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Hitachi

企業情報研究開発

2015年12月3日

発表者からのレポート

2015年11月2日から7日までの5日間、US Seattle近郊のBellevueにおいて国際学会ACM SIGSPATIAL 2015が開催されました。この学会は地理空間情報処理技術(たとえば時空間データベースなど)に関する当該分野ではトップカンファレンスに位置づけられる学会で、本会議でのプレゼンテーションは採択率17.5%、ポスター発表でも23.0%と高競争率な学会です。筆者は、この学会の本会議において、レーザセンサのビッグデータ分析に関する発表を行いました。


図1 HIF2013の人流データ(図中、半透明の黄線)
拡大図


図2 HIF2013の人流データにもとづく混雑度
ヒートマップ

拡大図


図3 HIF2013のビッグデータ分析がもたらした知見
拡大図

筆者らは、日立主催で例年実施されている日立の技術展示会「Hitachi Innovation Forum」(注:2015年度より「Hitachi Social Innovation Forum」)の2013年(以下、HIF2013)と2014年(以下、HIF2014)において、レーザセンサ( http://www.hitachi-ite.co.jp/br/br07.html ) によって人の流れを計測し、それをビッグデータ分析して施策を立案することにより、会場内の混雑を平準化することに成功しました。本発表では、この実証実験について"LiDAR-based Pedestrian-flow Analysis for Crowdedness Equalization"と題して発表しました。

HIF2013のデータ分析では、各ブースやエリアの混雑度合や進行方向の分析により、人の流れが単調すぎるとブースなどへ寄り付きにくくなることがわかりました。一般的には人がスムーズに流れるようにレイアウト設計するのですが、それがかえって人の流れの端部への一極集中を招いていたのです。そこで、HIF2014ではあえて人の流れをとめるようなレイアウトにし、流れを分岐させるようにしました。実際にHIF2013とHIF2014の結果を比較したところ、混雑個所が平準化されることが確認できました。


図4 HIF2014の人流データ(図中、半透明の黄線)
と流れの分岐(図中、赤矢印)

拡大図


図5 混雑平準化の効果
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このように人の行動を計測しビッグデータ分析を行うことで得られる知見が、施設の運用改善に寄与していくことを確認できました。この技術は、日立人間行動分析サービス( http://www.hitachi.co.jp/products/it/bigdata/field/hbm/ )にて活用されています。研究開発グループシステムイノベーションセンタでは、本技術のさらなる活用先の拡大に向けた研究を進めてまいります。

(淺原 彰規    記)

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