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企業情報研究開発

2015年12月25日

発表者からのレポート

2015年12月9日から11日までの3日間、滋賀県大津市で国際会議IDW2015 (International Display Workshop)が開催されました。IDW2015は、ディスプレイ、メガネ型ウェアラブルデバイスに関する光学系技術やそれらの活用方法などを含む、幅広い領域のセッションが集まる国際会議です。約1200人が参加し、471件の論文が集まりました。本学会では、日立製作所研究開発グループより1件の発表があり、筆者は「An Applied Method for Wearable Device with Assortment Work in Logistics」と題して、物流分野の倉庫での作業にウェアラブルデバイスを適用したときの作業効率向上効果について発表を行いました。


写真1 発表風景


図1 種蒔き仕分けの概要
拡大図

日立物流を始めとして、日立グループでは物流、製造、保守などにウェアラブルデバイスを適用させるべく各社で検討を進めています。今回の発表では、その一例として物流倉庫の中で実施される種蒔き仕分け作業にメガネ型ウェアラブルデバイスを適用した結果を報告しました。種蒔き仕分けとは、図1の通り、指示された場所に、指示された商品を指示された個数配布する作業のことです。従来はハンディターミナルと呼ばれる端末を使っていますが、作業中に片手が塞がってしまうという問題がありました。そこで、メガネ型ウェアラブルデバイスの使用により、ハンズフリーでの作業形態を実現すべく検討を行いました。


写真2 作業シーンの例
拡大図

従来のハンディターミナルは作業指示の表示とバーコードの読み取りの2つの機能を有しています。ハンズフリーで作業ができるようにするためには、これらの機能をウェアラブルデバイスで提供する必要があります。そこで、まず、ハンズフリーで作業指示を表示できるようにするために、メガネ型ウェアラブルデバイスを採用しました。そして、メガネ型ウェアラブルデバイスの小さな画面でも見やすく表示するため、表示する情報を最低限必要なものに限定するとともに、作業者が現在位置と次の移動先の位置関係をすばやく認知して作業を効率化できる表示方法を考案しました。また、バーコードの読み取りには手袋型バーコードリーダを採用しました。さらに、バーコードが正しく読み込めたことを容易に確認できるように、正しく読み込めた場合はメガメ型ウェアラブルデバイスの表示を次の指示画面へと遷移させるようにしました。

上記の特徴を活かしたウェアラブルデバイスによる作業支援システムを開発し、写真2のように日立物流の倉庫現場で、作業員が実際に作業できるようにしました。その結果、従来のハンディターミナルを使った作業よりも15%作業効率を向上させることができました。

(藤原 貴之    記)

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