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Hitachi IoT Platform Magazine

近年、クラウドサービスやモバイル端末の普及が加速する中、WAN(Wide Area Network)を経由する大容量データの転送やアプリケーションの多様化が進んでおり、柔軟性と拡張性に優れたSD-WAN(Software Defined WAN) *1の利用が拡大しています。一方、WANで使用されているTCP*2通信には、長距離回線やパケット廃棄*3が発生する回線のデータ転送性能が大幅に低下するという特徴があり、それを解決する手段として、WAN最適化技術が発展してきました。しかし、これまでのキャッシュ方式*4によるWAN最適化ソリューションでは、クラウド側とクライアント側の両方に専用のアプライアンスやソフトウェアをインストールする必要があり、SD-WANサービスとしてそれらのソリューションの迅速な提供に課題がありました。

*1
SD-WAN : ソフトウェア制御によってWAN(広域ネットワーク)を動的に管理運用するもの
*2
TCP(Transmission Control Protocol) : インターネットにおいて標準的に利用されている通信プロトコル
*3
パケット廃棄 : パケットとは、コンピュータ通信において、送信先のアドレスなどの制御情報を付加されたデータの小さなまとまりのこと。パケット廃棄とは、ネットワーク上でデータが消失し、パケットが宛先まで到達しない状態のこと。
*4
一度送信したデータを中間の記憶装置に備え、再度送信する際にはその記憶装置に保存されたデータを参照することで、ネットワークに流れるデータ量を最小化しデータの転送時間を短縮する技術。

日立では、これらのニーズを受けWAN最適化装置「日立WANアクセラレータ」 を2015年よりソフトウェア化し、「TCP最適化ソフトウェア」として、さまざまなお客さまに提供してきました。

TCP最適化ソフトウェア

日立のTCP最適化ソフトウェアは、ネットワークの回線帯域を有効に活用するもので、クライアント側で専用ソフトウェアのインストールや設定が不要なため拡張が容易な上、さまざまなアプリケーションに適用することができます。

  • 通信距離やパケット廃棄によるTCPのデータ転送性能の低下を抑え、ネットワークの回線帯域を有効に使用することを可能にします。
  • クライアント側に専用ソフトウェアをインストールする必要がないため、クラウドサービスを提供するデータセンターの仮想サーバ上に本ソフトウェアを導入するだけで、必要な時に簡単にWAN最適化のサービスを提供することができます。
  • 従来のデータ差分だけを転送することでデータ転送速度を高速化させるキャッシュ方式では対応が難しかった暗号化されたデータにおいても、高度なセキュリティを確保しながら高速にデータ転送が可能です。

「TCP最適化ソフトウェア」は、このたび、米国最大手通信会社であるVerizon Communications Inc.のVerizon Business GroupのVerizon Virtual Network Services(VNS)における「WAN Optimization」に採用されました。VNSは、世界150以上の国や地域で利用可能な有線ネットワークと無線ネットワークを統合したグローバルネットワークのサービスです。

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