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企業情報研究開発

2018年1月29日

発表者からのレポート


写真1 発表風景

2017年12月10日から13日にかけて、シンガポールのサンテック国際会議展示場にてIEEM 2017が開催されました。IEEMは、IEEEが主催する生産工学・管理工学に関する国際学会で、2007年からアジアの各地域で開かれています。今回はシンガポールで開催され、50か国以上から500名程度の参加者が集まりました。参加者は、中国・シンガポール・香港などアジアからが大半でしたが、ドイツ・ノルウェーなどのヨーロッパからの参加もありました。我々は、「Robust Inference Traceability Technology for Product Quality Enhancement」と題して、品質向上向けの推論型トレーサビリティ技術について発表しました(写真1)


図1 データ準備の課題
拡大図



図2 提案手法の概要
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製造業では、製品の生産性と品質の改善に向け、製品個体の不良発生時にその要因を特定する必要があります。通常は、製品個体に対し一意に付与される個体識別番号を用いて複数設備から発生する製造データをつなぎ合わせ、不良要因を分析します。しかし、焼結・切削などの過酷な製造条件により個体識別番号を付与できない工程があるため、分析に必要なデータを準備できないという問題があります(図1)

そこで本研究では、さまざまな製造条件において、複数設備から取得した製造履歴を製品個体ごとにつなぎ合わせ、不良分析に必要なデータを準備するロバストな推論型トレーサビリティ技術を提案しました。製造時間間隔や工程間の仕掛品数などの製造情報に基づいて、機械学習の手法を用いることで製品個体が各設備を通過する時刻を正確に推測し、製造データをつなぎ合わせます(図2)。これにより、個体識別番号を付与できない工程が含まれていても、不良要因を正しく特定できる見込みを得ました。

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