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Hitachi

日立ディスクアレイサブシステムにおけるSVPセキュリティホール
(MS10-090〜106)対策について

2010年12月21日
(株)日立製作所RAIDシステム事業部

1. 日立ディスクアレイサブシステムに対するセキュリティホール対策のお知らせ

 Microsoft製品に対して、以下に示すセキュリティホールが公開されました。

  1. MS10-090:Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラム(2416400)
  2. MS10-091:OpenTypeフォント(OTF)ドライバーの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2296199)
  3. MS10-092:タスク スケジューラの脆弱性により、特権が昇格される(2305420)
  4. MS10-093:Windowsムービーメーカーの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2424434)
  5. MS10-094:Windows Mediaエンコーダーの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2447961)
  6. MS10-095:Microsoft Windowsの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2385678)
  7. MS10-096:Windowsアドレス帳の脆弱性により、リモートでコードが実行される(2423089)
  8. MS10-097:インターネット接続のサインアップウィザードの安全でないライブラリのロードにより、リモートでコードが実行される(2443105)
  9. MS10-098:Windowsカーネルモードドライバーの脆弱性により、特権が昇格される(2436673)
  10. MS10-099:ルーティングとリモートアクセスの脆弱性により、特権が昇格される(2440591)
  11. MS10-100:承認ユーザーインターフェイスの脆弱性により、特権が昇格される(2442962)
  12. MS10-101:Windows Netlogonサービスの脆弱性により、サービス拒否が起こる(2207559)
  13. MS10-102:Hyper-Vの脆弱性により、サービス拒否が起こる(2345316)
  14. MS10-103:Microsoft Publisherの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2292970)
  15. MS10-104:Microsoft SharePointの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2455005)
  16. MS10-105:Microsoft Officeグラフィック フィルターの脆弱性により、リモートでコードが実行される(968095)
  17. MS10-106:Microsoft Exchange Serverの脆弱性により、サービス拒否が起こる(2407132)

 弊社の日立ディスクアレイサブシステムのSVPにおける、上記1〜17の脆弱性の影響は下記の通りです。

  1. 本件は、Internet Explorerの脆弱性により、リモートでコードが実行される、および、情報の漏えいが起こるというものです。
    本脆弱性を攻撃者が悪用するには、特別な細工が施されたWebページを表示させるように、SVP使用者(保守員)を誘導する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  2. 本件は、OpenTypeフォント(OTF)ドライバーの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    本脆弱性を攻撃者が悪用するには、攻撃対象となるコンピュータにログオンし、特別な細工が施されたアプリケーションを実行する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  3. 本件は、タスク スケジューラの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。
    本脆弱性を攻撃者が悪用するには、攻撃対象となるコンピュータにログオンし、特別な細工が施されたアプリケーションを実行する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  4. 本件は、Windowsムービーメーカーの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPはサブシステム管理専用装置であり、Windowsムービーメーカーがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  5. 本件は、Windows Mediaエンコーダーの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPはサブシステム管理専用装置であり、Windows Mediaエンコーダーがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  6. 本件は、Microsoft Windowsの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPでは、本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
  7. 本件は、Windowsアドレス帳の脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    攻撃者は、特別に細工されたダイナミックリンクライブラリ(DLL)ファイルと同じネットワーク ディレクトリにある正当な Windowsアドレス帳(WAB)ファイルをユーザーに開かせることにより、この脆弱性を悪用する可能性があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  8. 本件は、インターネット接続のサインアップウィザードの安全でないライブラリのロードにより、リモートでコードが実行されるというものです。
    攻撃者はユーザーに同じネットワーク フォルダーにある.insまたは.ispファイルを特別な細工がされたバイナリファイルとして開かせることにより、この脆弱性を悪用する可能性があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  9. 本件は、Windowsカーネルモードドライバーの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。
    本脆弱性を攻撃者が悪用するには、攻撃対象となるコンピュータにログオンし、特別な細工が施されたアプリケーションを実行する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  10. 本件は、ルーティングとリモートアクセスの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。
    本脆弱性を攻撃者が悪用するには、攻撃対象となるコンピュータにログオンし、特別な細工が施されたアプリケーションを実行する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  11. 本件は、承認ユーザーインターフェイスの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。
    本脆弱性を攻撃者が悪用するには、攻撃対象となるコンピュータにログオンし、特別な細工が施されたアプリケーションを実行する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  12. 本件は、Windows Netlogonサービスの脆弱性により、サービス拒否が起こるというものです。
    SVPでは、本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
  13. 本件は、Hyper-Vの脆弱性により、サービス拒否が起こるというものです。
    SVPでは、本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
  14. 本件は、Microsoft Publisherの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Publisherがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  15. 本件は、Microsoft SharePointの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft SharePointがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  16. 本件は、Microsoft Officeグラフィックフィルターの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
    SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Officeがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  17. 本件は、Microsoft Exchange Serverの脆弱性により、サービス拒否が起こるというものです。
    SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Exchange Serverがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。

 よって、今回公開された脆弱性については特に対策の必要はありません。

2. 対象製品

Hitachi Virtual Storage Platform、Hitachi Virtual Storage Platform VP9500、
Hitachi Universal Storage Platform V、Hitachi Universal Storage Platform H24000、
Hitachi Universal Storage Platform VM、Hitachi Universal Storage Platform H20000、
Hitachi Universal Storage Platform、Hitachi Universal Storage Platform H12000、
Hitachi Network Storage Controller、Hitachi Universal Storage Platform H10000、
SANRISE9980V/9970V、SANRISE9980V-e/9970V-e、SANRISE H1024/ H128

注:
Hitachi Adaptable Modular Storage、Hitachi Workgroup Modular Storage、Hitachi Simple Modular Storage、SANRISE9500Vシリーズ、SANRISE 2000/2000-e/1000シリーズ、およびSANRISE H512/H48は影響を受けません。

3. Storage Navigatorのご使用について

 Storage Navigatorのご使用については、Storage Navigator機能に限ったご使用であれば特に問題ありません。
 クライアントPCを他の用途でもご利用されている場合、ご利用内容によっては今回の脆弱性の影響を受ける可能性があります。
 詳しくはメーカにお尋ねいただくか、以下のセキュリティサイトをご確認の上対応をお願い致します。

 本セキュリティホールに関する情報


本件に関する問合せ窓口
(株)日立製作所RAIDシステム事業部 販売推進本部 販売企画部


*1
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*2
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*3
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