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Hitachi

エンタープライズサーバ AP8800E

行政サービスを維持しつつ、スムーズなシステム移行
新たなニーズに応える柔軟性、運用効率化も実現

【課題】
地域住民の暮らしを支える行政サービスの品質・継続性を維持しつつ、今後の新たなニーズにも対応できる柔軟な行政情報システムを構築することが求められた。


【解決】
日立の「AP8800E」を採用。「プロセッサ資源分割管理機構(以下、PRMF)」を活用し、本番環境を維持したまま開発を並行して推進。「仮想MTL(磁気テープライブラリ)」などによる運用効率化も推進。


【効果】
約1,300本ものCMT(磁気テープ)の管理が不要になり、バックアップ時間も約1/2に短縮。運用効率化と新サービス対応への傾注に貢献。

恵まれた自然環境を活かして暮らしよい都市づくりを推進

写真:秦野市 政策部 情報システム課 参事 兼 課 長 安居院(あぐい) 孝文氏
秦野市
政策部
情報システム課
参事 兼 課長
安居院(あぐい) 孝文氏

2015年1月に市制施行60周年を迎えた神奈川県 秦野市。「みどり豊かな暮らしよい 都市(まち)」のキャッチコピーが示す通り、周囲に拡がる雄大な自然環境が同市の大きな魅力の一つだ。
神奈川県内の市町村の中でも、盆地を有する自治体は当市が唯一。丹沢山塊と渋沢丘陵から流れ込む水が市内各所で湧き出しており、秦野盆地湧水群として環境省の名水百選にも選ばれている。
その一方で、同市は交通の要衝としての重要な役割も果たしている。東名高速に加えて、2020年には新東名高速が開通。同市内にも秦野インターチェンジ、秦野サービスエリアの2施設が建設される予定だ。

プログラム資産の有効活用と将来を見据えた柔軟な環境を両立

写真:秦野市 政策部 情報システム課 課長代理 渋谷 寛氏
秦野市
政策部
情報システム課
課長代理
渋谷 寛氏

2015年5月、秦野市は住民情報や財務会計などの基幹業務を支える行政情報システムの再構築を実施した。
「市民生活に直結する重要なシステムですので、障害などによるサービス停止は許されません。高い信頼性・可用性の確保は、今回の再構築においても最優先の要件でした」と安居院氏は振り返る。
同市は高い性能や信頼性を評価し、行政サービスを支えるインフラとして、日立のエンタープライズサーバ「AP8800E」を採用した。
「秦野市では30年以上にわたって日立のメインフレームを利用していますが、その間に障害によるトラブルは、経験したことがありません。この信頼性の高さには、全幅の信頼を置いています」と渋谷氏は語る。
また、職員が自己開発してきたプログラム資産を有効活用して、高品質な行政サービスを継続して提供できる点もポイントとなった。
「パッケージなどを利用して再構築を行うとなると、当市の業務プロセスに合わせるための修正や追加開発に多額の費用と時間を要します。その点、AP8800Eであれば、これまで培ってきたプログラム資産をそのまま活かすことができます」と古木氏は語る。
さらに、もう一つのポイントとなったのが、今後の環境変化に対応するための新たな仕組みも実現できるという点だ。
「新たにPRMFを活用して、1台の筐体に本番環境と開発環境を並行稼働させています。この開発環境には、日立のメインフレーム用リレーショナルデータベース管理システム『XDM/RD E2』も導入しており、オープン系技術を利用した新しいサービスの開発などに役立てていく予定です」(古木氏)。
これまで通りの行政サービスを維持しつつ、将来を見据えた柔軟な環境も同時に実現しているのだ。

スムーズで確実なシステム移行
運用効率化も推進

写真:秦野市 政策部 情報システム課 主査 古木 洋平氏
秦野市
政策部
情報システム課
主査
古木 洋平氏

AP8800Eや日立製品の多彩な機能も、運用管理の効率化や業務負担の軽減に役立てられている。
まず、旧システムからのデータ移行については、仮想MTデータの迅速・確実な移行が求められた。同市ではMTLのエミュレーションを行う「仮想MTL」を以前から導入しているが、今回の移行併設期間中に旧CPUと新ディスク装置を接続して、既存CMTから仮想MTLへのデータ移行を実施。
さらに、旧ディスク上の仮想MTLも順次新ディスクへと移行させ、データ移行時間を大幅に短縮した。
「これにより、全部一括して自力で移行したら丸一日かかっていたと思いますが、日々更新したため半日ほどで済みました」(古木氏)。
また、今回の再構築に伴って、業務システムからCMT媒体利用を完全に廃止。その結果、約1,300本残っていたCMTが不要になり、大幅な省スペース化と運用効率化を実現した。外部保管媒体としては新たにLTOを採用し、暗号化を施すことで、情報セキュリティの強化につなげている。
なお、仮想MTLについては、通常のエミュレーション方式と「スタンドアロン仮想テープ装置」と呼ばれる方式を使い分けている点も注目される。
「当市でも同じ名前が付けられたテープが存在するため、ボリューム名が重複している場合でもCMT運用を仮想MTL化できる機能は非常に助かりました」(渋谷氏)。

本番データを開発・テストに活用
バックアップ時間も約1/2に短縮

新たに構築された開発環境では、日立ディスクアレイシステムのボリュームレプリケーション機能「ShadowImage(シャドーイメージ)」も効果を発揮。本番ボリュームの複製データを利用して、オンライン/バッチシステムのテストなどが行えるようになった。
「本番業務に影響を及ぼすことなく、新サービスの開発やテストが行えるようになったのは非常に大きい。ShadowImageによるレプリケーションは毎日の業務終了時に実行させていますが、差分だけをコピーしているため時間も15分程度しか掛かりません」(古木氏)。
もっとも、PRMFの導入によってLPAR(論理パーティション)の数が2つになったため、バックアップ前のシステムシャットダウン操作やShadowImageの実行など、全体的な工程は以前より多くなった。
それにも関わらず、夜間処理の終了時間は以前と同等に収まっている。これはCPUサービスの動的変更機能を導入したことで、日次バックアップ時間が従来の約1/2に短縮できたからだ。
また、命令プロセッサの処理を分担して業務の効率化を図る「アクセラレートプロセッサ」も、仮想MTLやLTOライブラリのアクセス、帳票データ転送処理の高速化などに大きく貢献している。
「新システムへの移行にあたっては、日立のVOS3専門部隊のサポートも大いに役立ちました。豊富な経験を持つエキスパートが適切な提案や助言を行ってくれるので、非常に心強かったです」(渋谷氏)。
秦野市では新たな行政情報システムを、地域の生活や産業の活性化にも活かしていく方針だ。
「今後は、住民や事業者の皆さまに役立つ情報をいかに提供し、市の発展につなげていけるかも、大きな課題となってきます。日立には保守や技術研修などのバックアップ、新たな技術提案などを継続的にお願いしたい」と安居院氏は日立への期待を語った。

図による説明:秦野市の新行政情報システム概要

  • PRMF:Processor Resource Management Feature CMT:Cartridge Magnetic Tape
  • LTO:Linear Tape-Open LPAR:Logical PARtition FIBARC:FIBre connection ARChitecture

[お客さまプロフィール]秦野市

秦野市庁舎外観


ロゴマーク:市制施行60周年

神奈川県の県央西部に位置し、北方には神奈川県の屋根と呼ばれる丹沢山塊、南方には渋沢丘陵が東西に走っており、神奈川県内唯一の盆地を形成している。
2015年1月1日には市制施行60周年を迎え、さまざまな記念事業が行われている。市民憲章の理念のもと、「人間尊重と環境共生」をまちづくりの基本に、「みどり豊かな暮らしよい都市(まち)」として快適で生活しやすい都市をめざしている。

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特記事項

  • 日経コンピュ−タ2015年10月1日号掲載
  • 本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。詳細はお問い合わせください。
  • 事例は特定のお客さまでの事例であり、全てのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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