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Hitachi

日立ストレージソリューション

「これしか考えられなかった」コンタクトセンターの構築・運用のプロを驚かせたストレージ基盤とは?

いかに低コスト・短期間で、信頼性の高いコンタクトセンターを構築するか。コンタクトセンターが重要な経営資源となった現在、これは多くの企業にとって重要なテーマだといえるだろう。これに応えるためにSCSK株式会社(以下、SCSK)が構築したのが、クラウド型コンタクトセンターサービス「PrimeTiaas Suite(プライムティアーズスイート)」だ。コンタクトセンターは、企業の重要な顧客接点となるだけに、サービスのインフラとなるストレージ基盤には高度な要件が求められた。そこで同社では日立製作所(以下、日立)のストレージを採用。高い性能と信頼性を備えたサービスを提供している。

自社実践のノウハウを活かした音声基盤ソリューションを展開

坂田 陽一郎氏
SCSK株式会社
ソリューション事業部門
AMO 第一事業本部
フロントサービス部
PrimeTiaas 課
坂田 陽一郎氏

通販の注文受付や商品・サービスに関する問い合わせ対応、あるいは社内のヘルプデスクなど、企業のビジネスに大きな役割を果たしているコンタクトセンター。顧客満足度やサービス品質向上に直結する業務であるだけに、迅速・的確な応対を支えるシステム基盤が求められる。この分野において、高い評価を獲得しているのが、SCSKが提供するクラウド型音声基盤サービス「PrimeTiaas(プライムティアーズ)」だ

「SCSKグループではBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービス事業も手掛けており、ここで利用される大規模コールセンター環境を自社内で構築・運用してきた実績があります。PrimeTiaasにもそのノウハウが全面的に投入されています」とSCSK フロントサービス部の坂田 陽一郎氏は説明する。

PrimeTiaasは数十席から5,000席以上まで、規模の大小を問わず適切な環境が実現できる上に、オペレーターが利用するIP電話機やヘッドセットなどのハードウェアまで一体で提供。同社が提供するCRMソリューションなどとも組み合わせることで、各社のニーズにフィットしたコンタクトセンターが実現できる。

また、もう一つの大きな特長として、信頼性・安定性への徹底したこだわりが挙げられる。「コンタクトセンターはお客さまとダイレクトに接触するチャネルですから、トラブルや障害で業務に影響が生じるようなことは許されません。そこでPrimeTiaasでは、常に安定稼働を維持できるよう、システムからネットワークに至るまですべての要素を完全冗長構成にしています」とSCSK フロントサービス部の長谷川 慎氏は強調する。こうした点が高く評価され、社会インフラとして高いレベルで信頼性が求められる金融機関や保険会社なども含め、多くの企業で採用されているという。

クラウドでの利用を可能にした新サービスPrimeTiaas Suite

さらに今回同社では、このPrimeTiaasを進化させた新クラウドサービスPrimeTiaas Suiteの提供を開始した。その違いについて坂田氏は次のように説明する。

「PrimeTiaasではシステムと運用サービスをセットで提供していますが、PrimeTiaas Suiteでは、お客さまが必要な機能だけを自由に選択することが可能です。例えば自社内に運用スキルをお持ちであれば、インフラ部分だけを利用することもできます。また、コスト削減に役立つ従量課金型プランや、充実したマニュアルやトレーニングプログラムも用意しています」

システムの観点から注目されるのが、すべてのサービス基盤を完全仮想化している点だ。もちろん、これまでも仮想化技術の活用は図られていたが、性能要求が特に厳しいPBX(電話交換機)などについては物理環境で動作させていた。しかし今回からは、これらも含めてすべてVMware®による仮想化基盤上で動作しているのである。

「完全仮想化によるメリットは、お客さまにより利便性の高いサービスを提供できること。例えば今回から加わった検証環境Sandboxを利用すれば、運用テストや周辺システムとの連携検証などをお客さま側で自由に実施することが可能です。検証の結果問題がなければ、そのまま実運用に移すこともできます。検証用にわざわざPBXを導入するのは現実的ではありませんが、仮想化基盤上であれば必要な時に検証環境を利用できるわけです」と長谷川氏は話す。

PrimeTiaas Suiteの中核には、これまでと同様に世界中で豊富な導入実績を誇る米国アバイア社の製品を採用。同社の日本法人である日本アバイア株式会社とのクラウドサービスプロバイダ契約を締結したサービスは、PrimeTiaas Suiteが国内初※となるという。

SCSKプレスリリース(2015年)発表

高性能・高信頼基盤の実現に日立ストレージが大きく貢献

長谷川 慎氏
SCSK株式会社
ソリューション事業部門
AMO 第一事業本部
フロントサービス部
PrimeTiaas 課
長谷川 慎氏

このように数多くの特長を備えたPrimeTiaas Suiteだが、新サービスの構築にあたってはさまざまな課題を解決する必要もあった。その中でも特に問題となったのが、システムやデータを格納するストレージ基盤である。

「年々性能が向上するサーバについては、3年程度の周期で最新の製品に入れ替えていけばいい。一度システムを仮想化してしまえば、移行作業もそれほど難しくありません。しかし膨大なデータを蓄積するストレージについては、そういうわけにはいきません」と坂田氏は振り返る。PrimeTiaas Suiteでは、PBXのような高負荷システムも仮想化基盤上で動かす。もし少しでも不具合が発生すれば、通話や業務に影響を与えるため、性能・信頼性の両面できわめて高いレベルが求められたのだ。

この要求に応える製品として選ばれたのが、日立の「Hitachi Unified Storage150」(以下、HUS150)である。「当社では以前から日立ストレージを活用しており、その品質の高さやサポート体制の手厚さに全幅の信頼を置いていました。PrimeTiaas Suiteは、24時間・365日止まることが許されないサービスですから、国産ベンダーならではの迅速な対応をはじめとした安心感は何物にも替え難い。総合的に判断して日立のストレージ以外は考えられませんでした」と坂田氏はその理由を説明する。

しかもHUS150は、日立独自の高信頼、高性能のフラッシュモジュール「Hitachi Accelerated Flash」を搭載可能。「途切れることが許されないお客さまとの会話の音声データはフラッシュ領域に、それほど要求の厳しくないシステムで生成されるデータはHDD領域に置くことで、性能要件とコスト要件の両立も図れます。導入にあたっては他社製品との比較も行いましたが、HUS150を超えるものはありませんでした」と坂田氏は続ける。コンタクトセンター業務ではサービス向上を目的に会話データの保存も行うが、こちらについては「Hitachi Unified Storage 130」(以下、HUS130)を活用。大容量の音声データを最適なコストで保存できるよう工夫されている。

さらに、日立ストレージのデータ保護機能も、高信頼サービスの実現に大きく寄与している。PrimeTiaas Suiteではディザスタリカバリ対策として、遠隔地データセンター間での重要業務データの保護や、災害時における迅速なシステム復旧を標準サービスとして提供。これを日立の「ShadowImage」「TrueCopy」などのバックアップ機能で実現しているという(図)。「会話中の音声や業務プログラムの接続がたとえ一瞬でも途切れないようにしたかったので、サーバの処理能力に影響を及ぼすことなくバックアップが行えるのは非常に大きかった」と長谷川氏は話す。

なお今回のプロジェクトについては、伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)が全面的なサポートを提供。CTCでは、日立ストレージ とCisco Unified Computing Systemの検証済み連携ソリューションを「Cisco Solutions for Hitachi Storage」としてビジネス展開しており、国内での導入事例を持つ唯一のSIerだ。日立とも密接に連携し、動作検証や構築支援など幅広い分野にわたり大きな貢献を果たしたという。

「新たな仮想化基盤が実現できたことで、インフラ構築コストは2割以上削減。サービスインまでのスピードも格段に速まっています。また、日立のストレージによる安心感や、クラウドならではのメリットと当社の総合力を組み合わせ、お客さまにより最適な音声基盤ソリューションをご提供していきたい」と坂田氏は語った。

PrimeTiaas Suiteにおけるディザスタリカバリの仕組み

遠隔地に設置された2カ所のデータセンターにHUS150とHUS130を配置。両者間でデータのレプリケーションを行うことで、重要業務データの保護と迅速な業務復旧を実現している。

PrimeTiaas Suiteにおけるディザスタリカバリの仕組み

USER PROFILE

SCSK株式会社
[代表取締役会長] 中井戸 信英
[設 立] 1969年10月25日
[資本金] 211億5,200万円
[従業員数]11,689名(連結)(2014年3月31日現在)

[事業概要]
システム開発、運用管理、ハード/ソフト販売からビジネスプロセスアウトソーシングまで、ITに関わるすべてのサービスをフルラインアップで提供するソリューションプロバイダ。住友商事をはじめ、世界各国における顧客のITシステム・ネットワークのサポート実績を活かし、グローバルITサービスカンパニーとしてビジネスを展開している。

PARTNER PROFILE

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

[代表取締役社長] 菊地 哲
[設 立] 1972年4月1日
[資本金] 217億6,300万円
[従業員数]3,974名(CTCグループ 8,088名、2015年4月1日現在)

[事業概要]
コンピュータ・ネットワークシステムの販売・保守、ソフトウェア受託開発、情報処理サービス、科学・工学系情報サービス、サポート事業を展開。幅広い業種に、それぞれのニーズに合わせたソリューションを提供している。

特記事項

  • このページは、2015年4月14日から5月25日まで「ITpro Special」に掲載されていた内容を抜粋したものです。
  • 掲載記事の無断転載を禁じます。