指静脈認証で負荷やポジションを自動設定する “介護予防運動”向けフィットネスマシン
![[写真]株式会社 パワーリハ 代表取締役社長 黒川 明彦 氏](images/photo01.jpg)
![[写真]ジョイリハ新小岩 作業療法士 菅野 真理子 氏](images/photo02.jpg)
急速に進む高齢化社会を背景に、介護予防・自立支援を目的としたフィットネス事業に注目が集まっています。 その中で“介護予防運動”というビジネスモデルをいち早く確立した株式会社 パワーリハ(以下、パワーリハ)は、 全国へのフランチャイズ展開を図る介護予防フィットネス「ジョイリハ」に、 日立の指静脈認証対応のフィットネスマシンを導入。 運動履歴の管理はもちろん、マシンの負荷やシートポジションの自動設定、 介護保険請求プログラムとの連携などを実現し、 業務負担の軽減や利用者の満足度向上に寄与しています。
北海道帯広市を中心に幅広い事業を展開する生活応援企業 オカモトグループが、帯広スイミングスクールやスポーツクラブジョイ フィットなどの運営で培ったノウハウを生かして2004年、健康運動 専門のデイサービス業を行うパワーリハを設立。2007年から介護 予防運動のための施設「ジョイリハ」の運営を開始しました。
「ジョイリハは、介護予防、疾病による後遺症の改善、自立支援 などを“無理なく、明るく、楽しく”実現することを目的とした介護予 防運動専門のデイサービスを提供する施設です。継続的なト レーニングは、老化による運動機能や体力の低下だけでなく、脳卒 中などの病気・障がいそのものも改善する効果があります。一般 的なデイサービスとは異なり、元気になりたい、自立したいという強 い意志を持った40代から90代までの方々が利用されています」と 語るのは、パワーリハ 代表取締役社長の黒川 明彦氏です。
まもなく国民の5人に1人が高齢者(65歳以上)となる超高齢 社会を迎えようとしている日本では、生活環境の改善や医学の 進歩で平均寿命が伸びる一方、食生活、運動習慣などを原因と する生活習慣病が増え、認知症や寝たきりなどの要介護状態に なる人々の増加が深刻な社会問題になっています。
こうした潜在的な「介護予防」ニーズに応えるため、ジョイリハは 要支援・軽度の要介護認定を受けた方々へ、オリジナルのフィット ネスマシンを利用した効果的な機能訓練と、自宅でも継続できる 介護予防体操などを、国家資格である理学療法士・作業療法士 が開発したプログラムに沿っ て提供。この“介護予防運動” という概念は、脳疾患後遺症、 神経難病、認知症、腰・膝痛など、さまざまな疾患への改善効果も期待されています。
「東京大学の石井 直方教授が推薦された、筋肉の緊張を解 かずにゆっくりと運動動作をする“スロートレーニング法”を実践し ています。このオリジナルマシンは軽い負担でゆっくりと運動でき るので、関節への負荷が軽く、血圧も上がりにくい。高齢者の方 にも安全なトレーニングとしてお勧めできます」と黒川氏は笑顔で 説明します。
![[写真]指静脈認証装置 PC-KCA100を搭載した最新のフィットネスマシン](images/photo03.jpg)
指静脈認証装置 PC-KCA100を
搭載した最新のフィットネスマシン
北海道から高知まで直営9施設、フランチャイズ5施設の計14 施設で展開しているジョイリハは、2015年までにフランチャイズ加 盟店を100店舗にまで拡大する計画です。「この急成長を支える コアコンピタンスになっているのが、日立の指静脈認証*1を適用し たジョイリハオリジナルのフィットネスマシンです」と黒川氏は強調 します。
従来型のトレーニング機器は、人の手でおもりを増減したり、 シートの位置を変えたり、運動履歴を記録しなければならないた め、スタッフの負担が大きく、機能障がいのある利用者への安全 面でも課題がありました。これに対し、上半身、下半身、腹筋、背 筋などの訓練部位ごとに5機種・9種類用意されているオリジナ ルマシンは、初回に設定しておけば、2回目からはマシンに設置し た指静脈認証装置に指を差し入れるだけで利用者一人ひとり に合わせた負荷やシートポジションが自動設定されます。
![[写真]指静脈認証装置 PC-KCA100](images/photo04.jpg)
「マシンのディスプレイには足や腕の置き方、動かすタイミング なども表示され、2回目からはお一人でも簡単に利用していただ けます。運動履歴も自動的にデータベース化されるため、私たち はご利用者さまへの指導やサポートに専念できるようになりまし た」と語るのは、ジョイリハ新小岩で作業療法士として活躍して いる菅野 真理子氏です。

ジョイリハ新小岩のトレーニングルーム
現在、約230名の利用者が登録されているジョイリハ新小岩 には、午前と午後それぞれで平均30名の利用者が訪れます。そ れをスタッフ10名のシフトでも安全に運営できるのは、セルフサー ビスに近い操作が可能となったオリジナルマシンと、同じく指静脈 認証によって入退管理を行う受付装置による、トータルな業務効 率向上が実現しているからにほかなりません。
「介護保険法に基づいた認可施設であるジョイリハでは、月末 にケアマネージャーヘの報告や国保連(国民健康保険団体連合 会)へのレセプト請求を行うことになっています。通常ならこの作 業にたいへんな手間がかかりますが、指静脈認証と連携したプ ログラムによってすべて自動化されているため、手作業による統 計などの面倒な作業が発生しません」と喜ぶ菅野氏。黒川氏も、「今後は指静脈認証と連携した血圧測定などの新機能について も日立さんと共同開発できればいいですね」と期待を寄せます。
「いま介護業界では、厚生労働省から指定を取り消される事 業所が急増しています。その最大の理由が介護給付費の不正 受給です。記録が不備で実態と異なったり、書類提出命令に従 わないといった問題が頻発しているのです。しかしジョイリハで は、ご利用者さまを指静脈認証で本人確認したうえでサービス 実態を証明、トレースできるので、そういった不正が入り込む余地 がありません。そのため、ケアマネージャーや行政にも高い評価と 信頼をいただいています」と黒川氏は語ります。同社のフラン チャイズビジネスでは、指静脈認証に対応したフィットネスマシン と受付装置、各種プログラムや申請業務のサポートなどをトータ ルに提供することで、高信頼・高効率なビジネスをスピーディに立 ち上げられるのが大きな特長となっています。
「スタッフや施設など多くの資源が共通に活用できるフィットネ スクラブ事業者の方々に、ぜひジョイリハのフランチャイジーに なっていただきたいですね。2012年に予定されている介護保険 の見直しでは、私たちが展開している事業分野への重点施策 が進んでくると考えられます。その中でさらに業態や施設として の強みを発揮できるよう、指静脈認証のメリットを生かしたシステ ム力、ブランド力、そして人間力をさらに強化していきたいと思い ます」と熱意を込める黒川氏は語ります。
介護予防運動専門のデイサービスを提供するジョイリハで社 会に貢献するパワーリハの事業発展をサポートするため、これか らも日立は指静脈認証のさらなる適用範囲の拡大と関連サービ スの拡充・強化を図っていきます。
[お客さまプロフィール] 株式会社 パワーリハ
[本部] 東京都葛飾区奥戸8-7-3
[設立] 2004年7月
[資本金] 1,000万円
[従業員数] 76名(2010年12月末現在)