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Hitachi

エンタープライズサーバ AP8800E

住民情報システムに最新鋭の「AP8800」を採用し、本番・開発を並行稼働しつつも、性能・安定性を確保。セキュリティ強化やバックアップの効率化も実現

神奈川県小田原市では、基幹システムである住民情報システムの再構築を進めている。近年では法制度改正の頻度が増すと同時に、施行までの期間が短期化する傾向にある。こうした環境変化に即応すると同時に、地域住民へのサービス向上を図っていくのが今回のプロジェクトの狙いだ。再構築にあたっては、旧システムからのスムーズな移行やセキュリティの強化、運用効率の向上などの点が課題となった。そこで小田原市では、日立の最新鋭エンタープライズサーバ「AP8800」を採用。AP8800の高い性能と「VOS3/US」の多彩な機能をフル活用することで、これからの自治体システムに相応しいセキュアかつ高信頼なシステム環境を実現している。

住民サービスの向上を目指し、積極的に情報化を推進

写真:企画部 情報システム課長 大津利明氏
企画部
情報システム課長
大津利明氏

豊かな自然環境と温暖な気候に恵まれ、古くから栄えた歴史を誇る小田原市。小田原城をはじめとする有名な史跡も多く、関東でも有数の観光スポットとして人気を集めている。
同市は、日経BPガバメントテクノロジーの「e都市ランキング2008」で、総合第8位を獲得する程のIT先進都市でもある。
「情報システム課としても住民サービスの向上に力を注いでおり、電子申請・届出など、さまざまなサービスを提供しています。今後も現場部門と連携し、利便性の向上を追求していきたい」と大津氏は語る。

新住民情報システムのインフラに最新鋭の「AP8800」を採用

写真:企画部 情報システム課 情報システム担当主査 木村昌史氏
企画部
情報システム課
情報システム担当主査
木村昌史氏

現在、小田原市では、住民情報システムの再構築プロジェクトに取り組んでいる。
「最近では法制度改正のスピードが非常に早くなっており、自前でのシステム対応が困難になりつつあります。そこで日立のパッケージ製品を導入し、環境変化に柔軟に対応できるシステムを目指しました」と木村氏は説明する。
新システムを支える重要なインフラとして採用されたのが、日立のエンタープライズサーバ「APシリーズ」の最新機種「AP8800」だ。
採用における一番の評価ポイントは、高い信頼性・可用性だ。
「住民情報システムは、市の業務の中核をなすシステムですので、万一障害などが発生すれば、住民の方々に多大なご迷惑をかけてしまいます。当市では以前から日立製品を利用していますが、トラブルもなく、その高い信頼性・可用性を実感しています」(大津氏)。
OSの継続性とセキュリティも重要なポイントだった。
「住民情報システムは長期にわたって稼働するシステムですので、OSについても長期間のサポートを受けられることが求められます。日立のAPシリーズは、こうした面で安心できる上、高いセキュリティ機能も備えています」と岩田氏は評価する。

本番環境と開発環境を分離し、システムの性能・安定性を確保

写真:企画部 情報システム課(情報システム担当)主査 岩田祥和氏
企画部
情報システム課
(情報システム担当)主査
岩田祥和氏

新システムは順次稼働を開始しており、2010年8月に全面移行を完了する予定だ。
新システムへの全面移行が完了するまでは、本番業務と開発業務を並行稼働させる必要があった。
その点AP8800は、従来機に比べて大幅な性能向上を実現しており、高速なデータ転送能力を誇るFIBARCチャネルや「日立ディスクアレイサブシステム」を利用することで、必要なパフォーマンスを確保することができた。
また、新システムでは、旧システムからの安全な移行や安定稼働を実現するために、さまざまな工夫が盛り込まれている。
まず一点目は、プロセッサ資源分割管理機構「PRMF」の活用だ。
具体的にはAP8800内に3つの論理パーティションを作成し、本番オンライン用、参照バッチ用、開発用にそれぞれ利用している。本番環境と開発環境は、互いに独立した環境で稼働しているため、本番環境が開発環境の影響を受けることはない。
「PRMFを利用すれば、従来通りの安定性を確保しつつ、開発を進めることができます。これは便利な機能だと感じました」(岩田氏)。
もう一つ注目されるのが、データベースのレプリカ運用を新たに開始した点だ。
従来はオンラインと参照バッチを同じデータベースで稼働させていたが、新システムではオンライン終了後にデータベースのレプリカを作成し、参照バッチを行っている。これによりオンラインのレスポンスと安定性が向上。レプリカ作業も、わずか5分間という短時間で実現している。

セキュリティをさらに強化、バックアップの効率化も実現

セキュリティ面でも、さらなる強化が図られた。「以前からセキュリティについては万全を期していますが、今回は開発作業を並行して行うこともあり、より安全な体制を目指す必要があると考えました」(木村氏)。
そこで、VOS3/USの総合利用者管理機能を導入し、ユーザー管理、システムデータセット/システムボリュームへのアクセス制限、各種ユーティリティの使用制限などを実施。試行モードでの導入を行ったため、現場での影響も無くスムーズに行えた。
また、システムやデータへのアクセス履歴を記録・蓄積し、必要に応じて監査できる仕組みも新たに構築し、さらなるセキュリティの強化に役立てている。
運用効率化の面では、MTL(磁気テープライブラリ)のエミュレーションを行う「仮想MTL」とUltrium 4™対応LTOライブラリ装置によるバックアップ運用の改善が注目される。
仮想MTL自体は以前から利用していたが、特定の処理を高速化するオプション「アクセラレートプロセッサ」の導入や、FIBARCチャネルの高速データ転送などにより、日次バックアップの時間を約50%、月次バックアップの時間を約25%短縮。しかもその一方で、バックアップ対象は約3倍に増加している。
「従来はデータベースのみをバックアップしていましたが、仮想MTLの容量を大きくしたことで、システム領域もバックアップできるようになりました」(岩田氏)。
保管用のLTOについても、暗号化を施すことでセキュリティリスクを低減。また、オープンプリンタでのデータ出力を可能にする「PRINT DATA EXCHANGE」を導入し、ラインプリンタも更新。以前はラインプリンタで出力していた帳票はカナ出力だったが、漢字化を実現するなど、住民サービスの向上につながる改善も行われている。
旧システムからの移行作業については、日立のVOS3専門部隊が全面的にサポート。「前回のシステム移行も非常にスムーズでしたが、今回は導入作業に先立ち日立のセンター内で新システム用の環境を構築し、稼働確認まで行いました。このため、以前にも増して安心感が高かったです」(岩田氏)。
住民情報システムの再構築に取り組んでいる小田原市だが、今後もさまざまな取り組みを進めていく。
「電子自治体の推進に終わりはありません。さらなる情報サービスの向上と業務の効率化を追求していきます」と抱負を語る木村氏。
「その実現の為にも、日立の提案とサポートを期待しています」と大津氏は続けた。

図による説明:小田原市の新住民情報システム概要

  • * PRMF:Processor Resource Management Feature
  • * FIBARC:FIBre connection ARChitecture
  • * SMS:System Management Service

[お客さまプロフィール]小田原市

小田原市庁舎外観

神奈川県内で4番目の広さを有し、古くから交通の要衝として栄えた歴史を持つ小田原市。現在も神奈川県の西の玄関口として発展を続けており、小田原城をはじめとする観光資源も数多い。地元産の海産物を使った干物やかまぼこも全国的に有名。
また、日経BPガバメントテクノロジーの「e都市ランキング2008」では、総合第8位を獲得。特に「情報・サービス」の評価項目については、全国でもトップクラスである。

お問い合わせ、資料請求

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特記事項

  • 2009年4月1日 日経コンピュ−タ掲載
  • 本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。詳細はお問い合わせください。
  • 事例は特定のお客さまでの事例であり、全てのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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