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企業情報研究開発

2017年6月8日

発表者からのレポート

2017年5月3日から5日までの3日間、台湾の台中市で、CIRP主催の国際会議The 50th CIRP Conference on Manufacturing Systems (CIRP CMS) が開催されました。CIRP CMSは、生産システム工学に関する主要な国際会議です。今回のCIRP CMSでは25ヶ国から168名が参加し、130件の発表がありました。日立製作所研究開発グループは、"Method for Automatically Recognizing Various Operation Statuses of Legacy Machines"というタイトルで、工場内設備の状態監視技術を口頭発表しました。


図1 設備状態識別技術の概要
拡大図

近年、製造業では、生産性向上を目的にIoTを用いた工作機械の稼動状態監視が広く行われています。しかし工作機械の平均耐用年数は20年以上と長いため、製造現場にはネットワーク非対応なレガシ設備が未だ数多く存在しており、正確な稼働状態を把握できないことが課題となっています。そこで本研究では、既存設備に後付け可能な電流センサで工作機械の主軸電流波形を取得し、周波数振幅のパターンから稼動状態を自動的に推定する技術を開発しました。主軸電流振幅は主軸トルクに比例するため、従来手法では波高値の閾値処理で稼働状態を推定していました。しかし少量多品種工場ではオーダごとに工具やワークが変化し主軸トルクが代わるため、閾値の再設定が都度必要で実用性がありませんでした。これに対し本技術では、教師なし学習と事前知識に基づくラベル付けにより、周波数振幅のパターンを自動的に学習可能としました(図1)。実際の工場に本技術を適用した結果、工場内の金属工作機械全種(8種)で目標の状態識別精度≧80%を実現し、全工作機械を状態監視可能な見通しを得ました。

(前田 真彰    記)

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