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日立ストレージソリューション

Hitachi

by Hu Yoshida on February 24, 2009

新しい考えや技術を導入するときに、既存の機能と関連付けることによって、内容の理解を助けようとすることがありますが、このような説明をした場合、説明を聞いた人の理解が、古い既存技術の認識の範囲に限られてしまうおそれがあります。

Hitachi Dynamic Provisioning(HDP)でも同じ事が起こっているように思われます。HDPはストレージ容量のプールを仮想化する機能です。この機能を理解してもらうため、HDPを、仮想容量を使用して割り当て要求を満たし、使用時にのみ実容量をプロビジョニングするシンプロビジョニングと呼ぶことがよくあります。これは、割り当て済みの未使用容量の無駄に対処します。しばらくの間、シンプロビジョニングはスタンドアロンのストレージシステムで利用されてきました。

シンプロビジョニングはDynamic Provisioningのメリットの1つですが、多くのメリットの内の1つにすぎません。日立は、この機能の名称をHitachi Dynamic Provisioningとし、フォーマット済み容量をほんの数分でサーバにダイナミックにプロビジョニングできることに重点を置きました。ダイナミックプロビジョニングによって、シンコピー、シン移動、シン階層化、シンレプリケーション、およびボリュームのシンマイグレーションが可能になります。これは、1つのボリュームで実際に何ページ使用されているかが分かるためです。これにより、データのコピーと移動の運用コストを削減することができます。大容量の従来ボリュームをHDPプールに移動するだけで、ボリュームをダイナミックに削減できます。ダイナミックプロビジョニングは、多数のスピンドルアーム全体でストライピングを行うことによってパフォーマンスを向上させることもできます。ストレージデバイスの仮想化によって、HDPを外付けのストレージにまで拡張することができます。既存のストレージシステムを総入れ替えしなくてもダイナミックプロビジョニングのメリットを享受できます。

シンプロビジョニングを導入する際の課題の1つは、ストレージのニーズがプールの物理容量を超える「ピーク要求量」に達する危険性があることです。容量の追加が必要となったときに警告を出す、ソフトとハードの2種類のしきい値がありますが、容量が追加される前に需要が急増する可能性があります。このことは、シンプロビジョニングの懸念材料となりえますが、そのためにダイナミックプロビジョニングの残りのメリットの享受を止めるべきではありません。

当社のある顧客が、シンプロビジョニングを実施しないで、ダイナミックプロビジョニングをサービスプロバイダのビジネスの中で使用する計画を立てています。顧客はユーザに対し容量に課金するので、ダイナミックプロビジョニングプールに要求された全割当量を物理的に割り当てます。一方、シンプロビジョニングされたボリュームを使用すると、シン移動やシンコピーを行って運用コストを削減できます。プールから新しいサーバに数分でダイナミックにプロビジョニングしたり、プール内のすべてのスピンドルに渡ってI/Oをストライピングすることでパフォーマンスを向上したりできます。もし、ユーザに割り当てられた容量を超えた場合は、ストレージをプールに追加するまで一時的にストレージを増やすことができます。もちろん、彼らはこのサービスに追加課金することでしょう。

つまり、シンプロビジョニングはダイナミックプロビジョニングで利用可能な機能の1つにすぎません。シンプロビジョニングは多くの人の話題に上りますが、プロビジョニング、コピー、移動、マイグレーション、LUN拡張などの運用コストに比べて、ディスク容量のコストは比較的安いので、ダイナミックプロビジョニングの機能の中では、重要性が最も低い機能かもしれません。

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