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日立がペイメントサービスで創る
インドのデジタライゼーション

2020-01-31

急速な経済成長を遂げながら、現在、国を挙げて行政・公共サービスのデジタル化を推進しているインド。
12億以上もの人々が生活するこの大国の目覚ましい発展と併走するように、日立は高度なデジタル技術で金融をはじめとする社会のさまざまな領域を変革し、インド国民のQoL(Quality of Life)向上に貢献している。

事例の詳細は動画もしくは記事でご覧ください。

日立がペイメントサービスで創る インドのデジタライゼーション 完全版 - 日立
日立がペイメントサービスで創る インドのデジタライゼーション 完全版 - 日立

BtoGtoCモデルでインド社会全体を支える

2027年ごろに人口が世界トップになると予測されている*1 インドは、近年の急速な経済成長を背景に今後の発展が期待されている。この国で現在進められているのが、デジタル化により国全体を知識経済社会へ変革していくという国家プロジェクト「Digital India」。電子行政サービスやデジタルインフラの構築を通じて国民生活の質的向上をめざすこのプロジェクトの実現に向けて大きな役割を果たしているのが、1933年の家庭用ファンの輸出以来、インドと深い関係を育んできた日立だ。

「国土が広く人口の多いインドでは人々の暮らしは多様で、都市部にも地方にも画一的な社会モデルがないため、この国でのビジネスには経済成長に沿った事業戦略が必要です。その点、日立は長年インドとの深い関係性を持ち続けており、インフラ関連や製造業、そして今日ではデジタル領域で確かな存在感を示しています」と語るのは、インドの統括会社であるHitachi India Pvt. Ltd.( 以下、日立インド社)社長Bharat Kaushal氏だ。

「現在、私たちはB(Business) to G(Government) to C(Citizen)というビジネスモデルを実践しています。これは政府を支援し連携することを通じて、国民へサービスを提供するものです。インフラからデジタルまで幅広い領域で、一人ひとりのライフサイクルを支えます。 『社会・環境・経済』という3つの価値の向上をめざす日立の社会イノベーション事業のコンセプトが具現化されているのがインドなのです」

日立はDigital Indiaの注力分野でもある「金融」「教育」「ヘルスケア」「セキュリティ」のデジタル化実現を推進。なかでも、社会や人々の生活に大きな革新を起こしているのが金融分野だ。

社会や暮らしに寄り添い支える多様な決済サービスを提供

インドにおける日立の金融ソリューションを担うのがHitachi Payment Services Pvt. Ltd.(以下、日立ペイメントサービス社)。現在のインドでは同社が提供するATM57,000台以上、POS110万台以上が稼働*2 しており、特に複数の金融機関が共同利用する「ホワイトラベルATM」は金融店舗やATMが少ない郊外や地方などへの設置も進んでいる。さらに近年は、駅などの交通決済システムや、QR決済、EC決済など、さまざまな決済サービスを提供。同社のサービスは今やインドの人々の暮らしに密着した重要な金融インフラとなっているという。

「当社は、現金、非現金(デジタル)を問わずあらゆるチャネルに対応した決済サービスを提供しており、ATM分野では26%、POS分野では25%のシェアを獲得*3 しています。特に、近年はデジタル決済の展開に注力し、インドにおけるデジタル決済のエコシステム構築に大きく貢献してきました。これにより、人々の生活に大きな変化をもたらしました。当社がそうしたデジタル決済インフラを最前線で支え、金融機関は消費者や社会に利便性の高いサービスを提供できるようになった結果、インドにおけるデジタル決済はここ3年で約4倍に拡大しており、今後もさらにデジタル活用が注目され、拡大していくと考えています」と、取り組みの成果について日立ペイメントサービス社創業者で副会長のLoney Antony氏は説明する。

そして同社は、インドで大きな影響力を持つビジネスパートナーとともに、新たな挑戦に乗り出した。

次世代決済インフラ構築へ向けてインド最大手の商業銀行と協創

2019年1月、日立ペイメントサービス社は、次世代電子決済サービス基盤の構築に向けて、4億2,000万人もの顧客を有するインド最大手の国営商業銀行State Bank of India(インドステイト銀行、以下「SBI 」)との共同出資によりSBIペイメントサービス社を設立。

「電子決済加盟店の開拓(アクワイアリング)事業で約10年間にわたりパートナーシップを育んできた日立は優れたデジタル技術で革新をもたらすだけでなく、世界中から業界最良の慣行を採用する力も持っています。日立との提携はDigital Indiaというわが国の目標達成のためにも最良の選択と考えています。当行は日立の優れた技術やノウハウ、例えばビッグデータ分析やAIなどを活用し、新たな価値を創出できるのです」と、SBIのDeputy Managing Directo(Strategy)兼 Chief Digital OfficerのSwaminathan J.氏は日立との合弁会社設立のメリットについて説明する。

インド金融界のトップ企業も注目する日立のデジタル技術を結実させたLumada。両社は今後SB Iペイメントサービス社とLumadaの活用を通じて、POSビジネスだけでなく、あらゆるタイプのカードやQRなどにも対応する決済サービス、全国共通の交通決済システムの拡大、また、データを活用した顧客への新たなサービスの実現などでもイニシアチブ獲得をめざしていく。

インドの可能性とともに花開く「社会・環境・経済」の価値

日立とともにさらなるビジネスチャンス拡大を見据えるSBIのSwaminathan J. 氏は、「決済インフラを提供するだけでなく、付加価値の高いサービスも提供できるのが日立の優れている点です。日立との協創を通して、あらゆるシーンに対応した優れた決済環境と顧客経験価値を提供するという目標は着実に達成されつつあり、これによりインド国民のQoL向上に貢献することを確信しています」と日立とのパートナーシップがもたらす価値を評価する。

日立が追求する「社会・環境・経済」という3つの価値の向上。その挑戦の成果は、Lumadaを核とするデジタライゼーションを通して、大きな可能性を秘めて飛躍しつつあるインドの地で開花しようとしている。

*1
出典:国連経済社会局人口部「世界人口推計 2019年版」
*2
ATM台数は紙幣還流式ATMとホワイトラベルATM、POS台数はモバイルPOSとQRを含む。(2019年9月時点)
*3
インド決済公社(National Payments Corporation of India) 発表の数値をもとに日立ペイメントサービス社が算出。(2019年9月時点)

Bharat Kaushal 氏
日立インド社

Loney Antony 氏
日立ペイメントサービス社

Swaminathan J. 氏
State Bank of India

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所属・役職等はすべて取材日時点のものです。
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本記事は、日経ビジネス2020年2月3日号に掲載されたものです。