目次 HELP


19.本ソフトウェアをVMwareでご使用の場合

1.インストール


OSの種類、バージョンまたはコンピュータの機種によって、本マニュアルが実際と食い違う場合がありますのでご注意ください。

コンピュータとUPSの接続

  1. コンピュータおよびUPSの電源を切ります。
  2. コンピュータの電源コードをUPS背面の出力コンセントに接続します。
  3. UPSの10Base-Tコネクタにネットワークケーブルを接続します。(中継器のネットワークは、10BASE-Tに対応している必要があります。)
インストール前の確認事項
DNSサーバ等で名前解決が行える環境になっていることを確認してください。
hostsファイルによる名前解決を行う場合は「名前解決の設定方法」を参照してください。
「ネットワーク機能を使用しない」設定とは、本ソフトのネットワーク機能の一部を使用しないことを示します。
本ソフトをインストールしたコンピュータのネットワークが使用できなくなるものではありません。

VMware ESX Serverへのインストールの注意事項

本ソフトウェアはVMware ESX Serverにのみ(すなわち、ホストOSにのみ)インストールします。
本ソフトウェアを仮想マシン上のゲストOSにインストールしないでください。
停電時やスケジュール停止時にゲストOSをシャットダウンするために、VMware ESX Serverの設定のうちの
「Virtual Machine Startup and Shutdown...」オプション設定を用いて、システムのシャットダウン時に
仮想マシンもシャットダウンするように設定してください。設定方法の詳細はVMware ESX Serverのマニュアルを参照ください。
ゲストシャットダウンはVMwareの機能により行いますので、ゲストシャットダウン動作はVMware ESX Serverの仕様に従います。
仕様の詳細はVMware ESX Serverのマニュアルを参照ください。
本ソフトウェアではゲストシャットダウン動作を保証いたしません。

インストールプログラムのコピー

CD-ROMからプログラムを、以下の手順でコンピュータの"/usr"ディレクトリにコピーします。

インストールは、スーパユーザ(ルート権限のある人)が行う必要があります。
  1. ルートでログインします。
    root <Return>
  2. カレントディレクトリを"/usr"に変更します。 "/usr"のパーティションに空きがなければ任意のディレクトリにインストールしてもかまいません。
    # cd /usr <Return>
  3. CD-ROMをドライブに装着して、ファイルシステムとしてマウントします。
    マウント方法は、OSやバージョンによって変わります。 詳しくはOSのマニュアルを参照してください。
  4. 必要なプログラムをカレントディレクトリにコピーします。
    カレントディレクトリの下にupsというディレクトリが作られて、その下にプログラムがコピーされます。
    # tar xvf filename <Return>

    ※ filenameは使用環境とインストールOSによってかわります。下表を参考にしてください。

    ご使用OSとファイル名の関係リスト
    OS FILENAME
    VMware ESX Server unix/pn_redha.tar
    −例−
    ディレクトリ/dev/scd0にマウントされたCD-ROMから、VMware ESX Server用にインストールする場合
    # tar xvf /dev/scd0/unix/pn_redha.tar <Return>
OSやマウントされる方法によって、ファイル名の大文字/小文字が変化します。
必ず、lsコマンドでファイル名を確認してください。
コピーは、/usrディレクトリの下にupsというディレクトリを作成します。
すでに/usr/upsディレクトリが存在する場合は、他のディレクトリにインストールするように してください。
なお、その場合は、本マニュアルに記述されている/usr/upsの部分をインストール先ディレクトリ に変更して作業してください。
  1. プログラムのコピーが完了したら、インストールを開始できます。

ソフトウェアのインストール

1.次のコマンドを入力して、インストールプログラムを起動します。
# cd ups/bin<Return>
# ./XINSTALL -C<Return>(非ウィンドウ環境の場合)

VMware ESX Serverでは、非ウィンドウ環境のみとなります。
VMware ESX Server版については英語表示です。

●非ウィンドウ環境
1.[Main Window]画面が表示されます。
2.「1. Install」を選択すると、[Authorization]画面が表示されます。
3. シリアル番号とオーソライゼーションコードを入力して、 「1. Proceed to Next Screen」を選択します。

シリアル番号とオーソライゼーションコードは、CD-ROMのケースに貼付されているか、 または製品に同封されています。
入力する際は、次のフォントに注意してください。
ゼロ=Ф オー=O
4. インストールディレクトリを確認して、「1. Proceed to Next Screen」を選択すると、[Option Select]画面が表示されます。



ネットワーク機能を使用するかどうかを選択してください。 "no"を入力すると、管理ツールや遠隔からのシャットダウンなどの一部の機能が使えなくなります。 ただし、その場合でも、SNMPトラップ、電子メールの送信機能は利用できます。
ファイアウォールなどをインストールする場合は、ネットワーク機能を使用しない方が安全です。
また、VMware ESX Server版については、xups(警報表示プログラム)の自動起動を有効[yes]または無効[no]にする選択項目がありますが、
VMware ESX Server版は非ウィンドウ環境ですのでxups(警報表示プログラム)は使用しないため[no]を選択してください。
ネットワーク機能なしを選択すると一部の機能が制限されます.詳しい制限内容は「ネットワーク機能を使用しない設定でインストールした場合の制限事項 」を参照してください。
「ネットワーク機能を使用しない」設定とは、本ソフトのネットワーク機能の一部を使用しないことを示します。
本ソフトをインストールしたコンピュータのネットワークが使用できなくなるものではありません。
5. [ワークステーション情報]画面が表示されます。
表示される内容を確認した後、「1. Proceed to Next Screen」を選択して次へ進んでください。



※必要に応じて「Computer Type」「OS Version」を変更してください。 ここで変更した内容は、管理ツールでコンピュータのプロパティを選択した際に表示されます。
6. オプションを選択して、「1. Proceed to Next Screen」を選択すると、[Execution]画面が表示されます。
7. 「1. Execute Installation」 を選択すると、インストールが開始されます。インストールが終了すると画面に「Done...」が表示されます。
[2. Return to Main Menu]を選択しMain Menuに戻り[Quit]を選択してインストールプログラムを終了してください。
8. 通信ポートの設定
ソフトとUPSとの間で通信を行うために通信ポート等の設定を行います。
vi等でマルチUPS環境設定ファイル:/usr/ups/lib/multi-ups.conf を開いてUPSに設定されているIPアドレス等を入力します。
詳細は「17.マルチUPS環境設定」を参照してください。
設定を有効にするためにコンピュータを再起動してください。
以下の章を参照して、動作チェックと動作条件の設定を行います。
●動作確認のページ
●動作条件の設定のページ
●マルチUPS環境設定のページ
動作確認を行う前に必ず動作条件およびマルチUPS環境の設定を行ってください。

Linux版でコンソールへメッセージを表示する場合は下記の項目を参照して設定を行ってください。
●コンソールへのメッセージ表示方法
   

2.注意事項

1. 電子メール機能・非サポートについて
VMware ESX Server版では電子メール送信機能をサポートしておりません。
本ユーザーズガイド第4章「動作条件設定(CUI環境編)のメール機能は
VMware ESX Serverのホスト側にsendmailサービスが存在しないため、非サポートとなります。

2. VMware ESX ServerのファイヤーウォールをEnableで使用する場合
(a)注意事項
VMware ESX Server のインストールの際、ファイヤーウォール機能をオンにする設定がデフォルトとなっています。
VMware ESX Server でPMHN を使用する場合、VMware ESX Server のファイヤーウォールをオフにするか、
次の操作手順」に従い、PMHN が使用するポートをオープンにするよう、VMware ESX Server のファイヤーウォールの設定を行ってください。

@開放ポートの設定
 ポートの設定はroot 権限のあるユーザでVMware ESX Server にログインし、以下のコマンドにて実行することができます。
 #esxcfg-firewall ‐openPort <port_number>,tcp|udp,in|out,<port_name>

 port_number:ポート番号を指定します。
 tcp|udp:TCP 又はUDP のトラフィックを指定します。
 in|out:トラフィックの方向を指定します。着信トラフィックのポートを開くためにはinを、
     発信トラフィックのポートを開くためにはout を指定します。
 port_name:ポートを説明する名前を指定します。この名前は一意である必要はありませんが、
        そのポートを使用するサービス又はエージェントが特定できるような名前にしてください。

PMHN では次のポートを使用しています。
 pm-ups 12000/udp
 pm-ups 12000/tcp
 xups 12010/udp
 snmp サービス 161/udp
 snmp トラップサービス 162/udp

A開放ポートの反映
 開放ポートの反映はVMware ESX Server のリブートを行うことにより反映されます。

B開放ポートの確認
 開放ポートの確認方法はesxcfg-firewall に-q オプションをして行います。
 esxcfg-firewall -q 出力結果の「Opened ports:」に個別解除したポートが表示されます。

 [PMHN のpm-ups(12000 ポート)を解除した場合の確認例]
 #esxcfg-firewall -q
 ・・・
 Opened ports:
  PowerMonitor :port 12000 tcp.in

操作の具体例を以下に示します。下記のコマンドを参考にしてください。
 #esxcfg-firewall --openPort 12000,tcp,in,pm-ups
 #esxcfg-firewall --openPort 12000,tcp,out,pm-ups
 #esxcfg-firewall --openPort 12000,udp,in,pm-ups
 #esxcfg-firewall --openPort 12000,udp,out,pm-ups
 #esxcfg-firewall --openPort 12010,udp,in,xups
 #esxcfg-firewall --openPort 12010,udp,out,xups
 #esxcfg-firewall --openPort 161,udp,in,upsnmp
 #esxcfg-firewall --openPort 161,udp,out,upsnmp
 #esxcfg-firewall --openPort 162,udp,in,upstrap
 #esxcfg-firewall --openPort 162,udp,out,upstrap

 #esxcfg-firewall ‐q

/*出力されるテキストの最後の行にオープンされたポートが表示されるので、 */
/*上記ポートが全てオープンしていることを確認後、VMware ESX Server を **/
/*リブートしてください。

 #ps -ef |grep ups

/*VMware ESX Server の起動後、コンソールへログインし、
/*upsd が起動していることを確認してください。

(b)対象
VMware ESX Server 対応PMHN (形名GVS-VSU7K071)。

3. シャットダウン時間差設定について
 システム(ホストOS)のシャットダウン時に仮想マシンが正しくOSシャットダウンを
 終了するよう時間保証してください。ホストOSがシャットダウンを開始し、仮想マシンに
 シャットダウン指示を出した後、ホストOSは仮想マシンのシャットダウンを待ちます。
 VMware ESX Server 2.5.xでは、(シャットダウンオーダー)最後の仮想マシンがPower off状態に
 なっても、サービスコンソールウィンドウが開いている場合は5分程度待ってから仮想マシンとの
 コネクションを切断し、ホストOSのシャットダウン処理を再開していました。
 VMware ESX Server 3.0.xでは、(シャットダウンオーダー)最後の仮想マシンがPower off状態に
 なったら、即座に仮想マシンとのコネクションを切断し、ホストOSのシャットダウン処理を
 再開する仕様に変わりました。(シャットダウンオーダー)最後の仮想マシンがシャットダウンする
 までに、他の仮想マシンのシャットダウンが完了しているように時間を設定してください。
 (時間設定の考え方は下記の表を参照)
 正しく設定されていない場合、仮想マシンのシャットダウンの前にシステムがシャットダウンする
 ことがあり、その場合、仮想マシンを再度立上げる際に「予期せぬシャットダウンが行われた」
 ことを示す警告メッセージが出力されたり、ゲストOSが破壊される可能性があります。

4. Remote Console画面のクローズについて(ESX Server 2.5.x)
 ESX Server 2.5.x において、ゲストOSのRed Hat Linux をインストールした直後、
 Remote Consoleがクローズする場合があります。
 下記の(a)から(d)の手順に従って次のVerbose Optionに追加してください。

 mks.ipc.maxBufferedBytes = 0
 mks.ipc.maxBufferedPackets = 0

(a) VMwareのManagement InterfaceであるStatus MonitorのOptionsタブにて Verbose Optionsの click here.を選択してください。


(b) Add...を選択してください。


(c) オプション名及び値を入力してください。
mks.ipc.maxBufferedBytes = 0
  mks.ipc.maxBufferedPackets = 0


(d) 追加されていることを確認してください。


5. シャットダウン時のメッセージについて(ESX Server 2.5.x)
 ESX Server 2.5.xのホストをシャットダウンする際、以下メッセージが連続して出る場合があります。
 
 upsd[xxxx] Cannot send data (Inappropriate ioctl for device)
 
 ※このメッセージはUPSデーモンより先にVMwareホストのネットワークサービスが
  停止する為に表示されます。
  ネットワークサービスが終了するまでにUPSデーモンとUPS間の通信は終了するので、
  動作上の問題は発生せずホストのシャットダウンは正常終了いたします。
  このメッセージは無視してください。

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