日立が開発した「Hitachi Unified Compute Platform」(以下、UCP)は、サーバ、ストレージ、ネットワーク、管理ソフトウェアといったクラウド基盤構築に必要な要素を、事前に最適化構成してお客さまにお届けする統合プラットフォームです。
標準化された仮想化環境を提供する「IaaS※1基盤モデル」と、JP1、Cosminexus、HiRDBといったミドルウェアを含めたアプリケーションの実行環境を提供する「PaaS※2基盤モデル」をラインアップし、さまざまなビジネスニーズに瞬時に反応。複雑なオペレーションの自動化と運用管理コストの大幅な削減により、お客さまビジネスの成長と新たな価値創出を強力に支援します。

図1 2種類のモデルを用意
ビジネスのグローバル化やビッグデータの利活用などが進展するなか、企業のシステム部門では、増え続けるデータを効率的に分析・活用し、新たな価値を創成するべく、ITリソースの迅速・柔軟な利用をめざしたクラウドや仮想化の導入を進めています。しかし、システムの大規模化や多様化にともない、構築・運用手順が複雑化し、システム管理者の負担や運用コストが増大するという課題が指摘されています。
そこで日立は、国内外のビジネスで高い実績を誇るハードウェアとミドルウェア、統合システム運用管理「JP1」で培ったきめ細かい運用ノウハウを組み合わせ、ITシステム構築・運用作業の自動化や、サーバ、ストレージ、ネットワークの一元管理を可能とするクラウド環境向けの統合プラットフォーム UCPを製品化しました。
UCPでは基幹業務にも対応する高信頼のサーバやストレージ、ミドルウェアを日立内で事前検証してから出荷します。これにより、お客さま側での基本設定や動作検証が不要となり、迅速なシステム導入を実現。クラウド環境の初期導入コストを約50%削減※することが可能となります。また、大規模データセンターの運用を効率化したいお客さま向けの「IaaS基盤モデル」と、高信頼なプライベートクラウドを短期間で構築したいお客さま向けの「PaaS基盤モデル」の2種類をご用意し、幅広いビジネス要件に対応します(図1)。
IaaS基盤モデル「UCP Pro for VMware vSphere® 」は、データセンターなどの大規模クラウド基盤を効率的に運用したいお客さま向けに、日立のハードウェアと仮想化ソフトウェア「VMware®」、新開発のIaaS基盤の統合管理ソフトウェアを組み合わせて提供する製品です。
IaaS基盤モデルでは、従来までサーバ管理者、ストレージ管理者、ネットワーク管理者がそれぞれ管理していたハードウェア機器を、VM(仮想サーバ)管理者がVMware®vCenter™のGUI(Graphical User Interface)を通してシームレスに一元管理できる「統合プラットフォームオーケストレーション機能」を提供します。これにより、新規VMの作成やVMへのボリューム割り当て、構成変更などの作業を、各ハードウェア機器の管理者へ物理設定を依頼することなくVM管理者が単独で実施でき、運用にかかるコストや時間を大幅に削減。これまで管理者間の連絡や調整などで15日かかっていたVMデプロイ作業を、わずか15分※に短縮することが可能となります。
また一連の作業手順も自動化できるため、各機器の高度なスキルを持たない管理者でもミスなく容易に管理することができ、データセンターにおける運用管理業務のスピード向上とコスト低減に大きく寄与します(図2)。

図2 VM管理画面からのシームレスなハードウェア管理
PaaS基盤モデル「UCP with OpenMiddleware」は、企業内で高信頼なプライベートクラウドを短期間で構築したいというお客さま向けに、日立のハードウェアとVMware® 、実績あるミドルウェア製品群を組み合わせ、業務アプリケーションの実行環境も含めて提供する製品です。
PaaS基盤モデルでは、プライベートクラウドを支える高信頼なPaaS環境を「uCosminexus Service Director」のテンプレートを用いることで半自動的に構築できます。アプリケーションサーバやデータベースサーバなどの開発・検証環境や、負荷変動に対する再構築作業を迅速かつ容易に行うことができます。例えばWebフロントシステムに標準テンプレートを適用した場合、プラットフォーム設計フェーズの作業を40人/日から13人/日(約68%改善)※へ、構築フェーズでの作業も50分を20分に(約60%改善)削減※できる効果が期待できます(図3)。

図3 運用管理コストの大幅な削減
また、PaaS基盤モデルに組み込まれた「JP1/Automatic Operation」により、運用手順書をもとに手動で実行していた複雑なオペレーションを自動化します。日立の豊富な運用ノウハウが盛り込まれた、IT運用自動化のベースとなる標準的な運用手順をコンテンツとして提供することで、例えばこれまでサーバの台数が増えるたびに手作業で行っていた複数のJP1製品の監視運用設定などの作業を自動化しミスを低減。お客さまの運用に合わせて柔軟にカスタマイズすることも可能です。
このようにPaaS基盤モデルではJP1の構築・運用ノウハウを基にした自動化運用が提供されるコンテンツを利用することで容易に実現できるため、プライベートクラウド環境全体の稼働状況をリアルタイムに監視し、迅速な問題解決やサービスレベル管理の向上にも寄与します。
以上にご紹介したように、日立統合プラットフォーム UCPは、クラウド環境の迅速かつ容易な構築・運用を実現することで、企業における情報活用を一段と加速させ、お客さまビネスでの付加価値創出に大きく貢献していくことを目的とした製品です。環境変化への迅速な対応によるビジネスの成長に、日立のUCPをぜひお役立てください。