ページの本文へ

Hitachi

企業情報研究開発

2015年12月7日

発表者からのレポート

2015年11月9日から11月11日にかけて京都にて実装技術に関する国際会議IEEE CPMT Symposium Japan2015 (ICSJ2015)が開催されました。本国際会議ではオプトエレクトロニクスとバイオヘルスケアをメイントピックスとし、その他のさまざまな実装関連技術を含めた幅広い技術分野を対象としており、米国、欧州、中国、日本などの企業・大学の研究者が参加し活発な議論が行われました。

日立製作所研究開発グループからはOn-board Opticsに関するセッションにおいて2件の発表を行い、筆者は「A High-density 300-Gbit/s Parallel Optical Interconnect Module with Efficient Thermal Dissipation Characteristics」と題して、サーバ・ルータなどの情報処理装置を高性能化するための小型・高密度光インターコネクトモジュールの高放熱構造に関する発表を行いました。


図1 情報処理装置の光モジュールサイズへの要求
拡大図


図2 提案した光モジュール構造
拡大図

スマートフォンの普及もあり情報処理装置の伝送容量は年1.4倍の比率で増加しており、数年内に10 Tbps級が必要と予想されています。これには、情報処理装置のRack-to-rack間伝送容量の向上が不可欠です。しかし、情報処理装置のRack-to-rack間の伝送容量はフロントパネルに置けるモジュールサイズ(個数)で律則されますが、従来の光モジュールサイズでは上記伝送密度を達成することが困難でした(図1)。そこで、プラガバブルモジュールで1U当たり10 Tbpsの伝送容量(>50 Gbps/cm2)を実現するため、Dual Inline型電気コネクタを利用した新たなフォームファクタを提案し、小型・高密度25 Gbps×12 ch光モジュールの開発を行ってきました(図2)


図3 提案した光モジュールの放熱構造
拡大図


図4 提案構造の放熱特性(実測、シミュレーション比較)
拡大図

本開発では、小型化に伴う光素子の放熱特性の劣化が課題でした。上記課題解決のため、放熱ビアを含む有機基板を適用し、かつ能動素子を基板下面に実装した構造を提案しました。本構造では、シミュレーションにより放熱ビアの最適化を図り、従来基板表面を介して放熱していたものを、直接モジュール上部に効率よく放熱できる構造としています(図3)。上記構造を適用したサンプルはサイズ:44.5×23 mm、伝送容量:300 Gbps(25 Gbps×12 ch送受信)と目標である50 Gbps/cm2を達成し、70℃での動作可能な見込みを得ました(図4)。今後は情報処理装置への適用に向け、小型・高密度光モジュールの開発に取り組んでいきます。

  • ページの先頭へ