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企業情報研究開発

2014年9月5日

発表者からのレポート

2014年8月3日から8日までの6日間、アメリカのノースカロライナ州ローリーにおいてIEEE EMC Societyが主催するInternational Symposium on Electromagnetic Compatibility (IEEE EMC 2014) が開催されました。IEEE EMCシンポジウムはEMC(電磁環境両立性)の分野では世界最大規模の国際会議であり、例年技術発表とワークショップ/チュートリアルを含めて250件以上の報告と講演が行われます。


図1 電磁ノイズ放射メカニズム
拡大図

近年、スマートフォンやタブレットをはじめとする無線通信機能を搭載したモバイル型電子機器は増加し、その一方で電気自動車が普及し始めるなど電動化社会が進んでいます。これに伴い、電子機器が発する不要な電磁ノイズが他の電子機器に電磁的に干渉しないよう、電磁ノイズを抑制する技術がますます重要となってきています。

これらたくさんの部品を組み合わせてさまざまな機能を実現する電子機器では、電磁ノイズの抑制設計を回路基板で実現しても、金属ケースや金属カバーと接続して組み立てると電磁ノイズが増加してしまうという問題がありました。

そこで横浜研究所では、回路基板と金属カバーを接続するネジに電磁ノイズ増加の原因があると考え、これら回路基板、ネジ、カバーの全体解析モデルを作成しました。さらに、作成した解析モデルを用いて、回路基板上のどの位置にネジを配置すれば電磁ノイズを減らせるかを検討し、回路基板とカバーの間のインピーダンス(電流の流れにくさ)が大きい場所にネジを配置することで電磁ノイズを低減できることを示しました。


図2 作成した解析モデル
拡大図


図3 ネジの電流とインピーダンスの相関
拡大図

これにより、回路基板を他の部品と組み合わせても電磁ノイズを抑制できるようになりました。横浜研究所ではこのような解析技術を活用し、電子機器の低電磁ノイズ設計を推進していきます。

(船戸 裕樹    記)

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