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Hitachi

日立ディスクアレイシステムにおけるSVP セキュリティホール(2017年11月分)対策について

公開日: 2017年11月27日
最終更新日: 2019年3月22日
(株)日立製作所 ITプロダクツ統括本部

セキュリティ情報ID
 hitachi-sec-2017-311

1. 日立ディスクアレイシステムに対するセキュリティホール対策のお知らせ

Microsoft製品に対して、以下に示すセキュリティホールが公開されました。

[新規情報]

  1. Adobe Flash Playerの脆弱性の更新プログラム(ADV170019)
  2. Windows Media Playerの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11768)
  3. Windows Searchの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11788)
  4. スクリプト エンジンの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11791,etc)
  5. Microsoft ブラウザの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11827)
  6. Device Guardの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11830)
  7. Windowsの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11831,etc)
  8. Windows EOT フォント エンジンの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11832,etc)
  9. Microsoft Edgeの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11833)
  10. スクリプト エンジンの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11836,etc)
  11. スクリプト エンジンの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11839,etc)
  12. Windowsカーネルの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11842,etc)
  13. スクリプト エンジンの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11846,etc)
  14. Windowsカーネルの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11847)
  15. Internet Explorerの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11848)
  16. Windows Graphicsコンポーネントの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11850)
  17. Windows GDI の脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11852)
  18. Internet Explorerの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11855,etc)
  19. Microsoft Edgeの脆弱性の更新プログラム(CVE-2017-11863)

日立ディスクアレイシステムのSVPにおける、上記(1)〜(19)の脆弱性の影響は下記の通りです。

  1. 本件はAdobe Flash Playerの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:ADV170019
  2. 本件はWindows Media Playerの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。SVPでは本件の対象となるWindows Media Playerを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11768
  3. 本件はWindows Searchの脆弱性により、サービス拒否が起こるというものです。SVPでは、本件の対象となるOSを使用しており、本脆弱性の影響を受けます。
    • 詳細:CVE-2017-11788
  4. 本件はスクリプトエンジンの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11791,CVE-2017-11834
  5. 本件はMicrosoftブラウザの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する、または添付ファイルを開く必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるMicrosoft ブラウザを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11827
  6. 本件はDevice Guardの脆弱性により、セキュリティ機能のバイパスが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたファイルを開く必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11830
  7. 本件はWindowsの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11831,CVE-2017-11880
  8. 本件はWindows EOTフォントエンジンの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたフォントを含むドキュメントを開く必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11832,CVE-2017-11835
  9. 本件はMicrosoft Edgeの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。SVPでは本件の対象となるMicrosoft Edgeを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11833
  10. 本件はスクリプトエンジンの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11836,CVE-2017-11837,CVE-2017-11838,CVE-2017-11843
  11. 本件はスクリプトエンジンの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。SVPでは本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11839,CVE-2017-11840,CVE-2017-11841,CVE-2017-11866
  12. 本件はWindowsカーネルの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11842,CVE-2017-11849,CVE-2017-11851,CVE-2017-11853
  13. 本件はスクリプトエンジンの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する、または添付ファイルを開く必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11846,CVE-2017-11858,CVE-2017-11869
  14. 本件はWindowsカーネルの脆弱性により、特権の昇格が起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11847
  15. 本件はInternet Explorerの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるInternet Explorerを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11848
  16. 本件はWindows Graphicsコンポーネントの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11850
  17. 本件はWindows GDIの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11852
  18. 本件はInternet Explorerの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する、または添付ファイルを開く必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるInternet Explorerを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2017-11855,CVE-2017-11856
  19. 本件はMicrosoft Edgeの脆弱性により、セキュリティ機能のバイパスが起こるというものです。SVPでは本件の対象となるMicrosoft Edgeを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細CVE-2017-11863

弊社ストレージ装置における、今回の脆弱性の影響を以下の表に示します。

脆弱性の影響
ストレージ装置 影響する脆弱性
Hitachi Unified Storage VM (HUS VM) CVE-2017-11788
Hitachi Virtual Storage Platform G1000,G1500
Hitachi Virtual Storage Platform F1500
Hitachi Virtual Storage Platform VX7
Hitachi Virtual Storage Platform
Hitachi Virtual Storage Platform VP9500

SVPは直接ストレージ機能には係わりませんので、万一攻撃者から攻撃された場合であってもストレージとしてのデータの内容およびRead/Write機能に支障はありません。また日立ディスクアレイシステムに蓄積されているデータを読み取られることもありません。
しかしながら万一SVPが攻撃された場合、装置の構成変更設定や保守作業に支障をきたす等の可能性があります。
そのため今般、対象となる製品に対しまして、予防処置をさせていただきます。

2. 今回のセキュリティホールの特徴

攻撃者がこの脆弱性を悪用した場合、SVPが応答しなくなる可能性があります。さらに、SVPに対してなりすましが行われる可能性があります。

3. 対象製品

Microsoft Windows OSを搭載したSVPを装備する下記の製品が本件の対象となります。

  • Hitachi Virtual Storage Platform G1000,G1500、Hitachi Virtual Storage Platform F1500
  • Hitachi Virtual Storage Platform VX7
  • Hitachi Unified Storage VM (HUS VM)
  • Hitachi Virtual Storage Platform、Hitachi Virtual Storage Platform VP9500
  • Hitachi Universal Storage Platform V、Hitachi Universal Storage Platform VM
注:
Hitachi Virtual Storage Platform G100,G200,G400,G600,G800、Hitachi Virtual Storage Platform F400,F600,F800、Hitachi Unified Storage 100、Hitachi Adaptable Modular Storage、Hitachi Workgroup Modular Storage、Hitachi Simple Modular Storageは影響を受けません。

4. クライアントPC、もしくは管理サーバ*1のご使用について

クライアントPCでのStorage Navigatorのご使用については、Storage Navigator機能に限ったご使用であれば特に問題ありません。
クライアントPCを他の用途でもご利用されている場合や、管理サーバをご利用されている場合は、ご利用内容によっては今回の脆弱性の影響を受ける可能性があります。
詳しくはメーカにお尋ねいただくか、以下のセキュリティサイトをご確認の上対応をお願い致します。

*1
Hitachi Virtual Storage Platform G100,G200,G400,G600,G800、および、Hitachi Virtual Storage Platform F400,F600,F800を管理するためのサーバ(SVP)のことを管理サーバと表現しています。

5. 本セキュリティホールに関する情報

  1. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/ADV170013
  2. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11768
  3. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11788
  4. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11791
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11834
  5. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11827
  6. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11830
  7. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11831
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11880
  8. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11832
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11835
  9. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11833
  10. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11836
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11837
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11838
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11843
  11. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11839
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11840
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11841
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11866
  12. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11842
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11849
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11851
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11853
  13. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11846
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11858
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11869
  14. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11847
  15. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11848
  16. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11850
  17. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11852
  18. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11855
  19. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2017-11863

6. 本件に関する問い合せ窓口


7. 更新履歴

  • 2019年3月22日: セキュリティサイトのURLを更新しました。
  • 2017年11月27日: このセキュリティ情報ページを新規作成および発信しました。
*1
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*2
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*3
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