散型エネルギー源を監視・制御することで、太陽光などの断続性による電力変動の低減、余剰電力の最適な蓄電・放電制御による需給バランスの調整を可能とするグリッドエッジソリューションのシステムインテグレーションを通じて、再エネ電源の主力化と電力の安定供給の両立を支援し、脱炭素社会の実現に貢献します。
    グローバルで実績のある系統用蓄電システムの提供にあたり、要件定義やニーズに基づいた上流設計やプロジェクトマネジメントを行っています。海外での実績を活かし、将来は離島などの小規模な環境でも利用できるマイクログリッド向けの用途においてもグリッドエッジソリューション群の展開を加速します。

  • 火力/水力/原子力発電制御システム

    大規模火力/水力発電所における超々臨界圧ボイラ・蒸気タービン・ガスタービン・発電機・揚水発電等の主要設備や原子力発電所における原子炉・タービン・発電機等に対して、リアルタイム自立分散型制御システムによる協調制御/高速制御/調整制御や保護システム等を提供し社会インフラを支えています。
    また、人間工学に基づくヒューマンマシンシステムに加え、知識工学応用運転支援やデータアナリティクスを活用した設備異常の予兆検出技術などで高度運転監視を実現します。さらに、その上位に位置する経営情報システムや設備保全システムとの連携や24時間体制で障害発生に備える保守サービスの提供により、設備保守支援の高度化も実現します。さらに、DXソリューションの事業化や、発電所の安定・安全運用を実現するためのサイバー・フィジカルセキュリティ製品の開発にも取り組んでいます。

    火力/水力/原子力発電制御システム
  • 粒子線がん治療制御システム

    原子力で培ってきた技術を活かして粒子線がん治療装置へ取り組んでいます。粒子線がん治療は、正常部位への影響を最小限に抑えることで、生活の質(QOL)を維持しながら治療ができる最先端治療法の一つです。シンクロトロン加速器で加速された粒子線をがん患部の形状に合わせて正確に照射する制御システムを開発し、患者さん、医療スタッフに寄り添ったソリューションを提供しています。

    粒子線がん治療制御システム

    京都府立医科大学附属病院 永守記念最先端がん治療研究センター

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電力システムの海外展開

新興国の経済発展に伴う電力インフラの開発ニーズが増大しています。一方で近年の地球温暖化の抑制機運の高まりを受け、世界中で環境負荷低減・クリーンエネルギーへの取り組みが加速しています。こうした世界状況の中、日立の電力制御システム部門は、効率的な電力エネルギー運用を実現するために再生可能エネルギー大量導入にも耐えうる電力系統の安定化プロジェクト、スマートコミュニティプロジェクトに参画し実績を上げています。
また、日立グループに加わった日立エナジー社とも連携して系統・送配電・発電の一貫した電力制御システムのビジネスを社会に提供し、電力エネルギーに関する社会課題の解決に向けたグローバル展開を加速していきます。
発電制御システム部門においても、世界各地の発電所の設備更新プロジェクトや性能強化に向けた取り組みに参画するとともに、粒子線治療装置のグローバル展開など原子力技術に基づく制御ソリューションも海外へ展開しています。

電力システムの海外展開