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企業情報研究開発

2014年10月21日

発表者からのレポート

2014年9月21日から24日の4日間にわたり、Metal Forming 2014 (15the International Conferences)がパレルモ(イタリア)にて開催されました。Metal Forming 2014は、金属成形プロセスに関する最新動向や技術革新について産学の研究者が議論する場を提供することを目的に、1974年から隔年で開催されている国際会議です。本年は、約20ヶ国から約200件の発表が行われました[1]。


図1 形材とは
拡大図

日立製作所横浜研究所からは、「Influence of Roller Shape on Deformation Behavior in Roll Bending of Structural Channels」と題し、形材のロール曲げ時においてロール形状が形材断面変形に及ぼす影響について発表を行いました。

図1に示すように、形材は、全長にわたり断面が同じ形状を持つ部材であり、建材や自動車のフレームなどに広く用いられています。この形材は、曲げ成形品として用いられることがありますが、複雑な断面形状を持つ形材の曲げ加工を行うと、断面変形、しわ、ねじれなどの不整変形が発生するという問題が起こります。形材の曲げ加工方法としては、引張曲げ、回転引き曲げ、プレス曲げなど様々な方法があり、各々利点があります。しかし、これらすべての曲げ加工方法には、曲げ半径を変更する際にその各々に対して異なる金型が必要であり、金型費用が高いという短所があります。このため、よりフレキシブルな加工方法が、特に多品種少量生産品において必要とされています。

図2にロール曲げの原理を示します。ロール曲げは、サイドローラの押込み量を調整することによって様々な曲げ半径に対応できるフレキシブルな加工方法であり、多品種少量生産品において注目されています。しかし、金型による拘束が少ないため、他の曲げ加工方法よりも不整変形が発生しやすいという課題があります。そこで、ロール曲げのFEM解析を実施し、ロール形状が形材の変形挙動におよぼす影響を検討しました。


図2 ロール曲げの原理
拡大図


図3 数値解析モデル
拡大図

図3に解析モデルを示します。動的陽解法を用い、ロール曲げ工程の解析を行いました。このとき、形材の断面形状を主要な評価項目としました。断面形状の評価位置は、ウェブ部とフランジ部であり、いずれもスプリングバック解析後に評価を行いました。図3に示した解析モデルを用いて、ロール形状の断面変形に及ぼす影響だけでなく、その変形メカニズムについても調査を行いました[2]。

このよう単純な形状の変形メカニズムを明らかにすることで、より複雑な断面形状の加工を可能にします。横浜研究所では、このような解析技術を用いた変形メカニズムの解明により、今後も高精度加工技術開発の発展に寄与していきます。

参考文献

  • [1] Metal Forming 2014 Website (Final Program)
    http://www.metalforming2014.com/doc/MF_FinalProgram.pdf
  • [2] Y. Murasato, T. Makiyama, T. Teramae, Influence of Roller Shape on Deformation Behavior in Roll Bending of Structural Channels, Key Engineering Materials (Volumes 622 - 623), 2014, P936-942
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