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企業情報研究開発

2015年4月7日

発表者からのレポート

2015年3月4日から3月6日まで、フィンランドで23rd Euromicro International Conference on Parallel, Distributed and Network-based Processing (PDP 2015) が開催されました。この学会は、並列分散処理全般に関するカンファレンスであり、ビッグデータ、クラウド、ハイパフォーマンスコンピューティングなどの幅広い分野における発表がありました。

日立製作所研究開発グループからは、ビッグデータのシステムなどにおいて基盤となる、ストレージシステムの信頼性に関する発表を「Reliability Analysis of Highly Redundant Distributed Storage Systems with Dynamic Refuging」と題し、実施しました。


図1 ダイナミックリフュージングを用いた
ストレージシステムの信頼性モデル

拡大図

従来のRAIDの手法では、これは一般的な直列システムと同様ですが、ストレージシステムの規模、つまり、ドライブ台数が増加していくと、それに比例して信頼性が低下してしまうという課題がありました。
そこで近年注目されている技術に、ErasureCodingがあります。ErasureCodingは、ストレージシステムに任意の冗長度をもたらすことができ、冗長度を増加させることにより、信頼性を向上させることができます。しかし、単純に冗長度を増加させると、冗長コードを生成・復元するための性能ペナルティや冗長コードを格納するための容量ペナルティが増加します。したがって、できるだけ低い冗長度で、高い信頼性を維持するということが重要となります。

本発表では、ダイナミックリフュージングという手法を用いた場合の分散ストレージシステムの信頼性をモデル化(図1)し、その特性を解析しました。ダイナミックリフュージングは、ErasureCodingを用いる高冗長な分散ストレージシステムにおいて、データを効率的に多数のドライブに分散させ、さらにドライブの多重障害時の冗長度のダイナミックな変化に応じて、適切にブロックを選択し、高速に修復する手法です。本手法を用いた場合、冗長度3(データブロック群に対する冗長コードブロックの数が3個)のシステムであれば、システム規模が増加しても、信頼性が逆に改善し維持されるという特性になることを、ドライブ特性などを模擬したシミュレーションおよび定式化(closed-form)の両方により、示しました。

(圷 弘明    記)

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