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通信・ネットワーク

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携帯電話関連の物流統合基盤構築をオール日立のシナジーで強力にサポート

写真:株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 本社ビル 携帯電話国内最大手の株式会社 エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下、NTTドコモ)は、2008年7月の全国1社体制への移行を契機に、全国5拠点で個別展開されていた携帯電話やオプション品の「物流管理システム」を一元化。
業務効率アップによる納期短縮とCS*1向上を実現する一方、その実績を別系統の「故障機物流システム」へも展開し、物流業務統合基盤の費用対効果をさらに高めることに成功しました。
これら一連の業務改善コンサルティングから短期間でのシステム構築、運用・保守までをトータルに支援しているのが日立です。

*1
Customer Satisfaction:お客さま満足

全国1社体制に合わせ物流管理システムの統合を図る

写真:中宇禰 恵一 氏
株式会社 エヌ・ティ・ティ・ドコモ
資材部 端末物流 SCMシステム担当課長
中宇禰 恵一 氏

「新しいコミュニケーション文化の世界を創造する」という企業理念のもと、人々の生活に欠かせないインフラとなった携帯電話を中心に、無線LANやIP電話などの移動通信事業を展開しているNTTドコモ。現在はFOMA(第3世代携帯電話サービス)の普及拡大とともに、多機能なスマートフォンのラインアップ拡充、次世代高速通信規格であるLTE*2に対応した移動通信サービス「Xi」(クロッシィ)の開始などが大きな注目を集めています。
同社は2008年4月、新たな変革へのビジョンとなる「新ドコモ宣言」を掲げ、サービス・端末・ネットワークなど、さまざまな部分でお客さま視点からの見直しを図るとともに、同年7月に全国に8社あった地域会社を合併した全国1社体制を確立。さらなるCS向上と、持続的な成長に向けた経営基盤確保のため、業務の全体最適化や販売関連コストの低減をめざした取り組みを本格化させました。その一環として、NTTドコモの調達部門である資材部がスタートさせたのが、物流管理システムの一元化でした。
「年間約1,800万台の携帯電話、販促品と呼ばれるカタログやグッズ、約4,000万個のオプション品の流通・在庫を管理するシステムは、これまで全国5か所のロジスティクスセンターで別々に運用されていました。この基盤を1社化に合わせて統合し、高効率・高信頼に運用することが、われわれの大きなミッションだったのです」と振り返るのは、資材部 端末物流 SCMシステム担当課長を務める中宇禰 恵一(なかうねけいいち)氏です。

*2
Long Term Evolution:新たな携帯電話の通信規格

全体最適をめざす物流改革コンサルティングを開始

写真:栗又 正弘 氏
株式会社 エヌ・ティ・ティ・ドコモ
資材部 端末物流 SCMシステム担当主査
栗又 正弘 氏

中宇禰氏によれば、従来は全国5か所のロジスティクスセンターそれぞれで、個別のサーバと業務手順による運用が行われていたとのこと。このため、改修やバージョンアップなども含めたシステム運用コストの低減が難しいばかりでなく、物流品質や在庫、納期などにもばらつきが生じ、抜本的な改善策が必要とされていました。
「そこでまずは各拠点の実態を把握したうえで、全体最適な運用を行うために、どのような業務改善とシステム基盤が必要かグランドデザインを描こうと考えました。当時、資材部では携帯電話のインターネット販売システムを新たに立ち上げていましたが、その設計・構築をわずか2か月で高品質に実行してくれたのが日立さんでした。物流に関する高いスキルとノウハウを新しい施策でもぜひお借りしたいと考え、改善策のコンサルティングをお願いしたのです」と中宇禰氏は語ります。
物流改革のコンサルティングを担当した日立のトータルソリューション事業部は、資材部が掲げた「物流業務のQCDS*3を向上させ、販売競争で優位に立つ」という目標のもと、各拠点での徹底したヒアリング調査を開始。現場からの意見集約と課題整理、システム統合に向けた要件整理に取り組み、倉庫業務と物流業務の全体最適化と低コスト化を実現するためのプラン策定を進めていきました。
「業務の進め方や考え方において、各拠点で異なる部分が多々ありましたが、それぞれがベストだと信じてやってきた経緯もあります。その中で本当に何が必要で、どの部分がムダなのかを、各現場の想いも尊重しながら見える化し、標準的な流れへと整理していく日立さんの手法には驚かされました。限られた期間とコストの中で、われわれが求める最良の道筋を作っていただけたことに感謝しています」と語るのは、資材部 端末物流 SCMシステム担当主査の栗又 正弘氏です。

*3
Quality=品質:誤配送防止、Cost=標準化/効率化、Delivery=供給:欠品防止/予測精度向上、Speed=倉庫内作業時間短縮

システム構築ベンダーにも日立を選定

「新システムの構築ベンダーはあくまでも、われわれの要件定義に合致したシステムを、いかに短納期・低コストに実現できるかを基準に選ばせていただきました。コンサルティングとは切り離したコンペティションを設け、複数社から提案を受けました。ですが、ここでもまた、すべての面において最良のプランを示してくれたのが日立さんだったのです」と中宇禰氏は語ります。
新物流管理システムの構築ベンダーとして選定されたのは、通信事業者向け事業を展開する日立のネットワークソリューション事業部と、定評あるトータルロジスティクスITソリューション「ONEsLOGI(ワンスロジ)」の開発元である日立物流ソフトウェア株式会社(以下、日立物流ソフトウェア)で構成された日立チームでした。
今回のプロジェクトは、ネットワークソリューション事業部が全体のプロジェクトマネジメントを担い、日立物流ソフトウェアがNTTドコモの物流管理の業務仕様に合わせたONEsLOGIのカスタマイズと実装を担当しました。ベンダー確定後は、上流コンサルティングを行ったトータルソリューション事業部の支援も受けながら、開発対象を業務単位に細分化し、難易度の低いものから高いものへ、業務量の少ないものから大きいものへと優先順位を決めたうえで段階的にシステムを開発。現場からの意見をフィードバックした、きめ細かな修正を加えながら、システム全体の最適化と標準化を念頭に置いた開発を推進しました。
「現場からの要望を、システムにすばやく反映しながら開発を進めていく手法は、手戻りが少なく非常に効率的なスタイルだと感心しました。導入も全国一斉ではなく、商品向けと販促品向けに分け、倉庫の移転や現状業務と切り替えるタイミングなども見計らいながら、まずは物流量が比較的少ない名古屋ロジスティクスセンターから始め、最後に東京ロジスティクスセンターへと段階的に進めていきました。これも開発のさまざまなリスクを低減させ、プロジェクトを滞りなく推進できた大きな要因だったと思います」と中宇禰氏は評価します。

図:NTTドコモ 物流管理システム概要
NTTドコモ 物流管理システム概要

一元運用のプラットフォームには高信頼なブレードサーバ「BS320」を適用

2010年3月から一部運用が開始され、2010年5月から全国展開が始まった物流管理システム。そのアプリケーションサーバやデータベースサーバには、日立の統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony(ブレードシンフォニー)」の高信頼ブレードサーバ「BS320」が適用され、過去5拠点だったシステムを1拠点に集約、一元管理することにより業務効率の向上を実現。また、システム障害の際には待機系に切り替わるN+Mコールドスタンバイ構成により信頼性向上を実現します。

写真:物流管理システムを支えるBladeSymphony BS320
物流管理システムを支えるBladeSymphony BS320

また、全国のロジスティクスセンターに配備される約200台のクライアントPCも、プログラムをWebブラウザ経由で利用するスマートクライアント方式が採用されているため、プログラム改変時にも個々のPCへのインストール作業やメンテナンスの負担がなく、運用管理コストの大幅な低減につながっています。
「システム全体の運用監視は日立の統合システム運用管理ソフトウェア「JP1」で行っています。システム監視からヘルプデスク対応まで日立グループに一貫してお願いしているため、運用面での負担や不安はまったくありません。今年3月に発生した東日本大震災の際にも、システムは問題なく安定稼働を続けていました」と中宇禰氏は語ります。

物流のスピードと効率性が大幅に向上

システム基盤の一元化と業務の標準化が実現したことで、物流のスピードと効率性は大幅に向上しました。新システムの稼働により、注文の頻度を高めることが可能となり、納期も、従来よりも格段にスピードアップしました。これにより、お客さまを待たせないCS向上と販売機会の損失低減、適正在庫の維持といった幅広い効果が生まれています。
「お客さまの満足度向上につながるクイックレスポンスが可能になったのも、新システムが安定稼働しているおかげだと感謝しています」と中宇禰氏は続けます。
ロジスティクスセンターに配備されたクライアントPCには、日立の指静脈認証装置が採用されました。「PCログインに際してIDやパスワードを設定すると、定期的な更新が必要ですし、なりすましの危険性も否定できません。その点、指静脈認証ならば確実に個人が特定できるうえ、指を置くだけなのでユーザーの利便性も向上します。個人情報を変更する必要もなく、セキュリティ面でも運用面でもメリットが高いと判断しました」と中宇禰氏は説明します。

写真:日立の指静脈認証装置でセキュアな環境を実現
日立の指静脈認証装置でセキュアな環境を実現

倉庫内業務もピッキングカートで一段と効率化

NTTドコモに対する日立の業務改革支援は、システムだけでなくリアルな現場業務にも及びました。物流倉庫では、限られたスペースの中に多品種・大量の出荷品が並んでいます。従来のようにリストと目視で要求された出荷品をピッキングしていたのでは、どうしても作業員の経験やスキルによって、業務効率や作業品質にばらつきが出てきます。そこで日立は、PCを搭載した台車(カート)を利用して、ピッキングの回数削減、移動距離短縮により作業の効率アップを可能とするピッキングカートの導入を提案。NTTドコモの倉庫業務に最適化したピッキングカートを開発し、精度と作業効率の向上を実現しました。
「カート上のPC画面には、物流管理システムから的確で見やすい作業指示が示されるため、一定量の生産性と作業品質を確保することができます。導入してから、まだそれほど時間がたっていませんが、ピッキング作業の大幅な効率アップが実現しているのではないでしょうか。今後も導入効果を見極めながら、各ロジスティクスセンターでさらに台数を増やしていきたいと考えています」と栗又氏は期待を寄せます。

写真:倉庫内業務用に開発されたピッキングカート
倉庫内業務用に開発されたピッキングカート

導入効果を評価され「故障機物流システム」も構築

日立グループが総力をあげた物流管理システムの短期構築実績と導入効果を高く評価したNTTドコモは、資材部とは別に端末サービス部が管轄する「故障機物流システム」の構築も日立へ依頼しました。このシステムは、アフターサービスに不可欠な、故障した携帯電話や保守用部品の物流を管理するもので、製品物流を担うロジスティクスセンターとは異なる全国4拠点の端末センターが対象となります。しかも、同システムと連携する基幹システムの更改に合わせた稼働が求められたことから、実質5か月しかないという非常に厳しいスケジュールが提示されました。
「これまでのプロジェクトの進め方をふまえると、日立さんなら間違いなくやってくれると確信していました。システム基盤やパッケージは物流管理と同じものを使うことで、開発期間の短縮と一元運用が期待できることも、われわれにとっては大きな魅力でした」と中宇禰氏は笑顔で語ります。
資材部に所属する中宇禰氏が部門の垣根を越え、端末サービス部からの要望取りまとめや開発の指南役として奔走したこともプロジェクトを効率的に推進させる大きな力となりました。日立は従来ばらばらに行われていた全国拠点の業務をすべて精査したうえで標準化し、ONEsLOGIへの実装とカスタマイズをスピーディに展開。故障機物流システムは当初のスケジュールどおり、2011年4月から本稼働を開始しました。
「物流業務の改革や短納期対応、コスト低減など、非常に多岐にわたるわれわれの要求に対し、常に最大限の努力をしてくださった日立さんには本当に感謝しています。今後も、さまざまな物流統合やコスト低減、大震災を考慮したBCP*4への対応など、提案していただきたいことは山ほどあります。これからもWin-Winの関係を維持していけるよう、大いに期待しています」と中宇禰氏は語ります。
その期待に応えるため、今後も日立は物流に関する多様なノウハウと製品群、グループ力のシナジーを生かした高付加価値ソリューションにより、日本の携帯電話市場をけん引するNTTドコモの躍進と事業戦略の遂行を力強くサポートしてまいります。

*4
Business Continuity Plan:事業継続計画

お客さまプロフィール

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ

画像:株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ ロゴマーク
写真:株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 本社ビル

[本社] 東京都千代田区永田町2-11-1 山王パークタワー
[設立] 1992年7月1日
[資本金] 9,496億7,950万円
[社員数] 11,053名(2010年3月31日現在)
事業内容: 携帯電話事業、クレジットビジネス、無線LANサービス、通信販売など

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