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付 録 1

動作条件の保守・スケジュールの保守

動作条件設定ソフトウェアは、本ソフトウェアのインストール先にその設定を保存します。

設定ファイルを保存したり、逆に保存してあるファイルの内容にしたがって各種の設定を復元することができます。
本ソフトウェアの設定は、インストール先フォルダ(デフォルト:c:\powermgr)にあります。
動作設定の保存
動作条件設定で設定した項目を保存します。

インストール先フォルダの下にある
「upstab.ini」
「upsrc.ini」
「msgset.ini」
ファイルを適当な場所にバックアップしてください。
設定の復元
バックアップした「upstab.ini」「upsrc.ini」「msgset.ini」を復元します。
  1. 本ソフトウェアのサービスが開始されている場合は、「サービスの起動」の手順に従ってサービスを一度「停止」してください。
  2. インストール先フォルダにバックアップファイル(upstab.ini, upsrc.ini)をコピーして上書きします。
  3. 本ソフトウェアの「サービスの起動」の手順に従ってサービスを「開始」してください。
「upstab.ini」には、通信ポートなどコンピュータごとに異なる設定項目が含まれています。この設定を他のコンピュータに移すときは、十分注意してください。誤った設定をすると、本ソフトウェアが起動できなくなります。
スケジュールの保存
スケジュール設定で設定した項目を保存します。

インストール先フォルダの下にある
「sched.ini」
ファイルを適当な場所にコピーしてバックアップしてください。
スケジュールの復元
バックアップした「sched.ini」を復元します。
  1. 本ソフトウェアのサービスが開始されている場合は、「サービスの起動」の手順に従ってサービスを一度「停止」してください。
  2. インストール先フォルダにバックアップファイル(sched.ini)をコピーして上書きします。
  3. 本ソフトウェアの「サービスの起動」の手順に従ってサービスを「開始」してください。
メールで送信される内容
本ソフトウェアのメール送信機能で送信されるメールの内容と説明をします。
送信されるメールの例

(hostname) 停電が発生しました。
-------
UPS-ID:
testing
-------
SW Serial: TEST
-------
UPSLOG:
DATE,TIME,UTIL(V),INV(A),BAT(V),INV(V),TEMP,LOAD(%),DC(V),UTIL(Hz),STATUS,ALARM
2005/01/27, 15:56:17, 102.0,  1.7,  41.3, 101.0, 25.0, 11.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/26, 15:31:30, 101.0,  1.7,  41.2, 101.0, 25.0, 11.0, 182.0, 59.9, 230303, 000000000000000000000000
2005/01/26, 15:31:24, 101.0,  1.7,  41.2, 101.0, 25.0, 11.0, 182.0, 59.9, 2b0300, 000010000000000000000000
2005/01/26, 15:18:59, 100.0,  1.7,  41.2, 101.0, 25.0, 11.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 15:15:53, 101.0,  1.7,  41.2, 101.0, 26.0, 11.0, 182.0, 59.9, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 15:00:53, 101.0,  1.7,  41.2, 101.0, 26.0, 11.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 12:43:47, 102.0,  1.7,  41.2, 101.0, 25.0,  8.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 12:15:37, 100.0,  1.7,  41.3, 101.0, 23.0, 11.0, 182.0, 59.9, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 12:13:22, 102.0,  1.7,  41.3, 101.0, 23.0, 11.0, 182.0, 59.9, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 11:59:56, 102.0,  1.7,  41.3, 101.0, 23.0, 11.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
--158(UPS#1)--
2005/01/27, 15:56:17, 102.0,  1.8,  41.0, 101.0, 22.0, 11.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/26, 15:18:59, 101.0,  1.7,  41.0, 101.0, 23.0,  8.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 15:15:58, 102.0,  1.8,  41.0, 101.0, 23.0, 11.0, 182.0, 59.9, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 15:00:54, 102.0,  1.8,  41.0, 101.0, 23.0, 11.0, 182.0, 59.9, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 12:43:47, 102.0,  1.8,  41.0, 101.0, 22.0,  8.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 12:15:38, 100.0,  1.8,  41.0, 101.0, 22.0,  8.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 12:13:22, 102.0,  1.8,  41.0, 101.0, 22.0, 11.0, 182.0, 59.9, 230300, 000000000000000000000000
2005/01/20, 11:59:56, 102.0,  1.8,  41.0, 101.0, 22.0, 11.0, 182.0, 60.0, 230300, 000000000000000000000000
--158(UPS#2)--

hostname:送信元のホスト名です。
UPS-ID:動作条件の設定で「添付文字列(mailups)」に登録された文字列です。例として「testing」が表示されている。
SWSerial:本ソフトをインストールした時に入力したソフトウェアシリアル番号です。
UPSLOG:動作条件の設定で「添付ログ件数(mailnlog)」に設定した件数分のUPS計測値ログが添付されております。
"--158(UPS#1)--"と表示する行までが、multiups.iniファイルで"1"に設定したUPSのログです。
"--158(UPS#2)--"と表示する行までが、multiups.iniファイルで"2"に設定したUPSのログです。

UPSLOGの詳細は以下の通りです。

2002/12/17, 13:16:28, 104.0, 004.1, 101.0, 028.0, 041.0, 182.0, 060.0, 230300 000000
年月日 時刻 入力
電圧
入力
電流
インバータ
電圧
周囲
温度
負荷率 直流
電圧
入力
周波数
状態
情報
障害
情報

データの確認方法は、「UPSに障害が発生した場合」を参照してください。
外部シャットダウン機能
コマンドラインまたはアプリケーションプログラムから、「コンピュータのシャットダウンとUPS出力の停止、その後の出力の再開」を行うために、「upshut.exe」と「upshut.dll」が用意されています。
●コマンドラインツール「upshut.exe」
コマンドライン型のツール「upshut.exe」は、Win64のコンソール型アプリケーションです。通常はWindows のコマンドプロンプトから以下のような形式で利用します。
コマンドライン:upshut[-time n] [-reboot{YY/MM/DD-hh:mm|+m}]
オプション:
-time n
現在からn秒後に「シャットダウン遅延時間」のカウントを開始して、その後コンピュータをシャットダウンさせます。
nは、必ず"0"もしくは"60"以上の値を指定してください。-timeオプションを省略した場合は、"-time 0"と指定されたときと同じ動作になります。
-reboot YYYY/MM/DD-hh:mm

西暦YYYY年MM月DD日hh時mm分にUPSの出力を再開してコンピュータを起動する。ローカル時間で設定します。
(注意):実際の出力開始時間は、「指定した時間(YYYY/MM/DD-hh:mm) + UPS自動停止時間 + 出力遅延時間」後になります。
-reboot + m
UPSが停止してから m×10分後にUPSの出力を再開して、コンピュータを起動します。

オプション無しで「upshut.exe」を実行すると、すぐにコンピュータのシャットダウンが開始され、次回の起動は設定されたスケジュールの時刻で実行されます。各パラメータとUPS動作との関係を以下の図に示します
「upshut -time n -reboot +m」実行時

●DLL「upshut.dll」
本機能を提供するDLL「upshut.dll」は、Win64でかかれたダイナミックリンクライブラリです。アプリケーションから以下のような形式で直接呼び出すことができます。
形式
DWORD PMgrStartShutdown(LPVOID lpReserved1, LPVOID lpReserved2,
DWORD dwReserved3, LONG lOff, LONG lOn)
引数
LPVOID lpReserved1 将来のために予約。必ずNULLを指定します。
LPVOID lpReserved2 将来のために予約。必ずNULLを指定します。
DWORD dwReserved3 将来のために予約。必ず0を指定します。
LONG lOff
「シャットダウン遅延時間」のカウントを開始するまでの時刻を指定します。単位は1秒、値は0以上である必要があります。それ以外の場合の動作は未定義です。実際の動作に誤差を伴うことに注意してください。
LONG lOn
UPSの出力を再開する時刻を、現在からの相対時間で指定します。単位は1分、値はUPSの出力停止よりも後の時刻を示している必要があります。それ以外の場合の動作は未定義です。実際の動作には誤差を伴うことに注意してください。
戻り値
DWORD dwErrorCode 正常に終了した時は0を返します。それ以外はエラーコードを返します。
コンピュータを手動で停止する方法

UPSは、本ソフトを通して、接続されたコンピュータの稼動状態を管理しています。
UPSに接続されたコンピュータ全てがシャットダウン処理を実行したことを確認した場合のみ、UPSは停止/再起動を行います。
1台でもシャットダウン処理を実行していないコンピュータがある場合は、UPSは停止しないで運転を継続します。
標準のシャットダウンコマンドを使用してコンピュータを停止した場合、そのコンピュータはシャットダウンしていないものとして扱いますので、UPSは停止/再起動動作を行いません。
手動でコンピュータを停止する場合は、「upshut」コマンドを使用して、コンピュータを停止してください。
「upshut」コマンドを使用することによりシャットダウン処理が実行されたことをUPSに認識させることが出来ます。

●upshutコマンド使用方法
コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行します。
このコマンドを実行すると、本ソフトは直ちにコンピュータのシャットダウン処理を行います。
スケジュールが設定されている場合は、次回の起動は設定されたスケジュールの時刻で実行されます。
スケジュールが設定されていない場合は、次回の起動は設定されません。

upshut<Return>

エラーメッセージ
●サービスが開始するときに出力されるメッセージ
「UPSの初期化に失敗しました。」
原因:
UPSにLANケーブルが接続されていない。
UPS側が通信できる状態ではない。
動作条件設定で指定したUPSの「Agent IP アドレス」とLANケーブルを実際に接続したUPSのIPアドレスが違っている。
LANケーブルに異常がある。
UPS側のSNMPコミュニティ名が間違っている。
●サービス起動後通常運転中のメッセージ
「UPSと通信できません。」
原因:
UPSとコンピュータをつなぐネットワークケーブルがはずれた。
UPS側が通信できる状態ではなくなった。
電気障害などによって通信に一時的な影響が発生した。
●スケジュール設定後のメッセージ
「14分後にシャットダウンします。」
原因:
・スケジュール設定によって、現在の時刻でoffすべきだと見なされています。
 このまま放置すれば、コンピュータは14分後にシャットダウンします。
 続けて使う場合は、スケジュール機能をoffする必要があります。
 詳細については「スケジュールの例外処理」を参照してください。
・週間・年間スケジュールで同日に終了時刻が先、起動時刻が後の
 設定値が入力された場合、14分後にシャットダウンされます。
   
Q&A

Q:upshutコマンドをスケジュールサービスから使用できないか?
A:スケジューラサービスを以下のように設定すると、atコマンドで指定した時刻にupshutコマンドを起動することができます。
 

  1. コントロールパネルを開く。 (カテゴリ表示になっている場合はクラシック表示に切り替える)。
  2. 「管理ツール」をダブルクリックして、さらに「サービス」アイコンをダブルクリックする。
  3. 「サービス」の一覧の中から「Task Scheduler」を選択する。
  4. 「Task Scheduler」サービスがすでに開始されていたら、「サービスの停止」をクリック して、 サービスをいったん停止させる。
  5. 一覧の「Task Scheduler」をダブルクリックまたは右クリックで「Task Scheduler」のプロパティを開 く。
  6. 「ログオン」タブをクリックして「ログオン」を表示する。
  7.  システムアカウントは、「デスクトップとの対話をサービスに許可」のチェックボック スに「チェック」を入れて、「適用」ボタンを押す。
  8. 「OK」ボタンを押して、タブを閉じる。
  9. 「サービスの開始」をクリックして、スケジュールサービスを開始する。

Q:「時刻取得に失敗」や「設定の失敗」と表示される場合がありますがどのように対処すれば良いでしょうか?
A:表示された場合は、起動している設定ツール(例:スケジュール設定など)を一度終了し、再度起動してから操作を行ってください。
「PowerMonitoring」サービスを再起動する必要はありません。

Q:UPSとホスト間にファイヤーウォールがある場合
A:本ソフトは次のポートを使用しています。ファイヤーウォールの設定で下記のポートがオープンされるように設定してくだい。
pm-ups        12000/udp
pm-ups        12000/tcp
xups          12010/udp
snmpサービス     161/udp
snmpトラップサービス 162/udp
Q:ホストのIPアドレス変更の場合
A:本ソフトのインストール後にホストのIPアドレスを変更するとUPSのSNMPカード(またはEDEカード)上に 変更前の旧IPアドレスが不定ホストとして残留することがあります。不定ホストが残留すると停電時 やスケジュール停止の際にUPS出力を停止するように設定していても正常に動作しません。
ホストのIPアドレスを変更した場合、SNMPカードまたはEDEカードの取扱説明書の[環境データの入力] -> [設定更新] -> [不定ホストの削除]を参考にして不定ホストの削除を実施してください。
UPSに障害が発生した場合

UPSに障害が発生した場合は、「ログの表示(CSV形式)」画面で障害内容を確認の上以下に示す処置を行ってください。「ログの表示(CSV形式)」画面の起動方法は次の通りです。

  • スタートメニュープログラムの「すべてのプログラム」から「PowerMonitorHN」グループの「ログ管理」を選択します。「表示(V))」メニューの下の「ログ(CSV形式)」を押します。

ログ(CSV形式)を以下に表示します。
2002/12/17, 13:16:28, 104.0, 004.1, 101.0, 028.0, 041.0, 182.0, 060.0, 230300 000000
年月日 時刻 入力
電圧
入力
電流
インバータ
電圧
周囲
温度
負荷率 直流
電圧
入力
周波数
状態
情報
障害
情報

状態情報詳細
左から1桁目は、バッテリ状態
”1”のとき、不明
”2”のとき、正常
”3”のとき、バッテリ電圧低下またはAbnormal
左から2桁目は、UPS状態
”1”のとき、不明
”2”のとき、UPS給電停止(このとき障害発生メッセージが出ます)
”a”のとき、UPS給電停止で、障害情報あり
”3”のとき、インバータ給電時
”b”のとき、インバータ給電で、障害情報あり
”4”のとき、バイパス給電
”c”のとき、バイパス給電で、障害情報あり
”5”のとき、バッテリ運転
”d”のとき、バッテリ運転で、障害情報あり
左から3桁目は、内部で使用
左から4桁目は、UPS出力フィーダの状態
”0”のとき、出力1は停止、出力2は停止
”1”のとき、出力1は給電、出力2は停止
”2”のとき、出力1は停止、出力2は給電
”3”のとき、出力1は給電、出力2は給電
左から5,6桁目は、内部で使用

障害情報詳細
左から1桁目は、”1”のとき「起動時バッテリ電圧不足」発生、”0”のとき未発生
左から2桁目は、”1”のとき「出力過電圧」発生、”0”のとき未発生
左から3桁目は、”1”のとき「出力不足電圧」発生、”0”のとき未発生
左から4桁目は、”1”のとき「出力過電流」発生、”0”のとき未発生
左から5桁目は、”1”のとき「UPS自己診断異常」発生、”0”のとき未発生
左から6桁目は、”1”のとき「バッテリ放電終止」発生、”0”のとき未発生
左から7桁目は、”1”のとき「直流低電圧」発生、”0”のとき未発生
左から8桁目は、”1”のとき「直流過電圧」発生、”0”のとき未発生
左から9桁目は、”1”のとき「過負荷3」発生、”0”のとき未発生
左から10桁目は、”1”のとき「過負荷2」発生、”0”のとき未発生
左から11桁目は、”1”のとき「過負荷1」発生、”0”のとき未発生
左から12桁目は、”1”のとき「温度異常」発生、”0”のとき未発生
左から13桁目は、”1”のとき「充電器異常」発生、”0”のとき未発生
左から14桁目は、”1”のとき「バッテリ寿命予告」発生、”0”のとき未発生
左から15桁目は、”1”のとき「バッテリ過電圧」発生、”0”のとき未発生
左から16桁目は、”1”のとき「出力過電流連続5回」発生、”0”のとき未発生
左から17−24桁目は、予備




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