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企業情報研究開発

2015年12月18日

発表者からのレポート

2015年11月23日から24日にかけて、仙台市の仙台国際センターにおいて電磁気理論・電磁環境両立性・医用生体電磁気学の国際会議Korea-Japan Joint Conference 2015 (KJJC2015)が開催されました。本会議は、IEICEおよびKIEES(韓国)主催、IEEE共催による国際会議です。発表42件、ポスター33件、来場者約200名の規模で、主に日本・韓国の企業・大学の研究者が参加し活発な議論が行われました。

筆者は、「A Measurement Method for Housing Surface Low-Frequency Noise Current」と題して、産業用計測装置の低ノイズ化による品質向上を目的に、装置表面のノイズ電流を可視化する3次元高感度磁界センサシステムに関して発表を行いました。

産業・医療用の装置において、内部の電源やデジタル回路からケーブルとフレームに伝播するノイズ電流は、計測精度に影響を及ぼして、装置の性能が低下する原因になります。本システムは、フレームとケーブルに伝播するノイズ電流で発生する磁場を測ることによって電流分布を得て、雑音源を特定するのに用います。


図1 試作した2-D フラックスゲートセンサーアセンブリ
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図2 地磁気の影響を相殺する技術
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図3 試作した表面電流計測システム
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表面電流測定システムは、低周波磁場のために感度が高い2-Dのフラックスゲート(FG)センサ、6-軸の位置と角度センサ、磁場データを電流ベクトルデータに変えて3-Dでプロットする処理ユニットから成ります。そして、産業器材と車の狭い部分を測るために、磁界センサは細い棒の1つの端に、そして、位置と角度センサは他の端にあります(図1)

FGセンサは地磁気の影響で感度劣化するため、地磁気の相殺磁界を生成して地磁気の影響を除外しました(図2)

ノイズ電流の位置と方向は、位置と角度センサのデータから計算します。図3に、プロトタイプ・システムを表します。センサ位置・姿勢情報を用いて磁界センサ位置を誤差≤30 ㎜を満足しました(図4)。本システムのパフォーマンスは、プロトタイプ実験によって確かめられます。3-D電流ノイズ分布のプロットを示します(図5)。今後は、本技術を当社製品に順次適用し、電磁環境に堅牢な製品開発に貢献します。


図4 試作した フラックスゲートセンサーの計測データ比較
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図5 3-D 電流分布の計測結果
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